1円起業する際の資本金の扱いとリスクと対策

インターネットの発達によって、ある意味で誰でも気軽にビジネスを始めることが出来るようになりました。もちろん会社に勤めながらにして副業として事業をスタートする人もいるでしょう。そこまで拡大思考はないけど、自分の手の届く範囲で手堅く事業をスタートしたいという人もいるでしょう。ひと昔前までは、そんな人たちが会社を立ち上げようと思ってもハードルが高すぎて個人事業主どまりでした。でも1円起業できるようになって、小さく事業をスタートしようという人たちでも会社を立ち上げやすくなりました。とはいえ、1円起業で会社を立ち上げることについてどんなリスクがあるんでしょうか。資本金の扱いがどうなのかとか、資本金が少なことによるリスクなどを今一度考えて、対策を立てれるところには立てていけるようにしましょう。

今回は、資本金1円で1円起業することによるリスクと対策について見ていくことにしましょう。

◆なぜ資本金1円で1円起業ができるようになったのでしょうか

会社には社会的な責任があるから昔は設立するのにハードルが高かった

その昔、株式会社であれば資本金1,000万円、有限会社であれば資本金300万円ないと会社を立ち上げることが出来ませんでした。そもそも、そうやって会社を作るハードルを上げて選ばれし人しか会社を作れないようにしていたのも、社会的な責任があるからこそだったんですね。実際に会社を作って、いろんなところと取引するには責任が伴います。取引がなされなかったり、何か事故や問題があったりすれば、それは会社の持っている財産、つまり大体は資本金からまかなわれるわけですね。資本金の少ないひょろひょろの会社がそんな問題を起こしてしまった日には、そこに関わる人や会社を守ることが出来ません。資本金が1,000万円だったり、300万円ないと設立できないとしていた背景の一つにはそうしたことも影響していたんですね。

社会的責任も大事だけで新しい会社が世に生まれる価値も高い

ただ、一方で資本金のハードルの大きさは(他にも取締役の人数などのハードルはありましたが)会社を作りたい人たちの足かせにもなっていました。日本経済の活性化だったり、雇用の創出や、新しい技術やサービスが世の中に生まれる必要性はめちゃくちゃあるのに、会社設立のしにくさが、それを止めていたのかもしれません。そこで、もちろん社会的な責任は大事ですけれど会社が新しくこの世に産まれる価値も高いということで資本金が1円からでも会社設立を出来るようになりました。現在では、国としても新しく創業する会社が増えるように様々な支援をしています。次の項目では資本金1円で1円起業することのリスクと対策を見ていくことにしましょう。

◆資本金1円で1円起業することのリスクと対策

そう考えると、資本金1円からでも、1円起業がされることの価値はとてもあるように感じます。ただし、カンタンに会社設立できるようになったからといって、事業がカンタンに成功するというわけではありません。資本金1円で、1円起業することのリスクはたくさんあるわけです。

資金繰りが心配

会社を運転していくにはモノを仕入れたり、お給料払ったり、事務所の家賃を雇ったり、何かと出て行くお金が多いものです。売上が早くに入り、そこから経費をまかなえればいいのですが、だいたいの企業は売上は遅れて入ってくるものです。それまでは資本金が元手の資金としての役割を果たすんですね。1円起業の場合は資本金が1円しかないわけですので、早くに売りげが入らなければ、どこかからお金を借りておいたり、社長自身が会社にお金を貸しておける状態にしておかないといけません。資本金とは別に、もしもの時のための現金を持っておくというのが大切です。

融資を受けにくいかもしれない

資金繰りに関わりますが、やはり会社の資金が足りなくなれば金融機関からの融資も検討しなければなりません。その時に、資本金が1円しかないのはマイナスに働く可能性が大きいです。創業時の融資は、ほとんどの金融機関では受け付けてくれませんので国の運営する金融機関である日本政策金融公庫から創業融資というものを受けるか、市区町村がサポートしてくれる制度融資を受けるぐらいしか道がありません。実はどちらも融資をする半分から3分の1ぐらいの自己資金を持っておかないといけないというルールがあるのです。会社設立当初は自己資金はだいたい資本金ですので、1円だと心もとないわけですね。社長自身が資本金とは別に自己資金に充てれる現金をしっかり持って、それを融資を受ける際の自己資金として認めてもらう必要が出てきます。

社会的な信用が低くなりがち

資本金は社会的な信用の尺度になりがちです。新しい取引をする時にも、人材を採用するにも、資本金が低いことによる悪い影響が無いとも言えません。すでに取引先が確保されていて継続的な取引ができるとか、すごく付加価値の高い商品やサービスを提供できるから営業をかける必要が無いとか、人を雇う必要ないビジネスモデルなんかを構築しておく必要があるのかもしれません。

◆資本金1円で1円起業することのリスクと対策、のまとめ

いかがでしたでしょうか。1円起業という形でビジネスをスタートしやすくなった分、資本金は1円なわけですから、そのリスクを見越した対策を事前に打っておく必要があるというわけですね。ただ、その打ち手もカンタンなものではなく、非常に限られた企業にしか当てはまらないんじゃないかと思えるぐらい難易度の高いものです。今一度、自分のビジネスを見直し1円以上の資本金で立ち上げる方法も検討するのも必要かもしれませんね。

こちらの記事もご覧ください。
1円起業を成功させるために知っておきたい3つのポイント