自動車を効果的に経費にして税金対策する方法

会社設立をした後に順調に事業を軌道に乗せ、黒字になれば税金対策をすることは経営者であればある意味当たり前のことですよね。数ある税金対策の中で、自動車に関する税金対策とは、どのようなものなのでしょうか?勝手なイメージなのですが、儲かっている会社の社長は高級車を会社の車で乗り回しているという偏見があります。ただ、その裏にはしっかりとして税金対策や資金繰り対策があるのかもしれません。具体的にどういうことなのか、その仕組みについて考えていきましょう。

自動車を効果的に経費にして税金対策をするために、注意すべきポイントなどもたくさなりますので、一度整理しておいきたいと思います。

ちなみに、税金対策や節税について、より具体的に深く知りたい方は、信頼のおける税理士の先生がまとめている「絶対節税の裏技77」という情報も参考にしてみて下さい。

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◆どんな場合に自動車が会社の経費として認められるのでしょうか?

自動車を経費にすることを検討するために、自動車にかかるお金が、どんな場合に経費として認められるのかを考えていきましょう。

法人の税金が計算される仕組み

自動車の経費が税金対策になり得ることを理解するために、法人の税金が計算される仕組み見ておきましょう。会社の支払う税金はカンタンに考えると、売上から出ていくお金(経費)を差し引いた利益に、税率をかけた金額が法人税となります(厳密には、さらに細かい分類と計算をして法人税等の会社の支払う税金は計算されます)。

会社の納める税金を少するための税金対策をしようと思うと、出ていくお金を大きくして利益を小さくする事が一般的な方法として知られています。この出ていくお金(経費)として自動車を入れることで税金対策にならないか、というのが今回のテーマになります。とはいえ、何でもかんでも経費にして良いわけではありませんので、どんな場合に自動車が経費として認められるのかを見ていくことにしましょう。

どんな場合に自動車が会社の経費となる?

自動車を会社の経費として考えるわけですから、会社のために使われる自動車でなければなりませんね。自分の趣味のためだけに高級車を購入するとか、誰かにプレゼントのために自動車を購入するなんていうのは、事業とは全く関係ないので経費として計上することは難しいと考えて下さい。そうすると、事業で自動車を使わないビジネスモデルの場合は、自動車を経費にすることが出来ないと思われてしまいますが、「事業のために自動車を使っているかどうか」をちゃんと証明できれば会社の経費と出来る可能性は十分にあります。

営業マンの乗る営業の車とか、運送業で利用するトラックなんかは事業で利用するのが明確です。同じように社長が営業のために自動車を使って移動するのであれば、これは事業で利用していると言えますよね。また、仕事で関係する人を送り迎えする時に自動車を使うだとか、通勤のために自動車を使うのであれば十分それは事業のために利用していると言えるでしょう。

気を付けてもらいたいのが、会社名義で自動車を購入しても、私用でしか使っていないと判断されれば税務調査でメスが入ってしまいます。つまり会社の経費として認めてくれない、ということですね。だからこそ、普段から事業で使っていることを証明するような使い方をしておくのがベストな対策となるわけです。自動車の使用記録を付けたり、自動車の運用規定を作ったり、従業員にも利用を促すなど、会社として自動車を使っているのが客観的にもわかるように工夫しておくことが税金対策になるでしょう。

ただし、数千万円もするスポーツカーなんかを経費にしようと思うと、それなりのしっかりとした理由が必要になります。社長の贅沢品は基本的に会社の経費としては認めてくれませんから、そのような自動車を販売していて、実際に営業のために乗らなくてはいけないなど、なぜ高級車でなければいけないのかの理由付けは、関わりのある税理士の先生と検討しておくことをおススメします。

◆減価償却とは何のことでしょうか?

次に、自動車を経費として考える時に、いっぺんに経費として計算することは基本的にできません。この減価償却と呼ばれる何年かに分けて経費に計算していく仕組みを知っておくことで効果的な税金対策が出来ると考えて下さい。

耐用年数に関して

自動車を経費にする時に、肝となる考え方がこの減価償却についてです。普通は何か会社で必要なモノを買ったらその瞬間にすべての金額が経費になると考えます。基本的には、会社のために買ったものだから経費になるんですけど、10万円以上の物品を買った時には何年かに分けて経費にしていかなければいけません(青色申告という特別ルールが適用されていれば、30万円以下のものでも一括で経費にすることを選択することも出来ます)。

つまり、モノによっては長期間の利用になるため、その使える期間(耐用年数)の間で徐々に経費にしていきましょう、という内容です。そして、この耐用年数が何年なのかはちゃんと法律で決められています。普通の自動車であれば6年を耐用年数として設定されていますから、ざっくり説明してしまえば、購入した金額を6年間かけて経費にしていくわけですね。

中古の場合の耐用年数

新品で買ったものと、中古で買ったものでは使える期間が違うのは当然の話ですよね。そこで、中古のモノを買った時にはどうやって計算するのかが法律で決められています。式は「耐用年数ー経過年数×0.8」となります。自動車に当てはめると以下のようなかたちですね。

新車:6年
1年経過した中古車:6-(1×0.8)=5.2→5年
2年経過した中古車:6-(2×0.8)=4.4→4年
3年経過した中古車:6-(3×0.8)=3.6→3年
4年経過した中古車:6-(4×0.8)=2.8→2年
5年経過した中古車:6-(5×0.8)=2.0→2年
※小数点以下は切り捨て

結果的に耐用年数から経過した年数を差し引いた期間が中古車の耐用年数となっていますが、そうなっている背景(計算式)だけでもイメージをしてもらえればと思います。

ただし、自動車の耐用年数である6年を経過した車の場合は「耐用年数×20%」という式が適用され、かつこれが2年未満の場合には、耐用年数は2年にしますというルールがありますので、4年以上経過した中古車の太陽年数は一律2年になるというわけですね。

定額法と定率法

減価償却と呼ばれる何年かに分けて経費にしていく仕組みなのですが、耐用年数というかたちで「何年間」経費にしていくかをご理解いただけたかと思います。次に、いくらずつ経費にしていくのか決めるルールが二つあります。それが「定額法」と「定率法」です。会社はどちらで計算するかを事前に選択しておかないといけないわけですね。

定額法

定額法とはその名の通り、耐用年数の期間を同じ金額ずつを経費としていく考え方です。ある意味で計算はラクですよね。

定率法

定率法は「一定の率」で減価償却していく方法です。通常は最初の年が一番大きく経費にできてだんだんと後ろにいくにつれて減価償却できる金額が小さくなっていく方法です。

中古車の場合、最初の一年で経費に出来る可能性

ここで大きな税金対策の可能性が出てきます。耐用年数が2年以内のもので、かつ定率法を選択していれば1年で償却できてしまうわけですね。つまり4年落ちの自動車(4年利用された中古の自動車の耐用年数を計算すると2年になる)であれば、定率法を選択しておくことで、その年で全部経費として計上できるわけです。

ただし、気を付けなければいけないのは、期初に購入しておかないと全て経費とすることが出来ないので注意が必要です。事業がスタートしてその事業年度のしまる決算月にあわてて4年落ちの中古車を購入しても12分の1の金額、つまり1カ月分しか経費に出来ないので注意してくださいね。計画的に、ちゃんと事業の始まった月に中古車を購入するような計画を立てましょう。次の項目では、改めて中古車と新車のどちらが税金対策として良いのか考えてみましょう。

◆中古車と新車のどちらの経費が税金対策として効果的なのでしょうか?

これまでの事から、中古車と新車のどちらが税金対策として効果的なのでしょうか?税金対策としての効果をみるのであれば、経費として計上できる金額の大きい中古車を利用する方が効果的でしょう。早いタイミングで減価償却できます。また、事業の始まった月に定率法で4年落ちの中古車であれば一年で全部経費にすることが出来るので税金対策としては大きな効果を見込むことができます。

ただし、新車の方が燃費が良かったり、車検にかかる費用やら修理代などはトータルコストで安く済む可能性もあります。税金対策という意味で、節税にはそこまで大きくこだわらないけど、長く大切に自動車を乗り続けたいというのであれば新車という選択肢もありかと思います。

◆自動車を経費にして税金対策する時の落とし穴

自動車を経費にして税金対策をする時に、ついつい陥りがちな勘違いについて、注意点をまとめさせて頂きました。自動車を経費にして税金対策するポイントを説明させて頂く中ですでに紹介済みの内容も含まれていますが、勘違いしていたため、大きな金額が自動車購入で出ていったにも関わらず、経費としては少ししか計上されずに痛い目を見ることにもなりかねませんので、気を付けていきましょう。

勘違い1:払ったお金が全部経費になると思っている

これは初歩的な勘違いですけど、自動車購入で支払ったお金が全部経費になるかというと、減価償却をしなければいけないので、数年にわけて経費にしていくわけですね。中古車であれば、この償却する期間が短くて済むので新車に比べて早くに全てを経費化できるというわけですね。

勘違い2:年度の途中で自動車を購入して全部経費になると思っている

これは中古車を含めて減価償却の必要なものを購入する際に気を付けてもらいたい事になります。例えば先ほど4年落ちの中古車を定率法で減価償却する際は一年間で経費とすることが出来るとお伝えしました。ただし、ちゃんと期初(会社の始まる年度の最初の月)に購入しなければキレイにその事業年度内で経費とすることが出来ないわけです。かりに事業年度の最後の月に、節税対策として4年落ちの中古車を購入したとしても、最後の決算月である一ヶ月分しか償却できないわけで、残りは翌期に持ち越しとなるわけですね。

勘違い3:私用でしか使わない自動車を会社名義で購入し経費になると思っている

会社名義で自動車を購入しておけば、とりあえず会社の経費となるだろう、と思ってしまうと少し危険です。税務調査が入った時に、明らかに会社として利用するわけでないのに会社名義で自動車を購入しているとなれば、それは経費として認められません。指摘を受けた時にしっかりと会社のために利用する自動車なのだと言えるような証拠を残しておくようにしましょう。そもそも事業に自動車が必要なのかどうか、税金対策のためだけに全く必要の無い自動車を無理して購入するというのも少し問題はある気がしますね。

◆購入金額意外に自動車に関して経費にできるもの

これまで自動車を経費として考えることについて、購入金額をメインにお話をさせて頂きましたが、自動車に紐づくお金も経費として考えることが出来ます。そちらもしっかりと経費に入れることで税金対策としての効果も最大限発揮できますよね。具体的には、自動車の維持費は全て経費になります。駐車場代や車検にかかる費用、ガソリン代、自動車税などですね。

◆税金対策と同時に考えておきたい自動車の資産という価値について

冒頭で世の中の社長は儲かると高級車を購入しているイメージがありますよね、というお話をしました。それは、決して見栄や自慢した気持ちで高級車にしているわけではないかもしれません。税金対策のために高級車を購入したとしたら、資金繰りが厳しくなった時に効果を発揮するかもしれません。

例えば4年落ちの1,000万円の高級車を事業用に購入したとします。定率法を使っていれば一年で経費にできますから、瞬間的な税金対策の効果としては十分にありますよね。それが何年か後に資金繰りが厳しく現金が必要になった時にはその高級車を売りに出せばいいわけですね。400万円で売れれば、400万円の現金が手元に残るわけですから、高く売れる高級車は効果的だと言えます。高級車の中でも中古価格が安定している車種もあるらしいですので、戦略的に税金対策と資金繰り対策として高級車を検討するのも良いかもしれません。

◆自動車を効果的に経費にして税金対策する方法、のまとめ

いかがでしたでしょうか。税金対策に自動車を経費にするといっても、その背景には注意しなければいけないポイントがたくさんありました。特に減価償却と聞くと言葉自体がわかりにくいので、混乱しがちですが、ここで紹介しているポイントを押さえて、税金対策にもなり、資金繰り対策にもなる効果的な方法を検討して頂ければと思います。

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2018.03.04