株主リストは株式会社設立時の添付書面として必要なのでしょうか。

結論から言うと株式会社設立時には、ここでいう株主リストを添付書面として提出する必要はないです。

2016年10月1日から登記の手続きに株主リストなるものが必要になるような場合があるそうです。ここで登記の手続きというのは株式会社設立の手続きを指しそうですが、株式会社設立時には株主リストは必要ありません。全てに当てはまるわけではないようなのですが、手続き上大きな法改正なので今回は株式会社設立と株主リストについてみていきたいと思いますね。

◆株主リストが添付書面として必要なのはどんな場合でしょうか?

kabunushirisutoまず、今回の株主リストに関する手続き変更についてはこちらのサイトで詳しく書かれています。ただ、ちょっと難しいので簡単に噛み砕いてみていきましょう。

株主リストの添付が必要になる場合として、以下が挙げられていますので引用させていただきますね。何度も確認になってしまいますが、株式会社設立時に株主リストが必要というわけではないので、注意して下さいね。

株主リストの添付は、次の2つの場合に必要となります。※1
1 登記すべき事項につき株主総会の決議(種類株主総会の決議)を要する場合 ※2
2 登記すべき事項につき株主全員の同意(種類株主全員の同意)を要する場合
※1 株式会社のほかに、投資法人、特定目的会社も社員のリストの提出が必要(その他の法人は不要)です。
※2 登記事項につき、株主総会決議を省略する場合(会社法319条1項)にも、株主リストの添付が必要です。

商業登記の申請時に株主リストが必要と言われると、株式会社設立の手続き時に必要なのかなと思ってしまいますが、これは株式会社設立後に変更登記の手続きなどで株主リストが必要ということです。

つまり噛み砕くと、株主総会の決議を必要とする内容を変更したりするなどして、登記をする必要が出た場合にはこれまで議事録を法務局に提出していたけれど、それに加えて株主リストなるものを一緒に提出して下さいね、ということです。

具体的には「役員の選任・解任・重任」「増資・減資」「本店移転」「商号変更」「目的変更」「広告方法の変更」「組織再編」となります。

◆なぜ株主リストが登記の添付書面となったのでしょうか?

株主総会って聞いたことありますか?よくニュースなどでも耳にしたことがあるかもしれませんが、株式会社の持ち主(オーナー)である株主の人たちが集まって株式会社における大切な事柄を決める場です。

法律によって株主総会で決めることは決まっているのですが、株式会社が設立後に役員を変更したり、本店の所在地(登記している会社の住所)を変更したりする時は株主総会を開いて議事録を作って提出する必要がありました。

イメージとしてはこのような書類の感じです。内容としては株主総会の日時や場所、出席した役員の氏名に株主の数や、出席した株主の数を記載していました。

すごく簡単なもので、チェック機能を果たすものでもないので、この株主総会の議事録を偽造しようと思えば簡単にできてしまい、これまでは虚偽の変更登記で役員になりすますなどの違法行為が後を断たなかったというのです。

そこで、株主リストを株式会社の代表が作成することによって、この議事録の真実性を確保しようとしているとのことでした。ただ、この株主リスト自体も偽造しようと思えばできるとのつっこみどころはありますが、株主名簿と事後的に確認ができるので意味があるとされているようです。

◆株主リストの書式とはどのようなものでしょうか?

株主リストの内容として、法務省では以下のような場合に分けて書類の作成を求めています。それぞれ引用させていただきます。

1、登記すべき事項につき株主総会の決議を要する場合

●議決権上位10名以上の株主 ※4
●議決権の割合が2/3に達するまでに株主 ※4、5
・・・いずれか少ない方の株主について、次の事項を記載した株主リスト

⑴株主の氏名または名称
⑵住所
⑶株式数(種類株式発行会社は、種類株式の種類及び数)
⑷議決権数
⑸議決権数割合
→これら五つを代表者が証明

※3 登記すべき事項につき,種類株主総会の決議を要する場合には,当該種類株主についての株主リストが必要です。
※4 自己株式等の当該事項につき議決権を行使することができない株式を有する株主を除きますが,株主総会に欠席し,又は議決権を行使しなかった株主を含みます。
※5 2/3に達するまでの株主は,議決権割合の多い方から加算していく必要があります。

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左:株主リストのイメージ:上位10名の株主を記載する場合
右:株主リストのイメージ:2/3までの株主を記載する場合

2、登記すべき事項につき株主全員の同意を要する場合 ※6

株主全員について次の事項を記載した株主リスト
⑴株主の氏名または名称
⑵住所
⑶株式数(種類株式発行会社は、種類株式の種類及び数)
⑷議決権数
→これら4点を代表者が証明

※6 登記すべき事項につき,種類株主全員の同意を要する場合には,種類株主全員についての株主リストが必要です。

株主リストに記載すべき株主が死亡した場合の株主リストの記載については、こちらを参考にして下さい。

◆株主リストは株式会社設立時に必要なのか?についてのまとめ

株主リストは株式会社設立時には提出する必要はない。
・株主リストは株式会社設立後に登記の変更をする際に議事録を提出するときに一緒に提出する場合が出てくる。

こちらの記事もご覧ください。
株式会社設立時に知っておきたい株のこと