自分で事業をやっている人であれば、なるべく税金は安く抑えたいもの。なるべく多くの金額を経費で計上したいと考えているのではないでしょうか。
たとえば車なんかは大きな金額がかかります。自営業者が車を購入した時には、どのようなものが経費になるのでしょうか。他にも車を購入するにあたり、税金対策上で気をつけておくべきポイントはあるのでしょうか。
今回はそのような自営業の方のための車に関する税金対策上の注意点をまとめてみました。
[ad#co-1]◆自営業の人たちを定義する
まず自営業とは何でしょうか。簡単に言ってしまえば、自分で商売をして、売上をあげて生計を立てている人たちです。「自らの事業を営む人」ということですね。個人事業主と似たような意味で使われる事もあります。イメージとして、自分で事業をして毎年確定申告をしている人たちです。
こうした自営業の人たちが車を利用した税金対策の方法について考えていきたいと思います。
◆自営業者の税金対策とは何か?
自営業の人たちの車を利用した税金対策を考える前に、そもそも自営業者の税金対策とはどういう事なのかを整理しておきましょう。
王道の税金対策は経費を増やす、控除を活用するの二つ
税金対策というとグレー方法以外のもので考えると、いかに経費を増やすか、控除を活用していくの二つの方法に集約されると思います。
個人事業主の人が経費を活用して税金対策する方法に関してはこちらの「個人事業主が経費を最大限活用して税金対策する方法」の記事をご覧下さい。
控除については、確定申告の時に、税率をかける前の金額から差し引いてくれる所得控除と、税金を出した後にそこから差し引いてくれる税額控除の二種類がありますが、両方をフル活用してくことが大切になってきます。詳しくはこちらの「安心して暮らせる貯蓄を手に入れる控除を活用した税金対策の仕方」の記事を参考にして下さい。
車を使った税金対策は経費を増やす事による税金対策になる
自営業者の税金対策の基本として二パターンがある中で、車を利用した税金対策が経費を活用した税金対策になる事はご理解頂けると思います。ポイントとしては、事業に紐づく車の利用について、関係のある経費を漏れなく計上していくことになります。具体的な内容については、次の項目からみていくことにしましょう。
[ad#co-2]◆自営業の人たちが車を使って税金対策をする仕組み
事業で利用される車が経費になる
自営業の人たちが車を利用して税金対策をする第一歩目は、その車が事業に利用される必要があるという点です。確定申告では何でもかんでも経費に出来るわけではなく、事業に関係のある費用しか経費に出来ません。
・事業のためにしか車を利用しない場合
自営業の人が購入した車が、事業のためだけにしか利用しない場合は、車を購入した費用や、その車に関連する費用は100%経費にする事ができます。
・通勤の時だけ車を利用する場合
通勤のために車を利用する場合も経費にすることが出来ます。ただし、全体を通じて通勤で利用する割合を按分する必要があります。本当に通勤のみにしか車を利用していないのであれば全額経費に出来ますし、通勤に占める割合が車利用の全体の10%程度というのであれば10%分を経費にするイメージです。
・プライベートと事業の両方に車を利用する場合
自営業者が車を利用するといっても、中には仕事に関する部分と、プライベートに関する部分がごちゃ混ぜになっているケースもあると思います。その際は、できるだけ明確に自営業部分で使ってる車の割合と、プライベートで使っている車の割合を計算するようにして下さい。税務調査の時には、その割合の整合性なども問われたりしますので、無理せず客観的に納得感のあるロジックを組むようにしましょう。
車に関わる経費の一覧
自営業者がどんな風に車を経費に出来るかイメージが付いたところで、車に紐づく経費できる費用を一覧にしてみました。この中で、車に関わる経費として抜け漏れがないか確認するようにして下さい。また、事業用とプライベート用と一緒の車を利用している人は、基本的に按分して経費計上するという考えでいて下さい。
・自動車購入費用
まずは車を購入する時に支払った費用です。これは新車か中古車かで扱い方が変わってきますが、基本的に何年かに分けて経費にしていきます。これを減価償却と言いますので、注意しておくようにして下さい。
・駐車場の費用
自営業者が事業で使う車で、駐車場の代金も経費にすることが出来ます。
・自動車税
自動車を所有すると、自動車税という税金を支払わなければいけないのですが、その税金も経費として考える事が可能です。
・ガソリン代
頻繁に車を利用する自営業の人であれば、ガソリン代も馬鹿にならない金額になりますので、漏れなく経費にするようにしましょう。
・有料高速道路の代金
事業に関係のある、というのが前提になりますが遠くへ移動するにあたり、高速道路や有料道路を利用した時にはその費用も経費になります。ただ、完全なプライベートで利用した高速道路の代金を事業用と按分して経費にするのはダメなので気をつけて下さい。
・車検費用
車の車検にかかる費用も経費として計上することが可能です。頻繁にあるわけではないですが、大きな金額になりますので、忘れずに計上するようにしましょう。
・自動車修理代
自動車を修理する必要がある場合には、その代金も経費にすることが出来ます。ただし、自動車を改造する時にかかるお金は事業と全く関係が無いので基本的に経費にすることが出来ません。
・自動車保険料
自営業の方が、事業で利用する車にかけている自動車保険料も経費にすることが出来ます。
◆4年落ちの車を利用すると税金対策の効果絶大!の秘密
車を購入する時は、新車も良いのですが4年落ちの中古車を購入する事で税金対策となる可能性が高いです。詳細については、こちらの「中古車で税金対策する秘訣教えます!」に記載していますが、こちらでも観点に紹介させてもらいます。
自動車の費用は減価償却して経費にしていく
自動車の購入代金は基本的に、購入した年で一括で経費にするわけではなく、法律で決まった年数に分けて経費にしていきます。新車であれば基本的に6年に分けて経費にしていきます。6年後にトータルで経費に出来る金額は変わらないのですが、現金自体は1年目に支払っているので1年目は全額自動車のお金を支払っているのに経費は6分の1しか計上できなくて資金繰りに影響が出てきます。
4年落ちの中古車を定率法で計算する一括で経費に出来る
その上で、中古車の場合は経費にする期間が変わってきます。使用されている年数がどれぐらいの車かによって経費化する年数が変わると同時に、一年で経費できる金額の割合を決める定額法と定率法というルールがあります。定率法を選択して、かつ中古車が4年落ちであれば、計算上は購入した年で一括して経費にすることが可能です。ただし、事業年度が始まった月に購入したりいけなかったりと、細かなルールがあるので、こちらの記事を参考にして下さい。
◆自営業が車を使った税金対策をするためのノウハウを整理しました!のまとめ
いかがでしたでしょうか。自営業者が車を経費にして税金対策する方法は、がっちりはまれば効果は大きいと思います。
とはいえ、事業で車が必要にならない自営業の方が車を経費にしようとすると少し無理が生じるかもしれません。税務調査が入った時に、世間一般的におかしくならないようなロジックを組んで事業で車が必要な説明が出来るようにしておいた方が良いでしょう。
車に関わる税金対策については、購入が良いのか、それともリースが良いのかについて調べた「リース派?購入派?車の税金対策で効果的なのはどっち?」という記事で紹介しているので良かったらご覧ください。
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