定款に会社設立日は記載される?定款と会社設立日の関係を解説

会社の根本原則をまとめた定款ですが、ここに会社設立日を記載することはあるのでしょうか?定款には、会社のすべてが書かれていると思われがちですが残念ながら会社設立日は定款に書かれてはいません。定款に書く内容は法律でルールが決まっていて、そのルールも絶対書かないといけないこと、書かないとそのルールが適用されないこと、書いても書かなくてもいいことに分けられます。そのどの内容にも会社設立日を書く項目は無いわけですね。それでは実際に会社設立日と定款の関係はどのようになっているのでしょうか?

そこで今回は定款と会社設立日の関係だったり、実際にどうやって会社設立日を確認するのかについて見ていきたいと思います。

◆定款と会社設立日について整理

定款とは

冒頭でもお伝えしましたが、定款(ていかん)について改めて確認していきたいと思います。定款は会社を運営するための基本的なルールを決めた、ざっくりと例えてしまうと憲法のようなものです。会社設立する時に、法務局に設立に必要な書類をつくって提出するのですが、この定款はその設立書類の中の一つになります。会社の名前は○○にしますとか、どんな仕事内容をしますとか、お金を出資してくれた人は誰で、会社の住所はどこになりますとか、会社のルールの根っこの部分をこの定款によって決めるのです。

会社設立日とは

会社設立日とは、法務局へ会社の登記申請をした日のことです。具体的に言うと、会社設立のための書類をつくり、法務局に渡して「受け取ってもらった日」が会社設立日となります。定款も会社設立書類のうちの一つですから、それらを作って法務局に届けるわけです。会社設立日から事業をスタートして大丈夫になりますので、会社として何かを始めるときには会社設立日以降ということになりますね。

◆会社設立日はどうやって確認するのでしょうか?

会社設立日は法務局に会社設立書類を受け取ってもらった日なのですが、厳密にその日程を確認しようと思うと登記簿謄本(履歴事項全部証明書)を取得しないとわかりません。登記簿謄本(履歴事項全部証明書)は会社がこの世に存在するということを証明する書類のことですね。ですから、そちらの書類を手に入れて、その中にある「会社成立の年月日」に書いてある日付が会社設立日なんですね。ですので、会社設立日はそちらの項目を確認するようにしてください。次に会社設立日と結構混乱しがちな定款作成日や定款認証日などについても整理していきましょう。

会社設立日の確認や検索の仕方については、こちらのページにも詳細を案内していますので参考にしてみて下さい。

◆定款作成日・定款認証日・会社設立日について

会社設立の手続きをしていて、混乱しやすいのが定款に紐づく一連の流れです。似たような言葉も並んでいるし、手続きをする順番も決まっているので慣れない人には難しいかもしれませんよね。まずは、定款作成日・定款認証日・会社設立日を整理していくことにしましょう。

基本的な会社設立の手続きの流れに関して整理

まずは全体から考えていきたいので、会社設立全体の流れ(株式会社の場合)を一度さらりと確認しておきましょう。会社設立の流れはざっくりと説明すると以下のようになります。

①会社設立書類の作成(定款の作成も含みます=定款作成日)
②定款を公証役場で認証の手続き(定款認証日)
③資本金を発起人の口座に振り込みます(資本金振込日)
④会社設立書類を法務局へ提出し受け取ってもらいます(会社設立日)

①会社設立書類の作成(定款の作成も含みます=定款作成日)

まずはルールにのっとって会社設立書類の作成を行います。会社の基本情報などを決めなければいけないので、ある程度時間が必要かもしれません。詳しい会社設立書類に関してはこちらのページでも紹介しているので参考にしてみて下さい。ここで定款の作成もするのですが、定款を作成した日のことを「定款作成日」と言います。

②定款を公証役場で認証の手続き(定款認証日)

会社設立書類の一つである定款を作成したら公証役場で認証の手続きをしてもらう必要があります。これは定款がちゃんとした手続きを踏んで作られていることを第三者である公証人に認めてもらうための手続きです。定款はとっても大切な書類だからこそ、株式会社の場合は定款認証のひと手間が必要なんですね。この認証を受けた日のことを「定款認証日」と言います。

③資本金を発起人の口座に振り込みます(資本金振込日)

そして定款の認証が終わったら、資本金の振り込みの手続きをします。まだ法人の口座が存在しないので、発起人の口座に資本金を振り込むかたちになります。発起人とは今回の株式会社設立にあたり、資本金を出資する人のことを指します。複数の発起人がいる場合は、それぞれ出資する金額ずつを一つの発起人の口座に振り込んで集約するかたちをとるといいでしょう。この作業は定款の認証が終わった後にするよう気を付けて下さい。定款の認証の前に資本金の振り込みをしてしまうと法務局で受け付けてくれない可能性もありますので、慎重に進めていきましょう。

④会社設立書類を法務局へ提出し受け取ってもらいます(会社設立日)

最後に、そろえた会社設立書類を法務局に届けて、受け取ってもらった日が会社設立日となります。直接手渡しであれば、その日が会社設立日ですし、郵送で書類を送った場合には、この書類が受け取られた日が会社設立日となります。土日・休日は会社設立日とすることができないので、気を付けて下さいね。ちなみに、定款の中には直接会社設立日を記載する箇所はありません。登記簿謄本の方に会社設立日が記載されるようなかたちになります。

◆定款の内容をカンタンにチェックしてみましょう!

国が会社をつくるための法律を整理した「会社法」というものがあります。その中に、定款をつくる時はこういう風にしてくださいね、といった内容がズラリと書いています。少し難しい言葉も含まれていますが、定款の内容についてカンタンにみていきましょう。定款に記載する内容は大きく分けて絶対的記載事項と、相対的記載事項、任意的記載事項になります。それぞれ見ていきますね。

絶対的記載事項

定款をつくるときに絶対に書かなければならない項目です。例えば「商号」といって、会社の名前をどうするか決めたり、「事業目的」といって、今回つくる会社はこんな仕事をしますよ、といった内容を書きます。他にも「本店所在地」は会社の登記する住所を決めることになりますし、「発起人」といわれる会社をつくるときの立ち上げメンバーというかお金を出資する人のことを指すのですが、その発起人の氏名と住所を書いたりします。

○定款の絶対的記載事項
・目的
・称号
・本店所在地
・設立に際して出資される財産の価額又はその最低額
・発起人の氏名又は名称及び住所
・発行可能株式総数

相対的記載事項

定款に書かなくても大丈夫なのですが、書かないと決めたルールが適用されない項目です。例えば、「変態設立事項」や「取締役選任についての累積投票排除」などがあります。必ず書かなくてもいいけど、定款に書かないのルールが適用されない項目があるんだなというイメージを持って頂ければ大丈夫です。

○相対的記載事項
・変態的記載事項
・株式の譲渡制限に関する定め
・取得請求権株式に関する定め
・取得条項付株式に関する定め
・株券発行の定め
・基準日
・取締役会、会計参与、監査役、監査役会、会計監査人、委員会、代表取締役の設置
・取締役等の任期の短縮
・監査役の任期の伸長
・取締役会の招集通知期間の短縮
・取締役会の決議の省略
・役員等の責任の軽減に関する定め
・余剰金配当の定め
・公告の方法

任意的記載事項

こちらは定款に必ず記載する必要もないですし、定款に書かないとルールが適用されなくなるというわけでえはないのですが、これからつくる会社にあえて定款に入れておきたい項目を指しています。

○任意的記載事項
・事業年度
・定時株主総会
など

◆定款に会社設立日は記載される?定款と会社設立日の関係を解説、のまとめ

いかがでしたでしょうか。定款に会社設立日が載っていると考えがちですが、会社設立日の具体的な記載があるのは登記簿謄本(履歴事項全部証明書)でした。とはいえ、定款は会社の決め事を決めるための大切な書類です。しっかりとルールを確認しながら決めるようにしていきましょう。そして会社設立日は事業年度や決算月のように会社設立後にホイホイ変えることのできる日ではないので公開なきよう慎重に検討するようにしましょう!

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