年金制度の歴史をわかりやすく紹介します!

会社設立・独立・起業アドバイザーのごはんつぶ(@gohaotsubu)です。これまで通算1000件を超える会社設立や起業、さらには採用や社員教育・コーチングのお手伝いをしてきました。

私たちが生まれたころには当たり前のように存在していた年金制度ですが、どんな歴史をたどって今にいたるのか、わかりやすく紹介します。

学術的なことは専門家に任せるとして、ここでは年金制度を流れとして捉えるために、わかりやすさ優先で歴史を見ていきたいと思いますね。

この記事でわかること

・日本の年金制度の歴史をわかりやすく理解。

◆そもそも年金制度とは何か?

おおもりくん

年金って老後に働けなくなった人たちの生活費みたいなもんでしょ?

しゃもじい

ふむふむ。確かに老後の生活費という一面もあるんじゃが、それだけじゃないんじゃよ。

(1)年金制度が持つ3つの役割

年金制度を理解するには、三つの役割を知っておけば大丈夫です。「老齢年金」「障害年金」「遺族年金」が年金の種類みたいなものです。

1、老齢年金

老齢年金は、一番良く知られている年金の役割ですよね。老後に働けなくなると収入がなくなってしまいますよね。それでも長生きして生活するにはお金がかかります。これを老齢年金というかたちで国が保障(安心して暮らせるように国が金銭面で支援すること)してくれるのです。

2、障害年金

事故や病気で体に障害が出てしまったら、働けなくなることがあります。こんな時に生活を保障してくれるのが障害年金という支援メニューです。老人だけでなく、障害を負ってしまった人にも年金制度は役に立っているんですね。

3、遺族年金

もし一家の大黒柱が亡くなってしまったら残された家族はどうなるのでしょうか?このような遺族の生活を守るために使われるのが遺族年金という制度です。

(2)年金の財源は国民年金保険料や厚生年金保険料

年金の三つの役割を見てわかるように、年金制度とは働いていた人が何らかの理由で働けなくなった時に生活できなくなるリスクを最小限にしてくれる制度です。

歳をとって働けなくなれば「老齢年金」。障害を負って働けなくなれば「老齢年金」。一家の大黒柱を亡くして、残された遺族だけでは生活を支えられないときには「遺族年金」の出番になるわけです。

この支援内容をしっかりと実施するのに、ものすごいお金が必要です。そのお金の主な財源になるのが国民年金保険や厚生年金保険の保険料です。

日本では20歳から60歳までの働く人たちが必ず払っているお金です。働く人の立場によって、国民年金保険料として払っていたり、厚生年金保険料として払っていたりします。

国民年金と厚生年金の違い

国民年金と厚生年金の違いは、働き方の違いで加入する年金保険が違うのです。

サラリーマンなど会社に勤めてお給料をもらっている人は、厚生年金と国民年金の両方に加入しています。支払う年金も多い分、将来もらえる年金も多いです。

企業で働く会社員以外の人は国民年金保険です。個人事業主やアルバイト・パートなんかも国民年金に加入していることが多いです。

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◆年金制度の歴史をわかりやすく丁寧に

年金の大枠の役割が理解できたら、本題である年金の歴史について見ていきましょう。わかりやすさ重視でまとめています!

・1942年(昭和17年)労働者年金保険制度の施行

年金制度の始まりとされていて、男子の工場勤務者のみが対象でした。しかも従業員10名以上の企業が対象で、業界としても鉱業・工業・運輸業など限定されていました。

・1944年(昭和19年)厚生年金保険制度

年金制度の範囲を男子工場勤務者だけでなく、事務職や女性労働者にまで拡大したものです。従業員規模も5名以上と、対象が広がりました。

これは昭和29年に新法が出され、当時の経済的な混乱から年金の受給開始を60歳に引き上げたりされまさいた。

・1959年(昭和34年)4月:国民年金制度の開始

国民年金制度は昭和34年4月に法律が制定されました。いわゆる国民年金法ですね。ここまでに、いくつか公的な年金制度があったのですが、それすら対象にならない人たちを年金制度に含めて国民みんなを年金制度に加入させるのが目的でした。

・1959年(昭和34年)11月:福祉年金の給付を開始

昭和34年は戦後で、稼ぎ頭である夫を亡くした家庭がたくさんありました。そこで年金を払える状態でない人たち、たとえば身体障害者や母子家庭に対して、生活を支えるための年金を支給してあげることにしました。

これは年金保険料を払っていない人でも、対象になれば年金がもらえるという意味で「無拠出制年金」と言われます。働ける人が、働けない人に対して年金という切り口から支援しようとする仕組みですね。国民みんなが年金制度に入る取り組みの一つですね。

・1961年(昭和36年)4月:国民皆年金体制

働いている人が年金保険料を支払うことにより、将来年金を受け取る仕組みを「拠出年金制度」と言います。これは、年金保険料を払う立場にいる人たちを洗い出す作業なども大変なのでスタートに時間がかかりました。

昭和36年にやっと保険料の徴収がはじまって、ここで国民皆年金体制が実現しました。

おおもりくん

国がやろうとしていた、誰かしら何かの年金制度に組み込まれている状態ってのは、この時に達成できたんだね。

しゃもじい

そうじゃよ。そして、これまでたくさんあった公的年金制度はバラバラに立ち上がっていたので横のつながりがなかったんじゃ。

転職すると、他の年金制度に入ってゼロからスタートなんてこもあったんじゃよ。それを改善するために、転職しても過去分の年金加入期間が通算できるようにしたのもこの時期なんじゃ。

これを通算年金制度と言うんじゃよ。

・1970年(昭和45年)〜1973年(昭和48年):付加年金制度の導入

国民全員が年金制度に組み込まれている国民皆保険体制ができあがったのは良いですが、ひとつひとつ確認していくと年金の水準を改善する必要が出てきました。

働けなくなった人が、ちゃんと年金制度の中では安心して生活できるように付加年金制度を導入したり、国民年金基金制度が作りだされたりしました。

そして昭和48年には物価スライド制が導入され、物価の変動によって年金の額も調整されることによって、より年金制度による生活の安定が実現しやすくなりました。

・1986年(昭和61年)4月:基礎年金制度の確立(新法)

この頃の年金は「国民年金」のグループ、「厚生年金」のグループ、「船員保険」のグループ、「共済組合」のグループと制度がバラバラでした。

それぞれの立場の労働者が当てはまる年金制度を利用している感じです。たとえば一般企業に勤める人は「厚生年金」に加入して、その中で年金保険料を払って、年金を受け取る。学校の先生なら「共済組合」に入って、その中で年金保険を納めて、共済の中から年金をもらう感じで分断されていたわけです。

昭和61年に法律が変わって、バラバラだった年金制度を整理しました。具体的には、国民年金として皆んな統一して加入している状態にして、これまでの厚生年金部分は共済組合なんかは、対象になる業界で働いている人が上乗せされている年金というかたちにしたのです。

おおもりくん

それじゃあ、個人事業主の人は国民年金だけの加入。一般企業で働く人は国民年金+厚生年金の加入ということなんだね。

・2015年(平成27年)10月:被用者年金一元化法の施行

今まで公務員や私立学校の先生は共済組合という枠組みで年金が組み立てられていました。被用者年金一元化法というものによって、わかりやすく皆んな厚生年金のルールと同じにすることにしました。

厚生年金と共済組合を統一したわけでなく、あくまでもバラバラのルールをお互い一元化して、わかりやすいように同じルールで年金を適用するといったものです。

・2017年(平成29年)8月:受給資格期間の短縮

これまでは25年間も国民年金に加入し続けないと、老後の年金を受け取ることができませんでした。これが法律改正によって、加入期間が10年でも年金をもらえることにして、より年金を支給する対象を広げたわけです。

◆「年金制度の歴史をわかりやすく」まとめ

世間を賑わせている年金制度ですが、もともとは戦後に障害者や老人の生活を保障するためにできあがった制度のようですね。

日本として皆んなが年金制度に加入することによって、助け合って安心する社会を作ろうとしたのがわかります。ただ、超少子高齢化によって年金制度が崩壊寸前になるまで、問題を先送りしてきたツケが今になって叫ばれているわけです。

どこでも言われることですが、老後の生活については国からもらえる年金だけではなくて、働けるうちから貯金や民間の保険など自助努力が必要な時代になったと言えます。

老後のお金に関する悩みは、自分で抱え込まずにプロの意見として保険コネクトなどの無料相談を活用するのも良いかもしれません。

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