【完全解説】株式会社設立時の資本金を払込む時の注意点!

株式会社設立の手続きで資本金を準備しないといけません。法務局は発起人の通帳に払込まれている数字を見て資本金の有る無しを判断しています。単純なように見えて間違いが多いのがこの資本金の払込作業です。

タイミング、金額、方法、いくつかの気をつけなくてはいけないルールがあるので、これから株式会社設立を予定している人は一発で資本金の払込作業と、一連の株式会社設立手続きが終わるように今回の情報を参考にしていただければと思います。

そこで今回は株式会社設立時の資本金の払込み方法について漏れなく解説していきたいと思います!

◆資本金に関する基本情報を整理

ごはんつぶ
そうそう、この資本金については聞きたいことが山ほどあるんだよね。資本金って聞くけど、これって使って良いお金かどうかもわからんし。ポイントだけで良いから教えて!

株式会社における資本金とは何か

それでは資本金とは何かというところから整理していきましょう!

1、資本金とは会社の元手になるお金

資本金は会社の元手になるお金なのです。例えば会社設立したばかりだと、まだ売上が入ってこない事がほとんどです。でも仕入れしたり、家賃払ったり、給与払ったり、出ていくお金はどんどん増えていきます。その時に資本金を使ってまかなっていくんですね。

2、資本金の額によって税金のルールも変わってきます

そしてこの資本金は会社の信頼の尺度にもなります。確かに資本金多ければ、売上が少なくてもある程度は運転できますもんね。あとは、資本金の金額によって税金のルールも変わってきます。会社設立時の資本金については、最低限これぐらいは抑えておけば大丈夫です。より詳細はこちらの記事を参考にしてください。

発起人とは何か

資本金の払込について説明する時に「発起人」が出てくるのですが、この発起人とは「株式会社設立を企てる人」の事です。発起とは、企てるというような意味ですね。株式会社設立を企てる人ですから、会社の要件はどうするかなど決めたり、具体的に株式会社設立の実務のための行動するのが発起人なわけです。ですから、資本金の払込をするのも発起人になります。

◆株式会社設立時の資本金払込のタイミング

資本金の払込みに間違いが多いのが、そのタイミングがわかりにくいからかもしれません。株式会社設立の流れにひも付けて、資本金払込のタイミングを説明させていただきます。

株式会社設立の流れ

株式会社設立の流れをざっくりと説明してしまえば要件を決めるところから始まって、法務局に登記申請をするところまでがゴールです。

1、株式会社設立の要件を整理
2、株式会社設立書類を作成
3、株式会社設立書類の該当箇所へ押印
4、定款を公証役場で認証
5、資本金の払込
6、資本金の払込証明書作成・押印
7、株式会社設立書類をそろえて法務局へ登記申請

資本金を払込むタイミングに注意!

ごはんつぶ
資本金をさー、払込むタイミングって定款作った後だってのは知ってんだけど、定款認証前と定款認証後のどっちなんだろーね。

・基本的には資本金は定款認証後に払込みます

定款を作成すると、次に公証役場で認証という手続きをするんですね。詳しくはこちらの記事なんですが、資本金の払込みはこの定款認証が終わった後にするのが基本ルールなんですね。

・定款認証前に資本金の払込みをしても大丈夫!

基本ルールとして定款認証後に資本金の払込みをすると言いましたが、ぶっちゃけ資本金の払込みは定款認証前でも大丈夫です。だから、定款作成して、資本金払込んで、定款認証するでも手続き上はすんなりいけるって事なんですよね。

・定款作成前に資本金の払込みしても定款作成日を払込み以前にする

最後に気を付けておかないといけないのは、定款の払込みは、定款作成日以前だとダメって事です。法務局に出しても突き返されてしまいます。定款作成日は何で判断しているかっていうと、定款に日付載せるんですが、その日付(定款作成日)以降に資本金を支払っておくわけです。でも、裏技ではないですが、資本金を先に払込んでしまったとしても、資本金払込日以前に定款作成日となるように日付を調整しておけば大丈夫といえば大丈夫です。

◆資本金払込みの具体的な流れと注意点

それでは株式会社設立時に資本金の払込みを具体的にどのような流れ・タイミングで行うのかを見ていきましょう!

資本金払込みの具体的な流れ

1、発起人の個人通帳を準備

まずは発起人の個人の通帳を準備して下さい。まだ会社が出来ていないので、個人の通帳に資本金を集めて証明書類を作成することになります。通帳は金融機関のものであれば何でも大丈夫です。都市銀行でも、地方銀行でも、信用金庫でも、信用組合でも問題ありません。昔は郵便貯金はダメだったらしいのですが、ゆうちょ銀行になって大丈夫になりました。

2、発起人の通帳に資本金の金額を振込む

通帳が準備できたら発起人の通帳に、出資する資本金の金額を払込みます。基本的には振込をして、振込人の名前が通帳に印字されるのが理想的です。振込みを受けると誰からの振込みか印字されますよね。「振込 ヤマダタロウ」みたいな感じです。発起人自身の通帳であれば、預け入れという形での入金でも問題ありません。

3、発起人が複数いる場合は代表の発起人の通帳に出資金額を振込む

株式会社設立時の場合、株主が複数いるという事は発起人が複数いるということです。(発起人は株式会社設立後に株主となります)。複数の発起人がいる場合は、基本的に代表となる一名の発起人の通帳に資本金を集めます。つまり一人の通帳に、他の発起人はそれぞれの出資金額を振込むわけです。振込みをすると通帳に振込人の名前が印字されると思いますので、発起人がそれぞれ出資する金額を振り込んで自分の名前が印字される状態にしておきます。

4、資本金の払込証明書を作成し、押印する

資本金の払込みが終わったら、払込証明書を作成します。通帳のどの部分を利用するかと言えば、「1、通帳の表紙」「2、通帳の表紙を開けた見開き1ページ目」「3、通帳の資本金額が振り込まれた印字面」この3ページをそれぞれA4サイズでコピーをして、資本金の払込証明書を表紙にしてホチキスで綴じます。払込証明書の該当箇所に会社印を押し、綴じたページ全てに割印を押しておきます。

ネットバンク・ウェブ通帳に資本金を払込む際の注意点

最近の金融機関ですと、紙の通帳を発行せずに全部ウェブ上で管理するウェブ通帳というものもあるようですね。あとはインターネットバンクだと紙の通帳が発行されることはほとんど無いようです。

・ネットバンクやネット通帳の時に準備したい情報

それでは、紙の通帳ではなくてこうしたウェブの通帳の場合にはどのように資本金の払込み証明書として準備をすればいいのでしょうか。

1、金融機関名
2、支店名
3、口座名義人
4、口座番号
5、資本金の振込みをした日付と金額がわかる箇所

上記の1〜5の該当箇所をインターネット上から印刷をしまして、あとは紙の通帳の時と同じように資本金の払込み証明書と一緒に閉じて該当箇所に押印をすればいいわけです。1〜5の項目が入っていれば、複数のページに渡ってしまって構いません。その時は払込証明書と全て綴じて全ページに会社印によある押印をするようにして下さい。

◆資本金の払込み作業Q&A

最後に株式会社設立時の資本金払込み作業に関して、よくある質問に答えていければと思います。

・発起人の通帳には残額が出資する金額以上に残っていれば大丈夫ですか?

株式会社設立時の資本金払込み作業は、発起人の通帳の残額が出資金額以上あれば良いわけではないので注意して下さい。必ず発起人の個人通帳に出資金額を発起人の名前で振込むか、入金をして「日付・金額」が印字されるようにして下さい。

・通帳に出資金額以上のお金を振り込んでしまいました大丈夫でしょうか?

基本的に大丈夫ですが、念のため管轄の法務局に事前に確認しておくようにしましょう。基本的には資本金の金額と同じ金額を通帳に払込みます。払込んだ金額が出資金額以上でも、資本金の払込み証明書に正確な出資金額と資本金額で書類を作れば大丈夫です。

・通帳に金額を分けて資本金を払込んでしまいましたが大丈夫でしょうか?

一人の発起人が複数に分けて資本金を払込んでも大丈夫です。たとえばAさんが50万円を出資した場合に3月10日に20万円の資本金を払込み、3月15日に30万円の資本金を払込んで合計で50万円ということで株式会社設立をして大丈夫です。

・通帳に複数に分けて資本金を振込みましたが、間に違う処理の印字がされても大丈夫ですか?

通帳に資本金の払込みをする際、分けて振り込んでも大丈夫ですし、その間に他の印字が挟み込まれても特に問題ありません。ただ、複数に分けて払込がされて、かつ他の振込や入金の印字とゴチャゴチャになりがちなのであれば、蛍光ペンなどでしるしを付けておくと良いのではないかと思います。

・資本金を払込むための個人通帳は新しく作った方がいいですか?

新しく通帳を作ってもいいですが、通帳はこのタイミングのみでしか使いませんので、わざわざ新しく作る必要はないかもしれません。すでに利用している通帳に出資額を払込んで利用しても大丈夫です。ちなみに、この株式会社設立時に資本金の払込みが終わったら、法人口座に資本金を写しますので、その後は個人の通帳を使うことはありません。

・発起人でない人の通帳に資本金を払込んでも大丈夫ですか?

発起人でないの通帳に資本金を払込む時には、例えば発起人でない取締役や代表取締役が考えらると思いますが、その場合は委任状を作成する必要があります。手間が増えてしまうので、あまりオススメはできませんが実際に委任状を作成してそのような処理をしたい場合には法務局へ事前に確認した方が良いでしょう。

・見せ金で資本金の準備をしても大丈夫なのでしょうか?

資本金を見せ金という形で会社設立するのは基本的にオススメしません。会社設立をして、資本金が見せ金ですぐに引き出してしまうようなら、本来は例えば100万円の資本金が見せ金だったら、それを全部引き出しちゃうと、社長が会社から100万円のお金を借りているという処理になってしまうので、綺麗な数字でなくなってしまうからです。見せ金で会社設立する問題点などは、こちらの記事でさらに詳しく紹介しています。

◆株式会社設立時の資本金の払込みてどのようにやるのでしょうか?のまとめ

いかがでしたでしょうか。株式会社設立時の資本金払込みは単純なように見えて、意外と特別ルールも満載で気をつけておくべきポイントがたくさんありました。特に資本金を払込むタイミングは定款の認証を受けた後の日付でないと法務局から注意を受けてやり直しになりますので気をつけて下さいね。

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1、法人(会社)が資本金を出資する事があるって知ってますか? 

これまでは人間が発起人として資本金を出資するってお話をしていましたが、法人(会社)が出資者になる事もできるんですね。法人が出資をするケースについてはこちらの記事で詳しく紹介しているので良かったらご覧下さい。

2、1円の資本金で会社設立する時の注意点

今は資本金を1円からでも会社設立する事が可能なのですが、その時にどんなところを注意すれば良いのでしょうか。こちらの記事では1円の資本金で会社設立する時の注意点をまとめました。

3、物を資本金にして会社設立をするノウハウ

何も資本金にできるのはお金だけとは限らない。物や土地などお金に還元できるものは全て資本金として出資できるのです。それを現物出資と言いますが、こちらの記事で詳しく紹介しているので、ご覧下さい。