赤字だと会社の税金はどうなる?会社設立後に赤字でも収めるべき税金のすべて

会社が赤字でも納めないといけない税金がある。まるで都市伝説のような恐ろしい話を知っていますか?それが「法人住民税」に「消費税」です。

私は自分で会社設立や税務の仕事に関わるまで、利益がでなければ税金は払わなくて大丈夫と勝手に思っていました。

もし昔の私のように「会社設立後は赤字だったら税金のことなんて考えなくて平気!」みたいな考えをお持ちの方がいたら要注意です。そこで今回は赤字でも納めないといけない税金について深掘りしていきます。

この記事でわかること

・会社設立後に赤字でも納める必要のある税金について。
・会社設立後の赤字を有効活用する方法と注意点。

◆会社設立後に赤字でも発生する税金はコチラ

ごはんつぶ君
会社設立をした初年度って赤字になることも多いと思うんだよね。利益が出ていないのに払わないといけない税金として「法人住民税」と「消費税」があるって言うけど、どんな税金なの?
先生
そうだね。株式会社にせよ、合同会社にせよ赤字でも発生するのは法人住民税と消費税です。それぞれ詳細に説明しますね。

(1)法人住民税(赤字でも会社が存在するだけで発生する税金)

法人住民税は読んで字の如く、住民税の法人バージョンです。私たちが住むだけでその地域に住民税を払うように、会社も住民税を払うわけです。

もちろんその年の会社の利益によって法人住民税に変動はありますが、会社が赤字の場合は最低金額として7万円を支払います。この最低金額を法人住民税の均等割と表現したりします。

法人住民税の均等割とは?

均等割とは利益のあるなしに関わらず全ての会社に均等に発生する法人住民税と考えてください。これが場所によって考え方が少し異なりますが基本的には最低7万円ということになります。

複数の拠点に会社が存在すると法人住民税が変わる!

もし複数の拠点にまたがって会社が存在するなら要注意です。たとえば営業支店が違うエリアにもう一箇所ある場合は法人住民税の均等割がもう一箇所ぶん必要ということになります。

資本金の額で法人住民税が変わる!

法人住民税の最低金額は資本金の額によっても違いがあります。1000万円未満の資本金であれば法人住民税の最低金額は7万円です。資本金が1000万円以上になると法人住民税の最低額が20万円になるのです。

(2)消費税(赤字でも売上があれば発生する税金)

消費税は身近な税金なのでイメージはしやすいと思います。私たち消費者はモノやサービスなどを購入すると消費税が発生します。会社側は売上に消費税を上乗せして消費者から消費税を徴収している状態です。

この時、会社の売上に含まれる消費税はあくまで国の代わりに会社が預かっているだけですので会社が赤字でも国に納めないといけない税金なわけですね。

会社設立時の資本金の金額で最初の二期間が消費税免税になる!

株式会社・合同会社の会社設立をする時に資本金を1000万円未満にすると消費税が免税になります。最初の二期間だけ消費税を売上といっしょに預かっても納めなくて大丈夫という特別ルールがあるのです。詳しくは「会社設立時の資本金を工夫して消費税免税にする方法」の記事を参考にして損しないようにしてください。

◆会社設立後に赤字になるなら絶対にやっておくべきこと

ごはんつぶ君
会社経営をしていると意図的に赤字にする場合と、売上が厳しくて赤字いなっちゃう場合があると思うんだよね。そもそも会社が赤字になった時に注意しておくことはあるのかな?
先生
赤字の時は、青色申告の手続きをしておけば赤字をムダにせず税金対策できる可能性があるんですよ。

(1)会社設立後は必ず「青色申告」の届出を出そう!

もし、会社設立後の売上が赤字になりそうであれば「青色申告の承認申請書」という届出を絶対に出しておいてください。一度出しておけばその後はずっと適用されます。

青色申告とは税務署に申告をするときの方法の一つです。白色申告よりも難しい処理になりますが、カンタンに言えば日々の売上や経費の取引時の詳細なお金の動きがわかるように処理をする方法のことです。

・法人が青色申告の届出を出しておくことで赤字を繰越して相殺できる

会社設立をしたら青色申告を必ずした方が良い理由は赤字を将来の黒字と相殺できるからです。会社(法人)を設立した時は売上よりも出費が大きくなりがちです。

一期目の赤字は普通はその期でおしまいなのですが、青色申告の届出を出しておけば次の期以降も赤字を引き継ぐことができるのです。この赤字の繰越しは最大で9年間繰越すことができます。

たとえば一期目の赤字が100万円だったとして、次の二期目に黒字が100万円出たとします。青色申告をしていれば、本来黒字の二期目は税金を納めないといけないのですが、一期目の赤字と相殺して税金を納める必要がなくなるわけですね。

青色申告の届出は会社設立から3ヶ月以内に出すこと

青色申告の届出には期限があるので、会社設立日から3ヶ月以内に必ず出さないとその年は青色申告のメリットを享受することができません。メリットの内容や出し方については「会社設立をしたら青色申告はいつまでに出せばいい?メリットや期限について解説」の記事をご覧ください。

(2)役員報酬を増やして赤字にする時は住民税・所得税・社会保険料に注意!

もし、意図的に赤字にするなら注意して欲しいのが役員報酬を大きくして赤字にしようとする場合です。

会社経営者が意図的に経費を増やすときにカンタンなのが役員報酬を増やすという方法です。役員報酬は一度決めたら一年間変更できないとか、決算から3ヶ月以内に変更しないといけないなど細かいルールにも気をつけたいです。

ただし、一番注意したいのが役員報酬を上げすぎると、同時に住民税や所得税や社会保険料の負担が大きくなるので注意して下さい。今は所得税や社会保険料の負担も大きいので、無闇に役員報酬を増やすのはオススメしません。

法人の税金対策はまずは王道から!

無闇に役員報酬を上げる以外で法人の税金対策には何があるの?と言われそうですが、まずは王道と呼ばれる税金対策を実施する方が良いでしょう。こちらの「【決定版】法人の税金対策を徹底網羅!まずは王道を極めよう!」の記事を参考にしてください。

◆「会社設立後の赤字に関する税金」のまとめ

会社が赤字になることは決して悪いことではありません。会社設立時には一時的に赤字になることもあるでしょう。そんな時は、赤字は友達と言わんばかりに有効活用して将来の黒字が出たときには税金対策ができるような準備をしておきましょう!

まとめ

・会社が赤字でも発生する税金は法人住民税7万円と状況によって消費税がかかる。
・青色申告の届出を出して赤字を有効活用しよう。