子会社を利用した税金対策を基礎から理解!

世の中にはたくさんの子会社やグループ会社、関連会社が存在します。意外な親会社、子会社の関係があったりしてびっくりすることもありますよね。料理教室で有名なABCクッキングスタジオ(社名:株式会社ABCクッキングスタジオ)の親会社がNTTドコモだって知っていましたか?

すべての子会社やグループ会社、関連会社が税金対策のためだけに存在するわけではありません。ただ、会社設立をされた方で企業規模がある程度大きくなってくると子会社などを作って税金対策した方がいいかもしれない、なんてお話を聞くこともあります。

そこで今回は子会社を利用した税金対策について調べていこうと思います。少し専門的で難しいお話になるので、基本的な部分を深堀りしていければと思います。

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◆子会社とグループ会社、関連会社や関係会社の違いを明確にする

世の中には色んな呼び方をされる組織がありますよね。子会社とか、グループ会社とか、その呼び方から何となくわかった気になっていることも、具体的な違いは何かと問われると難しいものです。税金対策について考える前に、こうした言葉の違いについて明確にしていきましょう。それぞれの定義は、使われる文脈によって若干の違いはあるものの、似たような言葉で混乱しやすいのが、「子会社」「関連会社」「グループ会社」「関係会社」といったものになります。

親会社や子会社とは

まず登場するのは親会社と子会社の関係です。基本的には株式を50%より多く持っている会社を親会社、持たれている会社を子会社としています。株式会社という組織では、大切なことは株主総会で決めますが株式の数が議決権の数になるわけで、それを多く持っている会社が支配権を持っているということになるんですね、

会計のルールでは株式を50%より多く持たれていなくても、「実質的な支配」をされているとみなすことが出来れば子会社として判断されます。役員の派遣している具合や、資金についてや、経営への決定権などを総合的に加味して実体を判断されるということですね。

関連会社とは

関連会社とは、親会社や子会社に20%より多くの株式を持たれている会社に対して使います。ですので、ある会社が20%より多く株式を持っていれば関連会社になりますし、それが50%を超えていれば子会社となるわけですね。

関係会社とは

関係会社とは財務諸表規則第8条第8項で以下のように定義付けられています。

財務諸表提出会社の親会社、子会社及び関連会社並びに財務諸表提出会社が他の会社等の関連会社である場合における当該他の会社等(その他の関連会社)をいう。

つまり、これまでに説明した、親会社・子会社・関連会社といった関係の会社を、総じて関係会社と呼んでいるわけですね。

グループ会社とは

グループ会社は、特に会計上のルールに影響を及ぼすような定義付けがされているわけではありません。ビジネス上で使われる事が多いですが、意味あいとしては関連会社のように使われることが多いと思います。文脈によって使われ方がバラバラになりがちなので、イメージしやすいので便利なのですが丁寧に使っていきたいものですね。それでは、具体的に子会社による税金対策に関してみていくことにしましょう。

◆会社の規模が大きくなったので、子会社を作って税金対策をする

一番最初に子会社を作って税金対策と聞いて頭に浮かぶのが、規模が大きくなりすぎた会社の一部の事業を子会社にすることによって税金対策をするということです。もちろん組織として大きくなりすぎた会社は何か重要な決定をする時に隅々までその意思決定が本当の意味で浸透しにくかったり、新しい行動を起こすのにスピードを持って対応できません。

そこで子会社などの別会社を作ることによって目まぐるしく変化する市場に対応できるようにする目的もあるわけですね。それでは、税金対策を目的として子会社のことを考えた場合にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

子会社による税金対策のメリット1:税率が低くなる

会社の大きさによって適用される税金のルールが違うことをご存じでしょうか?子会社を利用した税金対策は、この税金のルールの違いを理解しておくとメリット・デメリットがわかりやすくなると思いますので、まずはこのルールについて確認しておきましょう。

資本金1億円がボーダーライン

まず知っておきたいのは大企業と中小企業では適用される税金のルールが違います。もちろん中小企業の方が課せられる税金のルールとしてはおトクなのです。では大企業と中小企業を分けるボーダーラインは何で決まるのでしょうか?それが資本金が1億円を超えるかどうかというわけです。

大きな会社の法人税率と小さな会社の法人税率の違い

資本金1億円を超えるかどうかで適用される税金のルールが違うとお伝えしましたが、具体的にどうなるのでしょうか。資本金1億円を超えると法人税率は23.4%です。これが資本金1億円以下だと課税所得(会社の税金をかける利益のようなもの)が800万円までは法人税率が15%になるわけです。10%も違うと課税所得が100万円だったとしても10万円近くの差があるわけですね。

※法人税率は毎年変わるので気を付けて下さい!

子会社には低い法人税率が適用される状態であれば税金対策になるわけですね。

これまでのお話から資本金1億円以上であったり、会社の税金のかかる利益の額(課税所得)が800万円を超えているような会社は子会社があることによって納める税金を低く抑えることが出来そうです。ただし、税金を低く抑えるためだけに既存の事業を分割して子会社にするなどするのはリスクが高いので、よく吟味することをおススメします。

子会社による税金対策のメリット2:交際費の上限が大きくなる

接待交際費に上限があることをご存じでしたでしょうか。そもそも交際費については、国税庁のページで以下のように定義されているので引用させて頂きます。

交際費等とは、交際費、接待費、機密費その他の費用で、法人が、その得意先、仕入先その他事業に関係のある者等に対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為(以下「接待等」といいます。)のために支出する費用をいいます。

つまり、会社の行っている事業に関係する仕入先やお得意様について、飲み会等で接待する時に使うお金が接待交際費なわけですね。マンガやドラマで見る接待交際費の使われ方には納得がいきませんが(笑)。これも資本金が1億円を超えるかどうかで、まず大きな差があります。資本金が1億円を超えると、接待交際費は経費として認められません。資本金が1億円以下であれば、年間で上限800万円までが接待交際費として認められるわけです。

子会社があれば純粋に一社あたりの接待交際費の上限が2倍になると考えられるわけですね。しかし、接待交際費を800万円の上限まで使う会社はかなり規模の大きな会社と考えていいでしょう。売上に締める接待交際費の割合が不自然なほど大きいと税務調査の格好の的となりますので、注意してください。

子会社による税金対策のメリット3:消費税の免税

実は経営者の頭を悩ませる一つに消費税があります。モノやサービスを提供する会社は基本的にお客様から受け取った消費税は、きちんとルールに乗っ取って計算して国に納めないといけません。これ、赤字で会社の業績が厳しい場合でも消費税を受け取っているのであれば払わないといけない厳しい税金なわけです。

二年前の売上が1,000万円を超えていなければ消費税納税免除!

ただ、二年前の売上が1,000万円以下であれば、今年の消費税は国に納めなくても良いという特別ルールが適用されるんですね。今ある会社の規模が大きくなった時、色んな理由で子会社として分社化するかもしれません。一つの会社の器で全然違い事業をしていて、特に相乗効果が無かったり、それこそ組織の問題で子会社にするなど考える時、子会社の売上が1,000万円を超えていないようであれば消費税の課税が免除されるってわけです。

新しく作った子会社も資本金1,000万円未満なら消費税納税免除!

また、例えば会社が新しい事業を始めようとして、既存の会社の器で行うのでなく新しい会社を設立して行おうとそする場合、新しく子会社を作る時に資本金1,000万円未満の会社を作るのであれば、最初の二年間は消費税の納税が免除されます。だって、消費税を納めるかどうか決める二年前の売上が存在しないわけですからね。でも、資本金が1,000万円以上だとその特別ルールが使えないので気を付けましょう。さらに会社設立をして半年の売上&役員報酬含めた人件費がそれぞれ1,000万円を超える場合には二期目から消費税を納めなくてはいけなくなりますので、こちらも注意して下さいね。

※今ある会社で行っている事業を分割したり、そのまま引き継いで新会社を設立する場合には消費税の免税にならなかったり、売上を分散させて意図的に税金を抑えようとしていると注意を受けるかもしれませんので、そのような場合は関わりのある税理士等に相談しながら進めて下さい。

◆他にもあります!子会社を利用した税金対策

それでは、これまで紹介してきたもの以外での子会社を利用した税金対策の中身を見ていきましょう!

共同購入による税金対策

例えば親会社と子会社が同じ事務所を使っているとして、応接セットを購入したとします。60万円もの高級なものです。10万円以上の物品は購入した年で一括で経費計上は基本的にできません。青色申告をしていれば30万円までなら一括経費にして良いですよ、という特別ルールがあります。ただ、60万円の応接セットはそれを超えてしまうのでお金を全額支払っても経費に出来る金額は一部で、残りは数年に渡って経費に計上していくんですね。

ただし、これを親会社と子会社が同じ事務所で一緒に使うから共同購入しますという場合は、折半することが出来るわけです。その結果、親会社も子会社も30万円以下の支払いになるのであればその年で一括で経費にできるわけで税金対策の効果としては大きいわけです。

ただ、共同購入したはいいものの、実態は親会社しか応接セットを利用していないとかなると税務調査の時に、このような経費の処理が認められないとなりかねませんので気をつけて下さい。

赤字の子会社を活用して税金対策

子会社を利用した税金対策と言っていいのかわかりませんが、子会社が赤字の場合にその赤字を親会社が引き継ぐことの出来る制度があります。そのためには適格合併という制度を利用して、その要件をクリアできれば子会社の赤字を親会社の黒字で相殺できるわけです。

例えば、多額の繰越欠損金のある関係会社を利益のある会社が合併したような場合には、利益と繰越欠損金が相殺できます。そして、従来払うべきであった税金分だけ、会社に内部留保ができることになります。そして引き継いだ繰越欠損金はさらに、翌年以後にも繰越していけます。

節税目的のためだけに適格合併することは、場合によって適格合併されているのに、繰越欠損金(赤字)の引き継ぎが認められないこともありますので、事前に専門家へしっかり相談するようにしてください。

役員や従業員を子会社に移動して退職金を活用した税金対策

勤めている会社を辞めて子会社で勤めることを転籍といいます。出向は出向元の会社に籍を置きつつ出向先の会社に勤めることですので、元々いる会社を退職しているかどうかが大きな違いです。その転籍をするという行為は、親会社から子会社へと移る時にも使われます。

親会社を辞めるわけですから退職金が発生するわけです。親会社からしたら退職金は全額経費になります。役員の場合も転籍するとなれば退職金が同じように経費として計上できるわけです。色々な理由で子会社を作ると思いますが、組織編成でただ人を入れ替えるだけでなく、場合によっては退職金という法律で認められた経費を利用して人を動かすこともできるわけですね。

◆子会社を作ることのデメリットは何かあるのでしょうか?

これまで、親会社が子会社を作ることで税金対策をできるというメリットをお伝えしてきました。逆にデメリットに関してはどのようなものがあるのでしょうか。

会社が赤字でも支払わなければいけない均等割が増える

会社は赤字でも絶対に支払わないといけない法人住民税の均等割というものがあります。最低でも年間で約7万円を支払わなければならないのですが、これが親会社に加え子会社も存在すればそれぞれ均等割を払わなければいけないわけです。1社で事業をしていた時と比べて約7万円とはいえども出て行くお金が増えてしまいます。

無理な税金対策のみを目的とした子会社設立は否認のリスクも

ここまででも折に触れて伝えてきましたが、節税目的のためだけにグレーな事をし続けることはおすすめしません。たとえば親会社と子会社が共同購入したものは折半できて、30万円以下の支払いになれば一括経費で税金対策になるといっても、本当は親会社でしか使わないものを折半するのはダメです。消費税を納めたくないからといって、すでに親会社で行っている事業をあたかも新規事業を始めるかの如く新会社設立して最初の二年間の消費税課税を免れようとするのもダメです。

客観的にみて、税金が特別ルールが適用されて安くなるのには理由があります。意図があります。それを巧みに利用して、度がすぎて事実とかけ離れたことをしてしまうと税務調査などで次々と否認されて税金対策をしていたつもりが逆に多くの税金を払ってしまうということにもなりかねません。子会社を利用して税金対策をすることはそれほどまでに難易度が高いことなので、必ず関わりのある税理士の先生に相談をするようにしましょう。

◆子会社を利用した税金対策を基礎から理解!のまとめ

いかがでしたでしょうか。会社を立ち上げてから順調に成長をして資本金が1億円を超えているのであればもちろんの事、消費税を納めている規模の会社であれば子会社による税金対策を検討してもいいかもしれませんね。

節税だけの目的で子会社を作るのが本音でも、建て前は世の中のためになる事であって欲しい。これは心の叫びですけど、節税節税とそれが表立って対策をしすぎる事の怖さも感じています。もちろん本音では、ちゃんとした法律やルールに乗っ取り、税金を抑えることによって事業に再投資できるお金が出来て、より多くの人に、さらに質の高いモノやサービスが提供できるのではないでしょうか。さらには子会社を作るのは何も税金対策だけではないはずです。組織的な意思決定の速さと、行動がスピーディに行える点や、事業のリスク分散など様々です。

子会社利用の税金対策は法律が複雑な点と、判断を間違えると取返しのつかないことにもなってしまうので、対策を検討する時には必ず関わりのある税理士の先生に相談するようにしましょう。税金に関する法律は毎年変更があるので、自分ひとりで新しい情報を網羅するのにはやはり限界があります。そんな時こそ、コストはかかってでも専門家の力を借りる方が良いでしょう。

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2018.03.04