初心者でもわかる!保険を使った法人と個人の税金対策

私の考える会社の役割のひとつに、存続し続けて世の中に価値を提供し続けるというものがあります。社会に喜ばれる商品やサービスを提供して、お客様からの信頼を受けてさらに業績が向上していく、それによって世の中がさらに良くなっていく。

これはとても極端な理想論かもしれませんが、そのために会社は常に安定して業績を上げなければなりません。そのためには、会社の血液であるお金を枯渇しないようにしっかりと循環する仕組みづくりが大切です。もちろん税金をしっかりと納めるのも大切なのですが、合法的にしっかりと節税をして会社の使える現金を残しておき、何か問題が起きた時に対処できるようにしておくというのが、もう一方で大切なことでもあります。

会社の利益が出た時に、まず税金対策として考えられるのが保険を利用したものです。実際に保険をつかった税金対策とはどんなものなのでしょうか?個人事業の場合と法人の場合とで、どう変わるのかも含めて保険の仕組みをしっかりと理解できればと思います。

まずは、その法人や個人で、保険に入ることがどう税金対策として効果があるのかを見ていくことにしましょう。

ちなみに、税金対策や節税について、より具体的に深く知りたい方は、信頼のおける税理士の先生がまとめている「絶対節税の裏技77」という情報も参考にしてみて下さい。

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◆保険とは

保険とよく聞くけれど、具体的にどのようなものなのかは深く考えたことはありませんでした。そこで、法人や個人の保険を利用した節税対策を考える前に、基本的なキーワードである「保険」について調べておきましょう。一般社団法人日本損害保険代理業協会では、保険について以下のように紹介しているので引用させていただきますね。

「一人の災難を大勢が分かち、わずかの金を捨てて大難を逃れる制度」(福沢諭吉)
「万人は一人のため、一人は万人のため」(マーネス)

保険とは将来起こるかもしれない危険に対し、予測される事故発生の確率に見合った一定の保険料を加入者が公平に分担し、万一の事故に対して備える相互扶助の精神から生まれた助け合いの制度で、私たちを取り巻くさまざまな事故や災害から生命や財産を守るためのもっとも合理的な防衛策のひとつです。

みんなで少しずつお金を出し合って、万が一の時にみんなで集めておいたお金を使って問題を解決するわけですね。毎月の掛け金を支払って、病気したり、死亡したりするとお金が支払われたりしますし、保険の種類によっては一定の期間のお金を掛けておけば戻ってくるものもあります。そのようにして、何かあった時の安全を買っているということなんですね。

◆個人事業主や従業員が保険を使って税金対策をするメリット

個人の従業員や、個人事業主は所得税

まず、個人が保険に入ることでどんな税金対策が出来るのか見ておきましょう。個人というのは、ここでは個人事業主の場合と、会社に勤めていて(役員も含みます)お給与を受け取っている立場の人のことを想定しています。

個人の従業員も、個人事業主も、受け取る収入はざっくり説明すると所得なわけですね。厳密には違うんですが、わかりやすさを優先する意味で使わせて頂きます。つまりお給与や個人事業主の利益にかかる税金を所得にかかる税金なので所得税というわけです。この所得が少なくなればかかる所得税も少なくなりますよね、という考えかたです。

個人で入る保険は生命保険料控除

個人の場合は色んな所得控除と言われる、所得を差し引いてくれる仕組みがあります。その中の一つが生命保険料控除なんですね。ちなみに、控除というのは「控える」「除く」ということで、差し引くぐらいの意味でとらえておいて下さい。生命保険料を控除というのは、生命保険に入っていれば、所得から一定の金額を差し引きますよ、とうい意味なんです。

この生命保険料控除のルールには旧制度と新制度の二つがあります。平成24年1月1日以降に契約した保険であれば、新制度が適用されて、それより前ならば旧制度が適用されるというわけですね。新制度の場合は最大で4万円が所得税から控除され、旧制度では最大で5万円が所得税から控除されるわけです。保険に入っておくだけで将来の安心が手に入り、所得税も安くなるのが個人で保険に入っておくメリットですね。

個人事業主の場合は生命保険よりも小規模企業共済

個人と言っても、個人事業主と小さな会社(5人以下)の役員に限られてしまうのですが、保険よりも大きな税金対策になるのが小規模企業共済という仕組みです。掛けた金額が全部、所得控除として所得税を低く抑えるための方法として利用できるのに加え、積み立てた金額は20年を超えていれば元本割れなく退職金のように出すことも出来ますし、年金のように分けて受け取ることもできます。その時に所得として上乗せされますので一見すると所得の先送りのように見える(実際にはそう)のですが退職金の税金のルールを適用しますので、普通より安く所得税を計算してくれるので、結果として納める所得税を低く抑えることができます。

個人事業主なら中小企業倒産防止共済(経営セーフティ共済)もあり

こちらは、取引先が倒産した時にそれによって経営が苦しくなることを防ぐために作られたものです。掛けた金額はすべて経費とすることが出来ます。簡単な説明になってしまいますが、年間で最大240万円までは経費として計上できますが、上限が800万円までしか掛けることができません。解約する時も、掛けていた金額が戻ってきますが利益に上乗せされるような扱いとなります。

◆法人による保険の税金対策のメリット

法人が保険に加入することで節税になるというのは、一方で合っているのですが、もう一方では間違っていると言えます。ただしくは、「保険に入ることによって利益の先送りができる」という意味なのです。そのため、法人の状況によって節税になったり、ならなかったりするわけです。こうしてお伝えしても中々わかりにくいかもしれませんので、一つ一つ詳しく見ていくことにしましょう。

保険に入って利益の先送りをするってどういうこと?

法人は会社の売上から経費(損金)を差し引いた利益に法人税がかかります。法人税が少なくなればなるほど、かかる税金が減りますよね。利益が少なくなるような対策もある意味で一つの税金対策というわけです。保険に入ることで、その分経費にできますから利益を抑えることができますので抑える税金が低くなるわけですね。

本来の保険の役割は、将来何かあった時の保障でした。だからこそ、安心や安全を買っているというイメージだったでしょう。それが、保険のサービスも進化していき、掛けた金額の一部が返戻金(へんれいきん)として戻ってくるというサービスも出てきました。極端な話をしてしまえば年100万円の保険に5年間入っていたとして、500万円の保険に入ったら数年後にそのまま500万円が返戻金として戻ってくるわけです。5年にわたって500万円分の節税効果があったわけですが、5年後に500万が返戻金で戻ってきたらそれが利益に乗っかってくるわけですね。

せっかく500万円のうまく経費として使ったつもりだったのに、それが5年後に戻ってきて利益に乗っかるのでは意味がないじゃん、と思うかもしれませんよね。次の項目でこの「利益の先送り」によってどんなメリットがあるのか、税金対策としてどんな事が考えられるのかを見ていきましょう。

利益の先送りをすることでどんな良いことがあるの?

それでは、そんな利益を先送りしているだけの保険に入って、どんな意味があるのでしょうか?色んな角度から保険の良いところを見直して、税金対策としてもどんな手立てがあるのかを見ていきましょう。

①保険の保障によって色んなリスクに準備ができる

本来の保険の意味合いでいけば、一番の役割はこの保障ですよね。法人を経営することでどんなリスクが考えられるでしょうか。まずは、法人の代表である経営者が死亡してしまった時は、そのまま会社存続のリスクが発生します。あとはガンなど病気で働くことが出来なくなることも考えられますよね。起こってほしくは無いけど、起きてしまった時に残った人たちが入ってくる保険で助けられることもあるかもしれません。これも保険の本来果たすべき役割なのかもしれませんね。

②赤字が出た場合に補填することができる

保険の種類によっては、かけていた金額を数年後に返戻金(へんれいきん)として戻せる内容のものがあります。法人の業績が何らかの影響で赤字になったり、資金繰りが悪くなった時に保険を解約して返戻金をそのお金に充てることも出来たりしますよね。利益が出ている時に保険に入って掛け金として法人の損金(経費)として計上しておき、赤字が出たら返戻金を受け取って赤字と相殺してしまうのも一つの税金対策となります。

③世の中の動きとして法人税が下がる傾向がある

これはあくまで可能性として確約できる内容ではありませんが、社会の動きとして法人税が下がる傾向があります。昔と比べて段階的に法人税が下がったといっても、まだまだ諸外国と比べて法人税は高い傾向があります。もしかしたら、法人税がこれからも下がる可能性はゼロではありません。そんな中であれば保険に加入して「利益の先送り」がなされることでメリットは十分に享受できると思います。本来払うべき利益を保険で少なくしておき、数年後に返戻金として戻ってきても、その時に法人税が下がっていれば、それはある意味で税金対策が出来たということになりますよね。法人税が上がるということは、あまり考えられないという前提でのお話ですけどね。

④将来の退職金や大きな出費などを計画に入れて保険に入る

保険を使って合法的に税金対策をする、ということは正にこの事を言うと思います。法人に利益が残っている時に保険に入って経費を使います。そのまま返戻金が戻って来ると、利益に追加されるので意味がないのですが、その時に合わせて従業員への退職金を支払うとか、設備投資に使うとか、大きな出費を出すタイミングと同じにすることで税金対策となりうるわけですね。無計画に退職金を出したり、設備投資をするよりも、向こう何年かの計画をしっかりと立てることによって、保険の掛け金は経費となり、大きな出費については返戻金で穴埋めできるという税金対策も可能なのです。

とはいえ、これらはしっかりと計画を一緒に作ってくれ、かつ数ある保険の中で税務的な処理がしっかりと税金対策となりうるのかまで見てくれる税理士と、本当にお客様のことを考えて提案してくれる保険の営業の方と一緒に作り上げるようにした方が絶対に安全ですので、まずは関わりのある税理士や保険の営業の方に相談するようにしましょう。

◆法人で加入した保険を途中で個人に切り替える税金対策について

保険を使って税金対策だけしたい法人向けに凄い商品がありました

これまでのお話から、保険に入ることで税務的なメリットのある法人というのは、将来赤字になるリスクを抱えていたり、将来退職金や設備投資など大きな出費の予定があるところでないと享受できないようにも思えます。そこでよく言われるのが、税金対策のためにウルトラCのような保険商品もあるようです。

それが、解約時に返戻金が出るタイプの保険に法人で入り、法人で掛け金を払い続けていき、数年後に個人へその保険を譲渡(引き渡す)するという税金対策です。法人で入って掛け金を払い、法人が返戻金を受け取ればそれはただの利益の先送りにすぎませんが、途中で法人から個人に切り替えて返戻金が個人に受け取られるようにすれば法人としても大きな節税の効果生まれるという仕組みです。

法律の盲点をつつくような保険商品は意外とリスク!?

これが一応法律には違反しないということで、保険会社もあの手この手で色んな保険商品を考えるものです。ただし、これは完全に法律の隙間をつついたような商品になっています。ただ、これまでも法律を解釈する上での矛盾や盲点をついた税金対策の方法は、必ずどこかで改善されてしまいます。今までできていた事がカンタンに効力を失ってしまうことも十分ありうるのです。

実際に上で紹介した方法も吉澤大さんのブログで警告がされているので一部を引用させていただきます。

税務署は、おかしいと思えば何度でも税制改正をしてきます。
実は、その点について、ヤバそうな注意信号も出ています。
平成30年1月1日以降に行われた生命保険の契約者変更について、支払調書に記載することが義務付けられるのです。

(記載事項)
・その変更前の契約者の氏名、名称
・現契約者が払い込んだ保険料額
・契約者の変更回数

もちろん、今でも税務署は生命保険会社からデータの入手は可能ですが、この「契約者変更の支払調書記載義務化」は、税務署が生命保険契約の名義変更による節税策について注視していることの現れだといえるでしょう。

と、いうように税務署もこうした法律の隙間を縫うような税金対策については注目しているようなのです。

確かに、もし、税制改正がされたとしても、「以後締結する契約について規制する」というトンネルの”入口での改正”であれば、「じゃあ加入はやめよう」で済みます。

しかし、「以後解約する契約について規制する」という”トンネルの出口”での改正であれば逃げようがありません。

(中略)

一番可能性が高い改正は「会社から個人への譲渡時の時価を『適正額』にせよ」というものだと思いますが、解約返戻金受取時という”出口での規制”がされる可能性もないとはいえないでしょう。

この低解約返戻型逓増定期保険は、実需が全くない歪んだ商品であり、もし節税効果がなくなれば、不必要な保障のために資金を固定化した上で支払保険料の25%-50%も経費が差し引かれるというなんとも間抜けな金融商品になるはずです。

というように、法律の盲点をつくような税金対策はリスクと隣り合わせだということを十分に理解した上で検討するようにしましょう。

◆初心者でもわかる!保険を使った法人と個人の税金対策、のまとめ

いかがでしたでしょうか。税金は国の財源ですから、この日本で事業をしている以上ちゃんと税金は納めなくてはいけませんよね。法律を違反してまで納める税金はNGですけれど、合法の範囲内でしっかりと節税をして事業に再投資して健全な経営をしてくことはむしろ必要なことだと思います。だからこそ、大きな視点で税金対策も考えていかなければ、最終的に何のトクにならなかったでは済まされず、損してしまう可能性すらはらんでいます。法人で保険を契約し、途中で個人に切り替えてトクしようなんていう、美味しい話の裏には必ず何かがあると思って、徹底的に検討した上で考えるようにしましょう。

個人事業主でも法人でもサラリーマンでも、保険を使って税金対策・節税を考えるのであれば信頼出来るパートナーに相談したいものです。特に世界トップ6%の「MDRT」の資格を持つ保険の専門家であり、世界屈指のファイナンシャルプランナーに無料相談をしてみるのはいかがでしょうか。

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