社会保険の扶養はどの範囲まで家族に含めて大丈夫?ルールを明確に理解して上手に活用しよう!

会社設立・独立・起業アドバイザーのごはんつぶ(@gohaotsubu)です。これまで通算1000件を超える会社設立や起業、さらには採用や社員教育・コーチングのお手伝いをしてきました。

私たちがケガや病気になってもお金のことを心配せずに病院に通えるのは健康保険があるからです。老後に働けなくなっても年金という資金で生活ができるのも年金保険があるからです。

このように私たちが安心して生活できる土台になっている制度を社会保障と言います。そしてサラリーマンなどの会社員が、健康保険や年金を利用する仕組みとして社会保険というルールがあるのです。

よく、社会保険に加入すると言ったりしますよね。サラリーマンが社会保険に加入することは矯正です。そして、この社会保険のルールの中には養っている家族も社会保険に含めてあげる扶養家族の特別ルールが存在します。

この扶養家族がどこまで含まれるのかなど、社会保険の扶養に関するルールを正確に理解して役立てていきましょう。

この記事でわかること

・社会保険の扶養家族に関する基本事項。
・社会保険上の扶養家族はどこまで含まれるのか。

◆社会保険の仕組みや扶養家族について基礎を整理

社会保険はサラリーマンや会社員などお給料をもらっている人の全員が加入する制度です。健康保険(主に協会けんぽに加入)と厚生年金保険の二つを総称して社会保険と言ってたりします。

(1)社会保険の扶養制度は収入のない家族を守る仕組み

社会保険は加入している人であれば、健康保険が使えたり、将来年金をもらえる権利を手に入れることができる制度です。

私が会社勤めで社会保険に加入しているとして、専業主婦の妻はどうなるのでしょうか?子どもがケガをしたら健康保険を使えるのでしょうか?

こうした家族を守る仕組みとして、扶養家族に関する制度が設けられているのです。社会保険に加入している人の家族で、収入が130万円未満の人であれば家族として社会保険の制度を理由できます。

社会保険に加入できない人は国民健康保険&国民年金

たとえば妻の収入が年130万円を超えて、夫の社会保険に加入できないときは妻独自で公的保険に入らないといけません。

社会保険に加入できない立場の人たちの受け皿として、国民健康保険や国民年金がありますのでそちらに加入することになります。

(2)税制上の扶養と間違わないように注意

扶養と聞いて「扶養が適用されるのって年103万円以内の収入じゃなかったっけ?」と思った方はしっかりと税金に関する情報を集めている人ですね。

ここが勘違いしやすいのですが、社会保険上の扶養制度と、税制上の扶養制度がありまして、それを混同しやすいので要注意です。

1、社会保険上の扶養制度

社会保険上の扶養制度は、この記事で説明している通り、社会保険に加入している方の家族が収入130万円未満であれば、お金を払わなくても健康保険に入ることができますし、妻であれば年金保険の最低限の保障を受けられるようになるうという、優しい制度です。

2、税制上の扶養制度

もう一つ税制上の扶養制度があります。これは扶養控除とか配偶者控除と言った方が正しいかもしれません。たとえば一家の大黒柱である旦那さんの納める税金の中で、養っている家族の人数によって旦那さんの税金を安くしてくれる仕組みです。

このケースでいえば配偶者であれば配偶者控除と言いますし、配偶者以外の養っている人であれば扶養控除と言います。その条件の一つに、養われる人は年収103万円を超えたら対象にならないというルールがあるわけです。

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簡単に説明していますが、扶養控除や配偶者控除については、もう少し複雑な制度なので、こちらの記事も一緒に読んで理解をさらに深めてください。

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◆社会保険の扶養はどこまでの家族が含まれる?

社会保険に加入している人の家族で、年間収入130万円未満であれば扶養家族として社会保険の恩恵を受けられます。

ただし、この家族というのはどこまでが含まれる概念なのでしょうか。社会保険をざっくり説明すると健康保険(協会けんぽ)と厚生年金保険の二つの概念です。

それぞれ扶養家族の範囲を確認してみましょう。

(1)社会保険上の健康保険に関する扶養家族

誰もが安心して病院で治療を受けたりできる健康保険については、お給料をもらっている人が加入する社会保険上の健康保険は「協会けんぽ」というものに入ることが多いです。(大企業や業界によっては、協会けんぽ以外の健康保険に入ることもあります。)

1、養われる家族の年収は130万円未満でないといけない

一番大事な扶養家族になる条件は、養われる人の年収は130万円未満でないといけません。よくアルバイトやパートで「130万円を超えないようにしたい…」と言っているのは、この扶養家族の条件を言っているわけですね。

さらに加えると、養われている人の収入が、養てくれている人の収入の半分以下でないといけません。たとえば私が社会保険に加入しているとして、年収400万円で妻の年収が125万円であれば扶養の対象になります。

これが養っている私の年収が230万円で、養われている妻の年収が125万円だと私の収入の半分以下ではないので妻を扶養に当てはめることができません。

社会保険上の扶養に入る年収は見込み額なので要注意

年収130万円未満であれば、扶養家族になれると書きましあが、正確には年間の見込み年収が130万円未満ということです。

社会保険の扶養になろうとしたタイミングでは130万円未満だったとしても、今後の収入で130万円を超える見込みがあるならNGというわけです。

ちなみに130万円を月額に直すと月10万8333円以下です。一カ月でもこの金額を超える場合は扶養に入れないとみなされるので収入には注意しましょう。

養われる人が高齢者や障害者だと少し要件が変わる

養われる人が高齢者だったり障害者の場合は年間見込み収入額は180万円未満まで大丈夫ということになります。

高齢者というのは60歳以上の場合ですね。両親を扶養にいれる時などは注意して確認しときましょう。

2、養われる家族の範囲

家族であれば誰でも扶養家族になれるわけではありません。

同居している、つまり一緒に住んでいる家族であれば、扶養家族として認められるのが、内縁関係の配偶者は同居していないとダメです。さらに内縁関係の配偶者の両親を扶養に入れるのも同居していないといけません。さらに次に紹介しる同居が必用ない家族以外で、三親等以内の親族は同居している必要があります。

同居していなくても認められるのが、扶養家族の範囲に含まれるのがまず配偶者です。妻とか夫ですよね。次に子どもや、孫です。さらに社会保険に加入している人の兄弟姉妹や父母・祖父母も同居していなくても、扶養家族としてOKです。

内縁関係の扶養は社会保険OKで税制はNG

今回は社会保険のお話なので軽く触れておきますが、内縁関係の配偶者、つまり事実婚について扶養に入れるかどうかは社会保険上と税制上で取り扱いが違います。

たとえば社会保険は内縁の妻を扶養にして大丈夫です。税制上の扶養を考えたとき、内縁の妻は配偶者控除・扶養控除の対象にはならないので注意しましょう。

(2)社会保険上の厚生年金保険に関する扶養家族

社会保険で扱われる年金保険を厚生年金保険と言います。世の中にはもう一つ年金保険の仕組みがあり、それが国民年金保険です。

厚生年金は、国民年金が含まれていて、納める金額が大きい分、国民年金より将来もらえる年金も大きいです。ベースに国民年金があり、それに上乗せされているイメージです。

厚生年金の扶養家族になった場合には、同等の権利があるわけでなく、あくまで国民年金分の最低金額にあたる部分の面倒をみてくれるということです。それでもお金を払わずに、国民年金を無料で加入していると考えるとお得な制度ですよね。

・収入に関する要件

厚生年金保険について扶養に入れるかどうかは、まず収入が130万円未満である必要があります。これは健康保険と同じですよね。同じく養われる人の年間収入は、養ってくれる人の半分未満じゃないといけません。

年間収入の考え方も、あくまで見込みで130万円を越えそうなら、扶養家族として認められないので、注意しましょう。

(3)130万円未満の年間収入でも社会保険の加入が必用な場合がある

法律が少し変わって、年間収入が130万円未満でも、厚生年金に加入しないといけないことがあります。

国としても特別ルールで社会保険に入らない人の範囲を少しずつ狭めていこうとしているのかもしれません。週20時間以上働く場合と、月収入8万8000円以上、雇用期間の見込みが一年以上の条件を全て満たすときは社会保険加入が必用です。(学生だったり、従業員規模が500名以下の時は対象から外れます。)

1、一週間あたりの労働時間が20時間以上

残業時間は含めないのですが、週で20時間以上働く人は要注意です。

2、一カ月の賃金が8万8000円以上

賞与や残業代や通勤手当は含めませんが、賃金が月8万8000円以上稼いでいる場合は要注意です。

3、雇用期間の見込みが1年間以上であること

契約社員や有期の労働者は対象にならないという事ですが、パートやアルバイトでも一年以上働く見込みの人は注意してください。

◆「社会保険の扶養」まとめ

社会保険は、私たちが安心して暮らしていくための大切な制度です。少子高齢化によって、社会保険の制度がどうなるのか心配であり、さらには社会保険料の負担も昔と比べたら確実に大きくなっています。

だからこそ、社会保険の仕組みについて正確に理解をして、家族を養っているのであればなおさら扶養制度は活用した方が良いでしょう。

これからは共働きが当たり前になってくると思いますが、それでも130万円を超えないようにした方が良いのか、103万円を超えないようにした方が良いのか、など夫婦で話し合うために、正確な情報を手に入れてください。

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