コミュニケーションスキルを伸ばす手法の一つとして研修を受けるという方法があります。
研修の内容は座学から、ワーク形式まで種類も様々です。特に会社の従業員のコミュニケーションスキルの向上を目的としている経営者はどんな研修が効果的なのか気になるところだと思います。
その中でも自前でコミュニケーションスキル研修をした方が良いのか、それとも外部の研修に参加させた方が良いのかなども予算の関係常、悩ましい点かもしれません。
そこで、コミュニケーションスキルを伸ばすのに効果的な研修を自前と外部の両方の観点から見ていきたいと思います。
1、コミュニケーションスキル向上に役立つ自前の研修
コミュニケーションスキルに役立つ研修といっても、どんな分野の能力を伸ばしたいのかによって扱う研修の種類も変わってきます。
話す能力?聞く能力?さらに細分化していくと、正確に伝える能力や、わかりやすく伝える能力、など無限に枝分かれしていきそうです。
(1)自前でコミュニケーション研修を準備するメリット
社内にコミュニケーションに関する専門家がいないと、なかなか自前で研修を準備するのは難しいと考えがちです。
私が勤務する会社では全社員のコミュニケーション能力の低さが課題でした。そこで代表から様々な研修に参加している私に白羽の矢がたったのです。
代表はお金を払って外部に委託する前に、まずは自分たちの力で何とかできないかを考える人でした。内製化をすることで外部にお願いする以上の効果がある場合があります。
→コミュニケーション研修費用を抑えることができる
コミュニケーション研修を内製化することによって何よりも大きなメリットは費用を抑えることができるということです。
本気で社員のコミュニケーション能力を伸ばす研修を外部にお願いしようとすると一人当たり何十万円とかかるのが普通です。それを社内プロジェクトにして中心になる人物に負荷がかかるとしても手当等の見返りを与えることによって内製化するだけで長期的に見ても大きな費用削減になるのは確かです。
→既存社員に教育担当という新しい「やりがい」を創造できる
コミュニケーション研修を自前で行うプロジェクトの中心人物は当たり前ですが、人に貢献することが大好きな人にするべきです。
能力だけ高いからと言って嫌がる社員に無理やり教育を任せてしまえばうまくいくはずがありません。
私は会社で教育担当を任命されたのですが、営業をする中で後輩に仕事の進め方を教えたりするのがとても好きでした。そうした点も教育担当としてうまくいった要因の一つだと思います。
コミュニケーション研修を任せてもらうことによって、営業という仕事とはまた違うやり甲斐を仕事の中で見つけることができました。好きなことを仕事にできて、しかも収入が上がり、会社にとっても私にとってもウィン・ウィンの進め方だったと思っています。
→本当に必要なコミュニケーション研修を作ることができる
自前でコミュニケーション研修を準備することは、今の会社にとって本当に必要な課題に対して研修を準備することができます。
会社ごとに抱えるコミュニケーションの課題は様々です。外部の研修で各社の悩みに深く入り込んで研修を組み立てるのはお金をかければ別ですがほとんどの会社では難しいのではないでしょうか。
自前でコミュニケーション研修を準備する立場の人は自社の社員です。どこに課題があって、将来どうなっていきたいのか、代表はもちろん現場の社員への理解が深いので本当に必要な研修を組み立てることができる可能性が高いです。
実際に私も、プロジェクトを任せてもらいとても高いモチベーションで準備することができました。コミュニケーションのレベルは人によって様々ですし、必要とされるコミュニケーション能力も各人の担う仕事内容によって変わってきます。
こうしたかゆい所に手の届く研修を構築できる可能性が高いのが自前の研修の良いところではないでしょうか。
(2)コミュニケーションスキルを伸ばす自前の研修
それでは、具体的にコミュニケーションスキルを伸ばすための自前の研修としてどんなものがあるでしょうか。
私が実際に会社で提供している研修の一部を紹介します。
→見つめあって目の前の人に対する恐怖と向き合う研修
まずは全てのコミュニケーションの土台となる人といる空間について、自分がコミュニケーションを取りやすくするための研修です。
人は基本的に人と一緒の空間にいることに恐怖を覚える生き物です。平気な振りをしていても、心の奥の奥の方では怖いと思っているかもしれません。
そこで、人と一緒にいることに対して自分はどんな考えや偏見を持っているのか気づくための研修になります。
1、まずは二人人組になって椅子と椅子を向き合って座る。膝と膝は20センチぐらいあけておく。
2、まずは1分間相手の目を見つめ続ける。言葉は交わさずに無言で1分間ひたすら相手の目を見続ける。
3、1分間見つめ続ける研修が終わったら、一度お互いに見つめ合いながら頭の中ではどういう風に思っていたのか共有する。「早く終わらないかなと思っていた」「面白い顔だなと思っていた」「何を考えているのか不安で怖かった」色々と感想が出てくると思います。
4、自分がコミュニケーションをする時に知らず知らずやっている癖を、1分間だけ見つめ合う練習をした時に出てくる頭の中の感情を見つめることで知ることができる。今まで知らず知らずにやっていた癖を理解することで人と一緒の空間にいることが楽になる練習です。
5、上記を理解した上で、さらにもう一度1分間見つめ合う練習をして、さらに自分の頭の中や心にどんな感情が出てくるか深く深くみていきます。常に新鮮な気持ちでこの研修に取り組むことで新しい発見があると思います。
6、2回目の見つめ合う練習が終わったら、改めて二人で感想を言いあいます。ポイントは自分のコミュニケーションの癖を改善しなければ!と思うのではなく、自分にはこういう癖があるんだね、ということを認識・理解するだけで大丈夫です。「オッケー!オッケー!私には人と一緒にいると自分が評価されているような気がして逃げたくなるような気持ちになる傾向があるんだな」という感じです。これが認識しているだけで、次の瞬間に人を目の前にしたコミュケーションの質が変わることに気づけるはずです。
2、コミュニケーションスキル向上に役立つ外部研修
次はコミュニケーション能力向上のための外部研修を検討する時のポイントを整理しておきましょう。
(1)外部のコミュニケーション研修を利用するメリット
私はたまたま社内のコミュニケーション研修をプロジェクトとして作りあげる機会をもらいましたが、全くの素人が自社の社員のコミュニケーション力向上のための研修をゼロから構築するのは途方もなく大変です。
まずは自分自身、研修を受けるのは好きですが、研修を提供した側になったことがないから全てが初めてです。
ある程度はお給料に反映してくれたものの、それ以上の労力は少なからずかかっていたと思います。
そのためほとんどの会社ではコミュニケーション研修を実施する時には外部研修を検討することがほとんどでしょう。外部研修を利用する時のメリットをまずは整理しておきたいと思います。
→外部研修を利用すると自社の社員への負担が少なくて済む
当たり前のことで、すでに何度かお伝えしましたが自前で研修をゼロから作り上げるのは情熱が必要不可欠です。
ほとんどの社員がそんな大変で面倒なことはやりたくないと思うので、どうしても外部のコミュニケーション研修に頼らざるを得なくなります。
外部の研修を利用することで自社の社員への負担が減ることを考えると、バランスを考えて決めると良いのだと思います。
→高い品質のコミュニケーション研修を準備できる
私も最初準備したコミュニケーション研修はある意味でボロボロでした。どうしても研修を受ける立場と提供する立場とでは勝手が全然違います。
それでも何度も何度も改善を重ねてだんだんと自社の社員に適したものへとブラッシュアップすることができました。
外部研修を利用すれば、目的にかなったものであれば最初から質の高いコミュニケーション研修を受けさせることも可能です。とはいえ、研修の質はピンからキリまであるので選ぶ時には慎重に進めた方が良いでしょう。
(2)おすすめコミュニケーションの外部研修
最後に自分が受けてよかったと思う、コミュニケーションの外部研修を紹介させてもらいます。
→MOVEコーチングでコミュニケーション能力を上げる!
コーチングを学ぼうと思って受けたのがこのMOVEコーチング認定講座でした。コーチングの土台となるのがコミュニケーションなので必然的にコミュニケーション能力の拡大につながりました。私の場合、本当にコミュニケーションが軽やかにストレスなく取れるようになったという体験があります。
MOVEコーチングは世界ナンバーワンコーチと呼ばれるアンソニー・ロビンズの提供するノウハウがベースになっています。ただの聴く・話すというコミュニケーションではなく、コミュニケーションを通して人生に起きるあらゆる課題を解決できるという可能性すら感じさせてくれます。
コミュニケーションだけでなく、心理学的なアプローチだったり、体を使ったアプローチ、真剣に自分と向き合うことによって行動の質すらも変わってくることは間違いないです。
二日間の研修を通して認定証ももらえるので、コーチングやコミュニケーションを将来的に自分の仕事にしたい人にとってはとても効果的だと思います。
3、「コミュニケーションスキルアップの研修」のまとめ
コミュニケーション研修の内容は少しずつ増やしていきますね。まずは自前でコミュニケーション研修を準備するか、外部にお願いするのかを決めることになるでしょう。
私も会社で一番最初に行ったコミュニケーション研修はテクニカルなことよりも、木で言うところの根っこの部分にあたる土台を集中的に研修でまかなえるようにしました。
コメント