赤字でも必ず発生する株式会社設立後の税金【わかりやすく解説します】

株式会社設立する背景は人それぞれです。もし、節税のために法人成りしようとしているなら必ずシミュレーションをして税金対策できるかどうかを明確にしてください。

個人事業主が法人成りをする時の売上目安について紹介したのが「個人事業主が会社設立をする時の売上目安をわかりやすく解説します!」の記事をご覧ください。

個人事業主の時は赤字のときは支払う税金がありませんでした。同じような感覚で株式会社も赤字なら税金は払わなくて済むかと言えばそういうわけにはいきません。

株式会社設立後に赤字でも発生する税金を整理して、本当に会社設立するべきかどうか判断する一つの材料にしてください。

◆「法人住民税」は株式会社設立後に赤字でも納税する

会社設立した後に利益がなくても、赤字でも納めないといけない税金が法人住民税と言われるものです。

(1)赤字でも発生する法人住民税という税金

私たちは住んでいる自治体に対して住民税を支払っています。法人住民税は会社の住民税のようなイメージです。

会社のある自治体に対して払っている税金です。赤字でも7万円を納めないといけません。

株式会社設立時に法人住民税を少しでも安くする方法

この法人住民税ですが、株式会社設立時にひとつ工夫をするだけで、ほんの少しだけ納める額を小さくすることが出来るのです。

それは、設立日を一日以外にすること、です。設立日を一日以外にすることで法人住民税を6,000円弱安くすることができるのです。

理由は、法人住民税は赤字の場合であれば最低限支払わなければいけないお金として7万円となっていて、赤字であろうとそうでなかろうと均等に支払ってもらうので均等割(きんとうわり)と言っています。

そして、法人住民税の均等割である7万円は毎月一日を起算日として考えます。わかりやすくかみ砕いて説明すると7万円を12カ月で割ると6,000円弱です。これを12カ月分支払うと考えて下さい。そして、その月に支払う義務があるかどうかは、一日に会社が存在するかどうかが重要なのです。

例えば11月1日設立すれば一日が含まれてますので、12月分の均等割を支払う義務が発生しますね。逆に11月2日に設立すれば12月がカウントされないので、均等割を支払う義務が発生するのが翌月の12月からなわけです(12月1日はどう考えてもその会社は存在しているわけですので)。

◆赤字でも支払わなければならない税金で「消費税」を忘れてはいけません。

次に株式会社設立後に赤字でも払わなければいけない税金として消費税があげられます。

まずは、消費税を納めなくても大丈夫という特別ルールについておさらいしておきましょう。

まず知っておかなくてはいけないのは、株式会社を資本金を1,000万円未満で設立した場合には基本的には消費税は二年間納めなくても良いという特別ルールが適用されます。(特別ルールが適用されない例外もありますので、お気を付け下さい。⇒くわしくはこちら

ですので、小規模な会社を立ち上げた人たちのほとんどが最初の二年間は消費税を納めていないことの方が多いのではないかと思います。

ただし、会社も設立してから三年目になると消費税を納めなくてはならないケースが出てきます。それが二年前に売上が1,000万円を超えていた場合です。二年前に売上が1,000万円を超えていたら、今年から消費税を納めなければいけないのです。

そして、この消費税はたとえ赤字だったとしてもお客様からモノやサービスを提供して消費税を支払ってもらっていますので、それを計算して納めないといけないのです。ざっくり説明してしまうと会社として受け取った消費税から、会社として支払っている消費税を差し引いた分を納めるのです。

どんな事業をしていて、何を扱っているのかで、この納める消費税の金額はたとえ赤字だったとしても何十万、何百万になる可能性のある怖い税金です。赤字だから税金納めなくても大丈夫でしょう、と軽い気持ちでいたら痛い目に合う可能性が十分にありますよね。

ですので、たとえば毎月の売上からある程度、消費税がどれぐらいかかるのかを計算しておいて、そのお金は使ってしまわないように別で管理しておくなんてことも必要かもしれませんね。あると使ってしまうなんて人は特にです。

この消費税についても自分の事業がこのまま進んでいくと、どのように処理して、どれぐらい準備しておけばいいのかなどは会社によって変わってくるので関わりのある税理士の先生に相談するようにして下さい。

◆「赤字でもかかる税金」と「赤字だとかからない税金」を、ここで整理しましょう。

ここまでで説明した中で、「赤字でもかかる税金」として法人住民税(均等割)と消費税があることを理解してもらえたと思います。この二つは株式会社設立した場合に赤字だと油断していると痛い目にある税金として覚えておいて下さい。

逆に、「赤字だとかからない税金」として法人税と法人事業税と法人住民税(法人税割)というものがあります。これだけは、株式会社設立したら赤字であれば納めなくて良い税金ということです。

法人住民税が法人税割と均等割で二種類あるので、混乱しがちですよね。法人住民税は二つの要素からなっていて、法人税割+均等割が法人住民税というわけです。ですので、赤字だれば法人税割は0だけども、均等割の方は最低でも7万円が年間で必要となってくるわけです。

◆計算の仕方によって赤字でも税金を納める場合があります。

これまでは、ただ純粋に会社が黒字か赤字かによって、株式会社設立をした後にかかる税金をみてきました。

すこし複雑になってしまうので、あまり深入りしなくて良いと思うのですが、企業会計上の計算の仕方では赤字だけれども、税務会計上の計算の仕方では黒字になってしまう場合、経営者視点でいえば今年は赤字だったと思っても納める法人税については税務会計上の計算方法を適用するので税金を納めなければいけないというケースが発生してしまうのです。

会社の業績を計算するルールと、税金を計算するルールが違うことによって赤字でも税金を納めなければいけないことがあるなんて経営者からすると恐ろしいですよね。

こんなケースがあるんだと事前に知っておくことで、精神衛生上はいいかもしれません。とはいえ、会社の存続に関わる大切なことですので、個別具体的な相談は関わりのある税理士の先生にしていただいた方がいいでしょう。

◆まとめ

いかがでしたでしょうか。せっかく株式会社設立したのに、赤字でも納めなければいけない税金があるなんて、そこらへんのホラーよりも恐ろしいことが現実で起こりかねないわけですよね。特に会社を経営する場合は、お金の資金繰りはすごく大切なことです。

どのタイミングでどのお金が出ていくのか、赤字の場合でも税金として取られるお金はどれぐらいなのかを知っておくことで永続する企業とするきっかけになればとも思います。

・株式会社設立後に赤字でも納める税金としては法人住民税(均等割)と消費税がある。
・他にも計算ルールの違いによって業績は赤字だけど、税金の計算すると法人税を納めなくてはいけないケースもある。

こちらの記事もご覧ください
株式会社設立した後に必要な挨拶状の文例を集めてみました!