未成年が株式会社設立する場合の手続きの仕方

昔は未成年で株式会社を設立するなんて聞いたことがなかったですが、今では情熱のある若い方は未成年でも会社を立ち上げやすくなりました。実際に高校生で会社を立ち上げて自ら社長という立場で活躍している人などもニュースで取り上げられたりしていますよね。これからも、どんどん若い力が日本経済に活力を注いでくれることに期待しています。そこで、今回は未成年が株式会社をつくるにあたり、具体的な手続きの方法をみていきたいと思います。

◆未成年の定義

まず、未成年は20歳に達しない人のことを言います。つまり19歳までの人ですね。まだまだ未熟だから未成年の人たちが法律行為(ここでは契約など)をする時には親(法定代理人)の同意がないと何もできないとされているわけです。

中には親の同意がなくてもあるらしいのですが、基本的には法律行為には親の同意が必要なのだということを知っておいて下さい。

◆株式会社設立時に未成年が発起人になることについて

発起人とは

発起人とは、「会社をつくることを企てる人」のことです。ですから、会社の条件を決めたり、資本金を出資したり、会社をつくるために動くひとのことですね。株式会社設立においては、会社設立書類を発起人が作って発起人が印を押します。(中には会社の印や取締役が押す箇所もありますが)。そして、資本金を出資して、株式会社設立後には株主になるのが発起人なのです。

未成年が発起人になれるの?

未成年でも発起人になれます。

結論から言うと、未成年でも発起人にはなることが出来ます。発起人になることに法律は制限を設けておらず、基本的には誰でもなれると考えて大丈夫です。ただし、手続きの面から少し面倒なことになってしまいます。

定款認証のときに印鑑証明書が必要です。

発起人は会社設立の書類を準備する立場の人ですから、もちろん株式会社設立時には定款という書類もつくります。そして、定款はとっても大事な書類ですから、公証人役場でちゃんと法律にのっとって間違いなく作られていますという認証を受けなければなりません。定款は発起人の印を押してますので、その認証を受けるときに発起人のいかん証明書が必要なのですね。

15歳未満の方は印鑑証明書がつくれません。

ここで問題なのが15歳未満の方は印鑑証明書をつくることが出来ないのです。すると、定款認証という手続きをするのに公証役場で印鑑証明書を提出しなくてはいけません。その未成年の子を発起人として定款認証自体ができなくなってしまうのです。ただ、親(親権者)の印鑑証明書で手続きが出来る場合があるので、15歳未満で発起人になろうと考えている人は管轄の公証役場に直接確認するようにしてください。

未成年が発起人になるには、親の同意が必要です。

すでにお伝えしましたが、未成年が法律行為をするには親の同意が必要でした。ですので、株式会社設立の手続きも未成年は親の同意が必要ですので、注意をしてください。発起人として定款の認証をする時には以下の書類を準備するようにしましょう。

・親権者双方による同意書(両方の実印を押印)
・親権者双方の印鑑証明書
・戸籍謄本
・(発起人が15歳以上の場合は)本人の印鑑証明書

定款の認証をするときは、定款の内容に以下を追加しておいて下さい。

未成年が株式会社設立をするときには、定款の一番最後の文章に親が記名押印する必要があります。以下のフォーマットを参考にしてみてください。ちなみに、未成年の発起人が15歳未満であれば、本人の押印は必要ありません。

以上、○○株式会社の設立のためこの定款を作成し、発起人が次に記名押印する。

平成○年○月○日

山田太郎(発起人) 印
山田太郎の父親 印
山田太郎の母親 印

◆株式会社設立時に未成年が取締役になることについて

取締役とは

取締役とは株式会社において会社を経営する立場の人たちのことを言います。複数の取締役がいればそこから代表を選びその方が代表取締役となるわけですね。会社の経営において大事なことを決めていくのが取締役ですが、取締役会を設置すれば、会社の大事なことは取締役会で決めることになります。取締役会を設置しない会社であれば、そこで決めることは株主総会で一緒に決めていくかたちになります。

未成年は取締役になれるの?

未成年でも取締役になれます。

取締役になるためのルールに年齢の制限はありませんので、基本的には株式会社設立時に未成年でも取締役になれるかと思います。ただし、すでにお伝えしているように15歳未満は印鑑証明書をつくることが出来ないので、そこがネックになりそうですね。

取締役会設置会社は取締役の印鑑証明書は不要です(代表取締役の分だけで大丈夫です)。

具体的には取締役会設置会社が株式会社設立をするときには、代表取締役の印鑑証明書を一枚提出するだけで大丈夫です。ですので、代表取締役の印鑑証明書があれば、取締役が未成年であってもその分の印鑑証明書は必要ないわけです。ただし、未成年ですから親の同意は必要です。

取締役会非設置会社は取締役全員の印鑑証明書が必要です。

取締役会を設置しない会社の場合は、取締役全員の印鑑証明書が必要になってきます。ですので、未成年で15歳未満の印鑑証明書を持っていない方は取締役になれないということになってしまいますね。こんなケースは稀かもしれませんが、気を付けておきたいポイントです。

◆未成年が株式会社設立をする時の手続きの仕方、のまとめ

いかがでしたでしょうか。未成年でも株式会社設立をできる可能性はありますが、普通の人が設立するよりもいくらか条件は厳しいです。

ただ、いくら条件を満たしていようとも、実体として未成年が発起人や取締役として問題がないかどうかは、法務局や公証役場で確認をするようにして下さいね。実際に、小学生が発起人と考えたとき、資本金のお金なんかは、本当にその子のお金?なんていう問題などもありそうですから。

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