株式会社設立に必要な同意書を徹底解説

株式会社設立での同意書と言ったら、発起人の同意書を指すことがほとんどです。発起人とは株式会社設立を企てる人のことですね。株式会社設立の準備をしたり、書類をつくったり、資本金を出資して設立後には株主になる人のことを発起人と言います。発起人の同意書と呼ぶこともあれば、発起人決定書だったり、発起人決議書や発起人会議事録と呼ばれることもあります。その、発起人の作る同意書とは、株式会社設立においてどんな意味があるのでしょうか?

今回は発起人の同意書について、同じような意味の書類と共に詳しく見ていければと思います。

◆発起人の同意書とは何か?

発起人の同意書とは、同意書となっているぐらいですが、何について同意しているのでしょうか?これは定款で定められていないけど、株式会社設立で重要なことは発起人全員がこの内容で同意しましたよ、ということで同意書として作っておく必要があるわけですね。

なんで同意書をつくらないといけないかというと、株式会社設立とは法人がこの世に存在することを証明するための手続きを言います。つまり、法人がこの世に存在する登記簿謄本(登記事項証明書)を作成する手続きのことを株式会社設立と言い換えても良いかもしれません。

そして株式会社設立書類の一つに定款という会社の根本ルールを決める大切な書類があります。この定款の内容は最低限の項目が記載されていれば、他の項目は書いても書かなくても大丈夫というように決められたりしています。その定款に書いていない内容で、登記簿謄本に書かなくてはいけない内容について、発起人の同意書で書類を作って法務局に提出しておくわけですね。

法務局のサイトで共有されている株式会社設立書類の記載例の中には発起人の同意書が必要な場合として以下のように書かれていますので、引用させていただきます。

※(発起人の同意書は)設立に際して,発起人が割当てを受けるべき株式数及び払い込むべき金額,株式発行事項又は発行可能株式総数の内容が定款に定められていない場合に必要です。また,資本金 及び資本準備金の額が定款に定められていない場合にも必要となります。

つまり、定款に・・・
「発起人が受け取る予定の株の数が書かれていない場合」
「発起人がその株を受け取るにあたって支払った資本金の金額が書かれていない場合」
「発行可能株式総数が定款に書かれていない場合」
「資本金及び資本準備金の額が定款に定めれていない場合」
に、発起人の同意書として作成して法務局に提出しなければいけないというわけですね。

今では定款にほとんど内容を記載しておくので、会社の細かい住所を発起人の同意書や発起人決定書というかたちで書類を作ることが多いと思います。

◆発起人の同意書の雛形

それでは、こちらのページで共有されている発起人の同意書について、雛形を確認していくことにしましょう。

株式会社設立時の発行株式に関する発起人の同意書

こちらの書類は、株式会社設立時に発起人が資本金を出資するわけなんですが、その出資した金額は株として発起人が引き受けるわけなんですね。ですので、発起人は株式会社設立と同時に株主となるわけです。通常は、この内容も定款に記載しますが、定款へ記載しない場合は以下のような形で同意書を作成して頂くかたちになります。

同意書

 本日発起人全員の同意をもって、会社が設立の際に発行する株式に関する事項を次のように定める。

1 発起人〇〇が割当てを受けるべき株式の数及び払い込むべき金額
〇〇商事株式会社 普通株式 〇株
株式と引き換えに払い込む金額 金〇円

1 発起人〇〇が割当てを受けるべき株式の数および払い込むべき金額
〇〇商事株式会社 普通株式 〇株
株式と引き換えに払い込む金額 金〇円

上記事項を証するため、発起人全員記名押印(又は署名)する。

 

平成〇年〇月〇日

        〇〇商事株式会社

〇県〇市〇町〇丁目〇番〇号
発起人 〇〇〇〇  印

          〇県〇市〇町〇丁目〇番〇号
発起人 〇〇〇〇  印

資本金及び資本準備金を発起人全員の同意により定めた場合

こちらは株式会社設立時の資本金の金額について、発起人全員が同意して、この資本金の金額でまとまりました、というのを証明する同意書です。こちらも大体は定款に記載していることが多いですので、必要ないことが多いようです。

同意書

 本日発起人全員の同意をもって、資本金の額を次のように定める。

1 資本金の額 金〇円
1 資本金準備金の額 金〇円

 上記事項を証するため、発起人全員記名押印(又は署名)する。

平成〇年〇月〇日

〇〇商事株式会社

〇県〇市〇町〇丁目〇番〇号
発起人 〇〇〇〇  印

〇県〇市〇町〇丁目〇番〇号
発起人 〇〇〇〇  印

設立時取締役選任及び本店所在場所決議書

株式会社設立をする時に、発起人が取締役を選ぶことになります。また、本店所在地についても定款では大体が例えば「本店を東京都足立区に置く」と市区町村までしか書かないのがほとんどですので、細かい住所までを決定したこちらの書類を準備して頂くケースが多いかと思います。

設立時取締役選任及び本店所在場所決議書

 平成〇年〇月〇日〇〇商事株式会社創立事務所において発起人全員出席し(又は議決権の過半数を有する発起人出席し)その全員の一致の決議により次のように設立時取締役及び本店所在場所を次のとおり専任、決定した。

設立時取締役 〇〇〇〇
〇〇〇〇

本店     〇県〇市〇町〇丁目〇番〇号

上記決定事項を証するため、発起人の全員(又は出席した発起人)は、次のとおり記名押印(又は署名)する。

 

平成〇年〇月〇日

〇〇商事株式会社

発起人  〇〇〇〇  印

発起人  〇〇〇〇  印

◆株式会社設立に必要な同意書の徹底解説、のまとめ

いかがでしょうか。株式会社設立時に発起人の同意書が必要なケースを見てきました。特に、発起人の同意書は、発起人決定書や発起人決議書、発起人会議事録など呼び方がさまざまですので、混乱しやすいですよね。しかも定款に書いてあれば提出する必要が無いのでさらにわかりにくくなりがちです。出す必要のないものを出したからといって株式会社設立がダメになることは無いようですので、自分が立ち上げある会社についてどのような対応をすればいいのかは、直接法務局に確認してもいっかもしれませんね。

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