自分で株式会社をする全手順とメリット・デメリット

株式会社設立を自分でやるのには、昔はハードルが高かったと思います。情報も少なかったと思うので、専門家にお願いする方がラクでした。今はインターネットが普及したおかげで、株式会社設立に関する様々な情報を手にいれることができるし、色んなところでフォーマットが手に入ります。ほとんどの人が初めての経験であろう、株式会社設立の手続きを自分でやりたいという人の気持ちもわかります。

そこで今回は、自分で株式会社設立をする際の手順や、実際にメリットやデメリットってどうなっているのかという点をまとめていきたいと思います。

◆株式会社設立の手続きを誰に任せる?

株式会社設立を、自分でやるのか、司法書士の先生にお願いするのか、会計士事務所や税理士事務所にお願いするのかで3パターンほど選択肢があると思います。それぞれの特徴について考えていきましょう。

株式会社設立を自分でやる

自分で株式会社設立をする場合は、すべての手続きを自分でやるということです。

法務局などで共有されている設立書類のフォーマットを使ったり、本やインターネットで情報を集めながら、時には法務局に足を運び、つどつど困ったことがあれば法務局の電話相談室に質問しながら手続きを進めていくわけですね。

株式会社設立を司法書士の先生にお願いする

株式会社設立の手続きは法務局に行う、法律的な手続きです。司法書士の先生は、法律に関する書類を作ったり、手続きをすることを専門にしている人たちですから、株式会社設立は司法書士の先生にお願いするわけですね。どんな会社にしたいのか条件を伝えて、あとは設立書類の作成から、手続きの代行まですべてやってくれます。手続きに時間がかからない分、ラクなのですが司法書士の先生に支払う手数料が発生します。

株式会社設立を会計事務所や税理士事務所にお願いする

最近は株式会社設立をやりますという会計士事務所や税理士事務所をよく見かけるようになりました。これも司法書士の先生と同じように設立のための書類作成や手続きを丸投げすることができます。しかも、手数料は一切かかりません。そのかわり、会社設立後の顧問契約や決算の申告は設立をお願いした事務所に契約をしなければいけないという縛りがあるようですね。とはいえ、どのみち会社の場合は自分で税務処理をしたり、決算の申告を組んだりするのは難しいので、選択肢としてはありかもしれませんね。

◆自分で株式会社設立をするときのメリットとデメリット

次に自分で株式会社設立をする場合のメリットとデメリットはあるのでしょうか?わかりやすいように、自分で株式会社設立をした場合と、丸投げで株式会社設立をした場合とを比較したメリット・デメリットを見ていきたいと思います。

自分で株式会社設立をするときのメリット

自分の会社を自分の手でつくるという思い出ができる

自分で株式会社設立をするときのメリットはまずは、自分の立ち上げる会社を、自分で作ったというエピソードが出来るということでしょうか。株式会社設立に詳しくなるというメリットもあるかもしれませんが、人生の中で会社をそう何回も立ち上げる人は稀だと思います。

費用は丸投げよりも安くはなるけど、一番安いとも言い切れない

え?自分で作った方が手数料払わなくていい分、費用が安くなるんじゃないの?と思った方もいると思います。もちろん手数料がない分安くはなるんですけど、注意が必要です。というのも、株式会社設立の手続きの一つで公証役場で定款の認証をするというものがあります。公証役場で定款を提出するときに4万円の収入印紙を貼らなければなりません。これが電子認証であれば収入印紙を貼る必要がないので、4万円が浮くんですね。でも電子認証の環境を整えるのは面倒なので自分で株式会社設立をするときにはほとんどの人がやらないと思います。とはいえ、丸投げした際の手数料と差し引いてもトータルの株式会社設立費用は安いわけですから、一応メリットということで書かせてもらいます。次の項目では、自分で株式会社設立するときのデメリットを簡単にまとめさせていただきますね。

自分で株式会社設立をするときのデメリット

収入印紙代が必要になる

これは上で説明した通りなのですが、自分で株式会社設立をすると公証役場への定款認証は自分でやらなければいけないので収入印紙代4万円がかかります。司法書士や株式会社設立をしてくれる業者に頼めば電子認証をしてくれるので4万円はかからないんですよね。逆に司法書士や業者にお願いすると値段はピンキリですが手数料が必要です。会計士事務所や税理士事務所で株式会社設立をすると顧問契約とセットになっています。自分で電子認証の環境をつくろうと思っても一回だけの設立にそこまでコストと手間はかけたくない方が多いのではないでしょうか。

ゼロから自分で書類を作ったりする手間とストレス

事務作業や書類作業が得意な方ならまだしも、私のように細かい作業が苦手な方は株式会社設立書類を作成する時点でつまづいてしまうかもしれません。初めてやることを調べながら、絶対に間違いの許されない書類を作成することは予想以上にストレスのかかることだと思います。わからない言葉が多い中で、本やインターネットで調べながら進めるのは結構時間がかかりますので注意しておきたいところです。

◆自分で株式会社設立をする時の流れ

それでは、自分で株式会社設立をする場合の流れを簡単にみていきましょう。

株式会社設立書類をつくる

まずは、どんな会社にするのかを決めて、それに即した書類を作成していきます。株式会社設立に必要な書類は法務局のホームページで雛形が準備されています。記載例もあるので、それに準じて用意をします。そしたら、会社の印を押したり、発起人や取締役の印を該当箇所に押していき書類を完成させます。

公証役場で定款の認証をする

株式会社設立書類の中に定款があります。定款は、会社の根本的なルールを決めるとっても大事な書類です。大事だからこそ、ちゃんと法律にそって作られているか、ちゃんとした手順を踏んでいるかなどを公証役場というところで証明をしてもらいます。そのことを定款の認証手続きと言うのです。電子認証をできる環境が整っていて、電子認証ができれば収入印紙代の4万円はかからずにすみますが、紙の定款を認証する場合には収入印紙4万円を貼って公証役場で手続きをしてもらいます。その際に発起人の印鑑証明書も一緒に出し、認証手数料も支払います。

資本金の払込みをする

定款の認証が終わったら次に資本金の払込みをします。まだ法人の口座ができていないので、発起人の口座に資本金の金額を振り込みます。発起人が複数いる場合は、それぞれの資本金の金額を一人の口座に振り込むようにするとわかりやすいでしょう。その通帳の表紙と一ページ目を開いたところと、振り込みの印字がされたページの三枚を印刷して、払込み証明書を表紙にしてホッチキスで綴じたら該当箇所への押印と割印をして終わりです。

法務局に株式会社設立書類を提出する

ここまでで、設立書類を準備できたら法務局に提出します。受付に受け取ってもらった日が会社設立日となります。その時に取締役の印鑑証明書も提出しなければならないのでお忘れなく。だいたい一週間後ぐらいには登記も完了して登記簿謄本も取得できるようになります。

◆自分で株式会社設立をする全手順とメリット・デメリット、のまとめ

いかがでしたでしょうか。自分で株式会社設立をすることはもちろん大事なのですが、コストや手間などもしっかり考慮にいれて決めていきたいところです。特に苦手な方であれば手数料払ってでも専門家にお願いして、空いた時間は見込み顧客の獲得に注力するなど良いかもしれません。また、株式会社設立後には税理士との顧問契約を前提としているのであれば、株式会社設立からお手伝いしてくれる会計士事務所や税理士事務所を探せば手数料無料で全部やってくれますので、ありがたいですよね。それらを全部踏まえた上で自分でやるかどうかを決めていただければと思います。

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