会社設立をしたら社宅家賃を経費にして税金対策!節税のためのメリットや注意点

会社設立・独立・起業アドバイザーのごはんつぶです。これまで400件を超える会社設立や起業、さらには採用や社員教育・コーチングのお手伝いをしてきました。

会社を設立すると節税のための選択肢が個人事業主よりも増えます。その中で今住んでいる場所を社宅として税金対策する方法が目に見えてインパクトが大きいと思います。

そのためには超えるべき壁・・・というか条件があるので、これから会社設立を検討している方は、すでに設立済みで節税のアイデアを探している方には参考になると思います。

特に家は人生設計とも関わってくるので慎重に作戦を立てたいものです。

この記事でわかること

・会社設立をして社宅を経費にする効果的な税金対策のノウハウ

◆税金対策をするために社宅を経費にするメリット

会社設立をして社宅を経費にするメリットは圧倒的な税金対策の効果にあります。

しっかりとした手続きを踏んで社宅にすることで安全な税金対策としての効果があるのです。特に個人事業主と比較すればメリットしかありません。

(1)個人事業主は社宅として自分の住居を経費にすることができない

個人事業主は自分が住んでいる家を社宅として経費に計上することはできません。ほんの少しだけ個人事業主にも自宅を経費する余地が残っていますが、それは自宅の事業で使っているスペースだけです。

1、個人事業主が自宅を経費にするのは事業で使っているスペースだけ

個人事業主が自宅を経費にすることができるのは「純粋に事業で使っているスペース」だけです。プライベートと仕事が混在するスペースは経費として認められません。また、過去の判例を見ると明確に区切られていることがわかるような状態であることが必要です。

もちろん実体を見て税務調査などではケースバイケースで判断されますが、税務署の人に納得してもらえる明確な判断材料が必要なことだけは覚えておきましょう。

個人事業主が自宅を経費にする時の注意点

個人事業主が家賃を経費にする時の詳細な注意点は「損してませんか?今の家賃を最大限活用して税金対策する方法」の記事をご覧ください。

2、個人事業主が従業員のために社宅を準備するのはOK

個人事業主は自分の自宅を社宅にすることはできませんが、従業員の福利厚生として社宅制度を設定することは問題ありません。

この時は従業員から徴収する家賃の設定には気をつけましょう。無償で貸していれば家賃分はお給料として上乗せして税金を計算されてしまいます。だからこそ一定の金額を従業員から徴収していれば給与に上乗せされないので気をつけましょう。

(2)会社の社宅として扱えば家賃の50%以上は経費にできる

話を戻して会社設立をした後に自分の住居を社宅にするメリットについて整理します。

普通なら経費にできない自宅家賃を、社宅にすれば最大でも約80%ぐらいを経費にできるという圧倒的な節税効果があります。個人事業主の時には事業で使っているスペースしか経費にできませんでした。自宅を事業で使っていない個人事業主は自宅を経費にできませんから、なおさら節税効果が高いです。

いくつか条件をクリアすれば、どの会社でも自分の家を社宅として経費計上することが可能です。

1、賃貸の契約書を個人から法人に切り替えてもらう

社宅として認めてもらうには物件の契約は会社でしないといけません。法人で契約書を交わすことが、社宅を経費として扱う第一歩です。

2、家賃の一部は本人から徴収すること

家賃を全額会社から負担にするのはNGです。家賃の一部は本人が負担という形を取らないといけません。最大でどれぐらい経費として計上して、残りの部分を本人から徴収するのかは計算式があるので後半で紹介します。

(3)結果的に所得税や社会保険料を抑える効果もある

社会保険料は収入に応じて増減します。役員報酬の金額を抑えることができれば結果的に社会保険料も少なくて済む効果が社宅を利用することで得ることができます。

たとえば毎月お給料(報酬)50万円で、20万円が家賃で残り30万円が生活費だとします。所得税や社会保険料は月50万円(年間600万円)の収入で計算されます。

これが家賃は会社負担で50%を徴収しているという扱いにすれば、個人として実質的な支出は10万円で済みます。生活費30万円とすれば月40万円のお給料(報酬)で問題ないわけですから月40万円(年間480万円)で所得税や社会保険料を計算するので結果的に金額を抑える効果があるわけです。

◆社宅を利用して節税する具体的な方法

それでは会社設立後に社宅を経費にするための流れを整理しておきましょう。

(1)社宅を利用して税金対策する具体的な方法

まずは会社として契約書を取り交すのは大前提ですが、いくつか揃えてもらう書類などがありますので不動産会社やオーナーさんに協力をしてもらいます。

そして社宅の賃料を最大限経費として計上するためには必要書類から計算をして導き出さないといけません。

・対象となる物件(土地と建物)の固定資産評価証明書を準備してもらう

これはオーナーさんや不動産会社さんからコピーや控えをもらえるよう調整をしてください。協力をもらえない場合は、賃貸借の契約書があれば自分で役所にいって固定資産評価証明書を受け取ることができるはずですので、確認をしてみましょう。

(2)社宅の家賃を計算する方法

何も計算をせずに役員の社宅を経費にするなら50%が妥当なラインです。50%は会社からの負担にして残りの50%は役員本人の負担にするわけですね。

社宅にする物件の状況によっては50%以上を経費にできる可能性があるので、その計算方法について紹介します。

・小規模な住宅の場合の計算方法

建物の耐用年数によって床面積が変わるのですが小規模な住宅は以下の二種類です。

小規模な住宅

(1)耐用年数が30年を超えて床面積が99平方メートル以下
(2)耐用年数が30年以下で床面積が132平方メートル以下

この場合は次の三つの項目を計算した合計金額が役員が負担すべき金額となります。

1、その年度の建物の固定資産税の課税標準額×0.2%
2、12円×総床面積÷3.3平方メートル
3、その年度の敷地の固定資産税の課税標準額×0.22%

この三つの数字を合計して払うべき家賃を決定します。この金額と本来の家賃の差額が会社の経費というわけですね。

・小規模な住宅以外の場合

上で紹介した小規模な住宅に当てはまらない場合です。小規模とは言えないぐらい広かったりするケースですね。

小規模な住宅でなくなってしまうと、上の計算式で計算した金額と家賃50%のいずれか大きい金額が払うべき家賃ということになります。

(3)社宅を経費にして税金対策する時のその他の注意点

最後に会社設立をして社宅を使った税金対策の注意点に触れておきます。

1、豪華な社宅は会社の経費とならない

床面積240平方メートルを超えるような豪華な家は社宅にすることはできません。他にも物件の価格や家賃だったり多角的に見て豪華と見なされるものは、今まで説明したような社宅としての節税効果を期待できないので注意しましょう。240平方メートル以下でも一般的に豪華と見なされそうなものは危険なので税理士に相談するようにして下さい。

2、光熱費は経費にはならない

個人事業主の時は、自宅を仕事で使っていたら純粋に事業用に区分できるスペースの割合を経費にしてもOKです。光熱費もその割合を経費計上しても問題ありませんでした。社宅については、光熱費はあくまでプライベート100%で利用しているわけですから按分したとしても経費にすることはできません。

◆「社宅を使って税金対策」まとめ

会社設立をすることで効果的な税金対策の一つがこの社宅を利用することです。

特に今まで個人事業主だった人が法人成りをして自分の住んでいる物件を社宅することで効果は絶大だと思います。

他にも税金対策には様々な裏技が存在しますので、節税専門の税理士がまとめている絶対節税の裏技は参考になると思います。

まとめ

・社宅を利用するには物件の契約を対法人でしなければならない。
・社宅家賃の50%以上の経費を計上するには計算式から算出する。

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