会社設立時の決算月の決め方!絶対に損をしない会社設立日と決算日の関係

会社設立・独立・起業アドバイザーのごはんつぶです。これまで400件を超える会社設立や起業のお手伝いをしてきました。

株式会社でも、合同会社でも、会社設立時には必ず決算月(決算日)を決めないといけません。この決算月を旗印に事業年度の区切りとなるわけです。

会社設立時に決算月をいつにするのか決めることで、節税の可能性が出てきたり、会社の運営のしやすさも調整できるかもしれないので改めて会社設立時の決算月(決算日)について整理します。

この記事でわかること

・決算月に関する基本情報と、会社設立時の決算月(決算日)のおトクな決め方
・会社設立時の決算月(決算日)の注意点

◆決算月・決算日と会社設立日の関係と基礎情報

この項目のポイント

▼会社設立日と決算日(決算月)の違いについて。
▼会社設立時の決算月(決算日)の決まり方について。

ごはん君
決算月とか決算日ってさ、よく電気屋さんとかで見る「決算セール!」の決算ということだよね?
先生
そうだね。決算という言葉は日常でも聞くかもしれません。会社設立時の決算月や決算日という言葉も大切なので基本情報を整理してみましょう。

(1)決算月・決算日とは何でしょうか?

決算月というのは事業年度の期間でいうところの最後の月。決算日は最後の日、という認識でOKです。ちょっとわかりづらいですか?

たとえば会社が活動すると利益が出れば税金を納めないといけません。その税金って「いつからいつまで」の期間のことを指していると思いますか?

この「いつからいつまで」の期間を事業年度と言います。そして、この事業年度の最終月のことを「決算月」と言い、事業年度の最終日のことを「決算日」と言います。

事業年度についてもっと詳しく

決算とは辞書的な意味では「金銭の勘定を締めくくること」になります。いつからいつまでの勘定?というのを表すのが事業年度でした。他にも会社設立とのからみで注意したいことがあるので詳しくは「会社設立時の事業年度の一番効果的な決め方はコレだ!税金でも運営でも一番トクする事業年度」の記事をご覧ください。

(2)会社設立日と決算日の違い

次に会社設立日と決算日の違いだけ確認しておきましょう。

・会社設立日は法務局に設立書類を受け取ってもらった日

会社設立日は、私たちでいうところの誕生日。会社がこの世に生まれた日のことです。じゃあ、いつ生まれたの?ってことになりそうですが、それは「設立書類を法務局に受け取ってもらった日」です。

会社設立の手続きの中に法務局に書類を提出する作業があります。ココが会社設立日となるのです。後日、登記事項証明書を取得すると「会社成立日」という欄に会社設立日が載ることになります。

・決算日は事業年度の一番最後の日

決算日はすでに説明した通り、事業年度の一番最後の日です。事業年度が4月1日〜3月31日だとしたら、3月31日が決算日と表現するのです。ちなみに決算月は、この場合3月となります。

そうすると、すべての会社は事業年度内でのお金の出入りを計算して税金の計算をします。決算日が売上が発生する最後の日、決算日が経費の発生する最後の日となんですね。

(3)会社設立する時の決算月(決算日)の決まり方

決算月(決算日)がどうやって決まるかというと、会社設立の手続きの中で定款の中で設定します。定款とは会社の基本ルールを決めた大事な書類です。

具体的には、定款の中に事業年度を書く項目があるので、その事業年度の最後の月が決算月であり、決算日になるわけです。定款のフォーマットの中には以下のような項目があります。

(最初の事業年度)

第26条 当会社の最初の事業年度は,当会社成立の日から平成○年3月31日までとする。

この例でいけば、3月31日を決算日とする3月決算の会社を設立したことになりますね。決算月(決算日)をいつにするかは、事業年度によって決まります。事業年度の長さをどうするのかはメリット&デメリットをよく吟味して決めるようにしましょう。

(4)決算月は会社設立後に変更することもできます

決算月は途中で変更することも可能です。たとえば何も知らずに会社設立時の最初の事業年度を6ヶ月にしてしまったとします。後から消費税のことを考えると12ヶ月の方がトクだと気づいた場合には一期目が終わる前に手続きをすれば決算月の変更をすることができます。

決算月の変更のしかた

決算月の変更は会社設立後でも可能です。難しい手続きではないので自分で対応するかもしれないという方は「【自分でやる!】株式会社の決算月(決算日)を変更する手続きの仕方!提出期限や申請方法は?」の記事をご覧ください。

◆決算月(決算日)を決める時の注意点

この項目のポイント

▼消費税を納めなくて良い期間のことを考えて決算月(決算日)を決める。
▼会社にお金があるタイミングで支払いが来るように決算月(決算日)を調整する。

ごはん君
決算月と決算日については理解できたと思う!実際にこれから会社設立するって時には決算月はどうやって決めたら良いのかな?
先生
すでにお伝えした通り、会社設立する時に決算月がどうやって決まるかというと、事業年度をどれぐらいの長さにするかなんだよね。改めて事業年度の長さをどれぐらいにするのか?という切り口から決算月をいつにすれば良いのか?を見ていきましょう。

(1)消費税を納めなくて良い期間が長くなるように決算月・決算日を設定する

資本金を1,000万円未満にして会社設立をすると基本的に一期目と二期目の最大で二年間が消費税を納めなくても良くなる特別ルールが適用されます。

厳密にいうとさらに要件があるのですが、まずはこの一期目・二期目を最大24ヶ月しっかりとるように決算日を設定するようにしましょう。会社設立の月から12ヶ月目が決算月になるようにするわけで、4月が会社設立月であれば、翌年3月が決算月です。つまり4月1日が会社設立日だとしたら翌年3月31日が決算日というわけです。(ちなみに事業年度のスタートは月の1日にする方が事務作業的にラクなので一般的です)。

消費税の件は他にも注意点と対策方法があります!

資本金1000万円未満にしても、会社設立後の条件によっては二期間まるまる消費税が免除されないことがあります。他にもある条件に当てはまってしまったら一期目から消費税を納めるはめになるかもしれません。注意点と対策方法については「資本金1000万円未満で会社設立して消費税免除する具体的な方法&注意点」をご覧ください。

(2)資金に余裕がある月に税金が払えるように決算月(決算日)を考える

これは正直言って会社設立したばかりだと全然わからないと思います。1年間だけでなく、2年、3年と会社経営をしているとどのタイミングで税金を払ったり、大きな仕入れが発生したり、多額の支払いが出たり、賞与を払うことになったりする時期がわかってくるのです。

そしてお金がたくさん出ていく月が重ならないように決算月(決算日)を調整するのも資金繰りで困らない一つの作戦になるわけですね。

たとえば会社の税金は決算月から二ヶ月以内に申告書をまとめて納税しないといけません。従業員の所得税は基本は毎月ですが、半年に一回まとめて払う会社もあるので毎年1月と7月には多額の従業員分の所得税を納めないといけなくなるかもしれません。これに加えて消費税やら予定納税やら会社が順調に軌道に乗り始めるといろんなタイミングで税金を納めることになるはずです。

(3)繁忙期と決算月(決算日)を一緒にする?それとも別にする?

会社の繁忙期と決算月を一緒にするパターンと別々にするパターンで考え方が分かれます。基本は決算月前後は会計・経理業務が忙しくなるので、繁忙期と重ならないようにした方が余裕があるはずです。

ただし、営業会社のように決算月と繁忙期を重ねることで営業スタッフのモチベーションを上げるところもあるそうです。自分のビジネスはどちらがマッチしているのか丁寧に検討してくださいね。

(4)会社の売上が多くなる月を決算月(決算日)にしない

売上が一年で一番多くなる月を決算月から避けることで節税の効果があるかもしれません。

会社は事業年度で出た利益を計算して納める税金を決定します。利益が多くなるようであれば早めに予測して事業年度内に税金対策をするわけです。

決算月は事業年度の中で最後の月です。年間で一番売上が多くなるということは、利益も一番多くなる月です。もうその月で事業年度が終わってしまうので、その後は節税のしようがありません。

逆に売上が事業年度の頭にあれば、その後の年間の売上推移を見ながら税金対策を立てることができるはずです。そのため、売上が一番大きくなる月は事業年度の頭に持ってくるのが良いといわれています。

(5)棚卸資産や在庫が少ない月を決算月(決算日)にするとラク!?

決算申告をするための作業に、棚卸や在庫の確認・整理をする必要があります。もし、決算日が仕入れをたくさんする時期と重なったり、棚卸資産や在庫がまだまだたくさん残っている時期になるようなら、決算申告の作業が少し大変になってしまうわけですね。あまり優先順位は高くないのかもしれませんが、そういった時期は決算日にしない方が賢明かもしれません。

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◆会社設立時の決算月(決算日)の決め方」まとめ

このように決算月(決算日)は会社の運営や節税にも深く関わっていることがわかります。

小規模な会社で事業をスタートする人たちの多くは資本金1000未満で会社設立すると思います。そうすると消費税が免除になる特典がついてきますから、まずは事業年度を丸々一年間で設定し、決算月は会社設立月から12ヶ月後にするところから始めましょう。(他の条件で消費税免税にならないケースがあるので要注意)。

それで二年間、消費税の免税期間をすべて消化したら自分の好きな決算月になるように事業年度の変更を検討して良いと思います。

まとめ

・事業年度の最後の月が決算月、その中の最後の日が決算日。
・税金が少なくて済むように会社設立時の決算月(決算日)は注意する。
・会社の運営や支払いがラクになるように決算月(決算日)を工夫する。

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