会社設立日と営業開始日の違いを理解してスタートダッシュで差をつける!

「会社設立日前に営業活動スタートして大丈夫ですか?」とか「会社設立してから活動スタートするまで結構期間があるんですけど大丈夫ですか?」とか意外と会社設立日と営業開始日の違いについて疑問を持っている人が多いみたいです。

会社設立日と営業開始日を明確に理解しておけばスムーズな事業開始の準備ができるはずです。のちのち、もっと早く準備しておけば良かった!なんてことが無いように会社設立日と営業開始日の違いを理解してスムーズが事業スタートを切りましょう。

◆会社設立日とは何でしょうか?

会社設立日とは登記申請した日です

会社設立日とは簡単に言ってしまえば登記申請をした日になります。会社を作るということは法務局に書類を提出するという手続きのことを指します。ですので、「会社設立書類を作成して法務局に提出して受け取ってもらった日」これが会社設立日ということになるのです。

会社設立日とは法人という器が出来上がった日だと思って下さい

会社設立日はあくまでも「法人」という器が出来上がった日だと思って下さい。器が出来上がっただけで、この後に法人口座を作ったり、オフィスの契約をしたり、人材採用をして、と会社の事業がスタートするまでの準備期間が必要なわけですね。

ちなみに会社設立日がいつなのかについて詳しく紹介しているのが「会社設立日はいつがベスト?後悔しない会社設立日の決め方」です。良かったら合わせてご覧ください。

◆営業開始日とは何でしょうか?

営業開始日とは会社の事業をスタートした日

すでに説明してしまった感がありますが、会社設立日が法人という器の出来上がった日だとしたら、営業開始日は実際に事業をスタート(営業)した日ということになります。ですから、必ずしも会社設立日と営業開始日は一致することはないんですね。

例えば私がパン屋をするとしたら・・・

・まずは法人の器をつくります

例えば私が、パン屋を営もうとしていたとします。そのために会社設立をしたのですが、会社設立日と同時に営業開始ができるわけではないですよね。乱暴な言い方をしてしまえば、物件も決まっていなければ、内装も機材も買っていないし、人も雇っていないので、会社設立日を営業開始日にすることはできません。会社(法人)という器があるだけです。

・営業をスタートするための準備期間が必要

ちゃんと会社として物件を契約して、内装工事をして、機材を入れて、パン屋に必要なものを買って、人を雇って、会社設立後こうしたもろもろの数ヶ月に渡る準備期間を通してパン屋がオープンできるのです。これが営業開始日ですよね。

このように会社の器を作ったあとに、事業をスタートするための準備期間にあるていど時間を必要するような場合に会社設立日と営業開始日がずれるケースがあったりするのです。

・営業開始日に何かルールはあるのでしょうか?

営業開始日については、厳密なルールに従ってこのような場合に営業開始日としなければいけないというようなものはないみたいです。銀行口座をつくることのできたタイミングや、お店をオープンした日、実際に営業活動を開始した日を実態に合わせて営業開始日にした方がいいでしょう。

◆スタートダッシュを切るために会社設立日・営業開始日までに準備できること

会社設立日と営業開始日について理解できたなら、事業をスムーズに進めるたにしておいた方が良さそうなことを一般的な話になってしまいますが紹介しておきます。

会社設立日以前に準備しておいた方が良さそうなもの

・創業融資の申請準備

創業融資には事業計画書の作成などを含めると1~2カ月ぐらいかかると思います。申請をするには会社設立日から約1週間後ぐらいで取得できる履歴事項全部証明書が必要です。その書類を受け取ったらすぐに申請できるようなスケジュールで準備をすると良いでしょう。

・ホームページの作成、パンフレット・名刺の作成

ホームページやパンフレット・名刺などには会社を設立していないと作ってはいけないわけではありません。デザインを決めたり、ホームページ作成にも数週間かかる事ですから会社設立日前から準備に取り掛かった方がいいでしょう。

・税務署への届出

昔は履歴事項税部証明書がないと税務署への青色申告の承認申請書や開業届を出せなかったのですが、いまは無くても大丈夫なので会社設立日以降、営業開始日が決まっているようであれば速やかに税務署への届出一式は出すようにしましょう。

ちなみに詳しくはこちらの「誰でもわかる!株式会社設立後に税務署へ提出する届出の内容」もご覧ください。

営業開始日前に準備しておいた方が良さそうなもの

・法人の銀行口座

法人の銀行口座は必ず必要なものです。会社設立日から1週間後ぐらいに手に入れることの出来る履歴事項全部証明書が必要なので、そちらを取得したら速やかに銀行に口座開設へ行くと良いでしょう。

ちなみに最近の法人口座開設にあたって、かなり審査が厳しくなっているのでスムーズに開設できるようこちらの「株式会社設立後の法人口座開設を絶対に成功させる方法」の記事をご覧ください。

・社会保険・雇用保険

社会保険や雇用保険も履歴事項全部証明書がないと手続きができないので速やかに年金事務所やハローワークへ手続きするようにしましょう。

 

◆会社設立日と営業開始日に関わるお金の話

会社設立に関連して使ったお金は経費になります

会社設立日と営業開始日について、明確にしておくと何がいいかというと経費に関することです。普通、会社設立をしようとしたら、会社設立費用だけではなく、いろいろな準備にたくさんのお金がかかるものです。それが、会社設立日と営業開始日との日付を区切りに考え方が変わってくるのです。

まず、大前提として会社設立の準備にかかったお金や、事業の準備にかかったお金はちゃんと経費になりますので、安心してください。その上で会社設立日と営業開始日の関係と、どのタイミングでお金を使ったのかで注意するポイントがあるので整理しておきましょう。

・創立費とは

会社設立日までに使ったお金(経費)のことを創立費と呼んでいます。たとえば、定款を公証人役場で認証してもらう時に印紙代や、法人登記をする時に必要な登録免許税、会社設立を司法書士の先生に依頼したときにかかるお金や、会社の印鑑を作ったお金なんかは創立費となるのです。まだ会社が設立されていないので、領収書をもらうときは個人の名前で大丈夫です。ポイントは会社設立日までに会社設立に紐づく費用は創立費ということです。

・開業費とは

次に、会社設立日の後に使ったお金で、営業開始日までのもの、つまり事業準備のために特別に使ったお金のことを開業費と言います。たとえば、お店をプレオープンする時にかけた広告宣伝費などです。人件費や家賃などは会社の経費にはもちろんなるのですが、開業費として取り扱うかどうかは細かくみていかないと判断できないので、具体的な事案があるときはお近くの税務署や関わりのある税理士の先生にご相談ください。

創立費と開業費を分けて考える理由

なぜ、創立費と開業費などというように、会社設立日と営業開始日とを区切りにかかった費用(経費)を厳密に分けて考えるのでしょうか。ざっくりと話してしまえば、会社や事業に関わる使ったお金は経費になることに変わりはないのですが、この創立費や開業費というのが、経費にするタイミングはこちらで決めれる便利なものなのです。

創業当初は出て行くお金も多いので、創立費・開業費ともに経費に計算せずに、事業が順調に伸びていき、売上も多くなったタイミングでそれらを経費にしようなんてこともできるのです。これから会社設立する人は、こうした創立費と開業費という便利なものがあるというのを頭の片すみに置いといてください。

◆個人事業主から法人成りする時には要注意

個人事業主から法人になることを、「法人成り」と言います。この法人成りの時は会社設立日と営業開始日について整理しておかないと申告の時に混乱してしまいますので要注意です。

法人成りをしたら営業開始日に事業を引き継ぐ

急にこんな話されても混乱するかもしれませんが、順を追って説明させて頂きます。

1、個人業主の人の確定申告

個人事業主の人が税金を納める手続きを確定申告と言います。1月1日から12月31日までの一年分の売上と経費を計算して税金を翌年3月15日までに決定して納めます。この一連の手続きが確定申告です。

2、会社の場合は決算の申告

これが会社になると決算の申告ということで確定申告のように一律で期間が決まっているわけではありません。会社設立日にもよるのですが事業年度を決めて、最後の月が決算月です。そこから2か月以内に申告をするというスケジュールです。

3、法人成りの場合は会社設立日ではなく営業開始日に事業を引き継ぐ

個人事業主が法人成りをしたら、その事業は個人から法人へ引き継いだという事になります。つまり売上についても経費についても、いつまでのものを個人事業主のものとして計算して、いつからの分を法人として計算するのか、その基準となる日が会社設立日ではなくて営業開始日というわけです。

4、たとえば私がパン屋を開業した後に法人成りをしたら・・・

例えば私が個人事業主でパン屋を営んでいました。売上が好調で、法人成りをしようと思い7月1日が会社設立日となる会社をつくったとします。まだそのタイミングでは銀行口座とか不動産の切り替えなどが出来ておらず営業開始日として事業をスタートできたのが7月16日です。たった15日間の差ですが、会社設立してからの15日間は個人事業主してパン屋をやっていたという事ですからその期間の売上・経費は個人事業主の分として計上します。7月16日以降の売上・経費は会社の分として明確に分けて処理しなくてはなりません。

◆会社設立日と営業開始日の違いを理解してスタートダッシュで差をつける!のまとめ

いかがでしたでしょうか。会社設立日と営業開始日の違いを理解しておけば、事前にどんな準備をどのタイミングでしておけば良いのか見当がつきます。そして準備がスムーズにできればその分、営業開始日を早めることが出来るわけですから、あれやこれやと悩みながら時間を浪費するよりも良いスタートダッシュが切れるかもしれませんね。

また今回は会社設立日と営業開始日のお話でしたが、会社としては株式会社と合同会社の二種類があります。また個人事業主から法人成りのタイミングを検討するにしても、それぞれのメリットとデメリットは気になるところです。そちらを徹底的に比較した「完全版!株式会社設立のメリットとデメリットをわかりやすく整理」の記事をご覧ください。