BLUE GIANT1巻から学ぶ「言葉の力」

JAZZを題材に扱ったマンガのバイブルになりつつある「BLUE GIANT(ブルー・ジャイアント)」はこれから起業する人も、すでに会社を経営する人にも生きるヒントが満載のマンガです。

今回はBLUE GIANT(ブルー・ジャイアント)第1巻をネタバレ含めて具体的にどんなところに起業や経営のヒントがあるのか一緒に見ていきましょう!

◆BLUE GIANT(ブルー・ジャイアント)の作者について

作者:石塚真一

作者の石塚真一は1971年生まれで茨城県出身。あの有名な山岳救助を題材にしたマンガ『岳 みんなの山』の作者でもあります。中学生時代はブラスバンド部に所属し大学の時はバンドをやっていたと言います。22歳から27歳まで米国に留学し帰国後社会人を経て漫画家デビューしました。

岳では2008年第一回マンガ大賞を受賞し、続けて2009年に第54回小学館漫画賞一般向け部門を受賞、2012年には第16回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞しました。石塚真一氏が学生時代にアメリカのサンノゼ州立大学在学中にロッククライミングの虜になり、帰国後その経験を元に『岳』を描き始めたと言います。

本作の『BLUE GIANT(ブルー・ジャイアント)』は2013年にビックコミックにて連載スタート。2015年にはJAZZ JAPAN AWARD特別賞を受賞します。そして2017年に第62回小学館漫画賞一般向け部門を受賞し、同年第20回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞します。

BLUE GIANT(ブルー・ジャイアント)第1巻のコンテンツ

第1話:THE CHALLENGE
第2話:がまん坂
第3話:BLUE SUNSET
第4話:LIKE FATHER,LIKE SON
第5話:さよなら GOOD BYE
第6話:GIANT STEPS
第7話:HOW HIGH THE MOON
第8話:SLOW HOT WIND

◆BLUE GIANT(ブルー・ジャイアント)1巻から学ぶ「言葉の力」

BLUE GIANT(ブルー・ジャイアント)1巻のあらすじ(ネタバレ)

「世界一のジャズプレイヤーに、なる」というセリフで主人公の宮本大が仙台市広瀬川土手にてサックスを練習する姿からマンガはスタート。

・ジャズとの出会いは周平と行くJAZZバー

主人公宮本大とJAZZとの出会いとして友人の周平がきっかけとなります。「ジャズはさ、プレーヤーひとりひとりがその場でメロディ作って表現するんだぜ」「個性と個性がぶつかり合うジャズはハードで熱い音楽なんだ」と説明されます。そして中学時代に初めて行ったJAZZバーで生演奏のJAZZを目の当たりにして「ジャズにうたれちゃった」わけです。そこからサックスを手に入れ自己流で河原でサックスを吹く毎日が始まります。

・バスケには負けた、でも音楽には負けがあるのか?

主人公の宮本大は中学・高校でバスケをし、バスケについて「ダンクシュートを打つ身長もジャンプ力もない・・・身体の限界ってやつはやっぱある。でも音には・・・きっと、きっと」という言葉でバスケで感じた限界を音楽であれば突破できるのではないかと信じているんですよね。父親にも高校卒業後の進路のことを聞かれて「ジャズが何かはうまく伝えられないけど好きで好きでたまらない、ジャズプレイヤーになりたい」と伝えます。

・毎日、毎日、毎日サックスの練習を続ける

宮本大は毎日毎日河原でサックスの練習を続けます。雨の日にも吹けるようにトンネルを紹介してもらったり。本当に毎日サックスを吹いています。毎日吹いているけど、ふとこの道が世界一のジャズプレイヤーにつながっているか不安にもなる。そこで常連のひろせ楽器へ行きジャズバーのライブ出演を紹介してもらいます。結局はそこでの演奏は失敗に終わるんですが、このジャズバーでの演奏から宮本大のジャズプレイヤーへの道が加速していきます。そう考えると失敗だったのかどうなのか・・・第2巻も圧倒的に面白いのでおすすめです。

◆BLUE GIANT(ブルー・ジャイアント)1巻で起業・経営として何が学べるか

・明確な目標を持つのも良いし、途中で変えられる目標を持つのも良い

宮本大とJAZZが出会うきっかけを作った中学時代の同級生周平ですが、ある意味で宮本大との対比で描かれます。宮本大はバスケはだめだったけどJAZZとサックスに出会います。周平はというと、ピアノからギターになったかと思えば、父親の後を継ぐべく医者を目指すことになります。宮本大と比べたら一見フラフラしているようにも見えますが、それで良いんですよね。周平は初めて宮本大の演奏を聞き自分も世界一の医者になることを決めます。フラフラしていても行き着くところには、ちゃんと行き着くんだって自分の人生を信頼してあげても良いかなって気持ちになります。

よく将来何をやっていいのかわからない・・・何で起業すれば良いでしょうか?という人がいますがやってみなくちゃわからないです。やってみてダメだったら自分に合わないとわかっただけでも大きな成果です。一度決めた夢や目標は柔軟に変えて全く問題ないんです。宮本大だってバスケを中高6年間やってどうしてもプロになりたいって気持ちが湧きおこらなかったと語っています。自分のやることを好きになれるかどうか。誇りを持てるかどうかだと思います。周平と宮本大の在り方がそれをおしえてくれます。

・自分の言葉を大切にする

作品の中では宮本大は言葉をすごく大切にしている印象を受けます。自分の気持ちに正直というか建前とかそんなものがありません。だからこそ、彼の言葉や行動にパワーがあるんだと思いますが、たとえばクラスメートから「夢あるのっていいと思う」みたいな事を言われますが真っ先に宮本大はそれを否定。「夢なんか見てねえし」と一言。それから「きっとだ。きっと。」と言います。

夢には叶いそうもないことみたいな響きがあるのかもしれません。それに対してきっと叶えるという宮本大の気持ちには、夢ではなく明確な目標なんだというメッセージがあると思いました。しかもしれはクラスメートに言うようにみえて自分自身に言い聞かせているような。だから「きっとだ。きっと。」という表現に止まり坂道を登るシーンへとつながるわけです。

その後には陸上部も根をあげる坂を自転車で登るシーンになります。その時も「行けるべ・・・行くんだべ?行くっつったら、行けるべ!きっと・・・!」という表現の中にクラスメートへの夢ではなく、自分がプロのジャズプレイヤーになるって言ったからきっとなれるんだ!メッセージも含まれます。

・無条件に応援してくれる人たちの存在

何か新しいことや夢や目標にしていたことを始めようとすると「無理なんじゃないのか」「やめておいた方がいい」みたいなことを言う人がいます。無謀なことに挑戦しようとすればするほどなおさらです。それがドリームキラーです。やっかいなのは、あたかもこちらのためを想って言ってくれているので悪気はない場合も多いんです。宮本大も世界一のサックスプレイヤーになると言った時に普通であれば音楽になんの縁もない大学生がサックスプレイヤー、しかも世界一になると言っても無理だと思うのも当たり前です。

宮本大の通うひろせ楽器の店員もジャズプレイヤーにどうやったらなれるかという大の質問に対しても「この子はバカなんじゃないか」と思いつつも宮本大が初めての演奏する場となるJAZZバーのライブを取り付けてくれます。これも純粋にジャズプレイヤーになりたいという気持ちを鼻から否定する気持ちの人には絶対できない行動です。

特に宮本大のお父さんのシーンは何度読んでも泣けてくる。ぜひマンガで読んでください。

・ゴールを諦めなければ失敗は失敗ではない

宮本大の初ライブ。結果だけいえば失敗でした。ここでは演奏がよければライブに三日間加わることができるというものダメなら一日で終わりと言い渡されていました。自分にも勝負と言い聞かせて勝ち・負けの色をはっきりさせています。そしてソロの時に客から「うるさい」と怒声を浴びせられる。そして一日ではなく、初日途中でライブから外れるという失敗の中でも大失敗という結果でした。

その後の宮本大は茫然とした風に描かれていますが、時間を経て夜の公園のベンチで「へでもねえや」の一言。翌日からすぐに河原での練習がスタートします。犬を連れて散歩する人に「僕好きだな、君の音」勇気付けられるシーンにつながります。初ライブの時に演奏をうるさいと思われたのは一つの事実です。次にこの音を好きだと言ってくれる人がいるのも事実。だから怒声を浴びせられたことや、初ライブでの失敗は、宮本大の全人生を否定されているわけではないし、すべてが失敗という意味もないわけです。プロのジャズプレイヤーになるという旗を見つめていればこその「へでもねえや」という宮本大の言葉には失敗は失敗ではないことを思い知らされます。

次の2巻での出来事になりますが、ライブに参加したことで宮本大のプロへの道がさらに加速していくんです。そういう事を考えると失敗は失敗でないということがすごくよくわかります。

◆BLUE GIANT(ブルー・ジャイアント)1巻のまとめ

いかがでしたでしょうか。BLUE GIANT(ブルー・ジャイアント)はこれから起業する人やすでに経営している人には超おすすめのマンガですので、ぜひ手に取って立ち読みでもしてみてください。

→BLUE GIANT(ブルー・ジャイアント)の第1巻はこちら!