訪問看護ステーションを立ち上げるにはどうすればいいか?
いや、立ち上げ当初から訪問看護ステーションを成功させるにはどうすれば良いのか?という観点で準備した方がいい。
少子高齢化や医療費の負担増によって、在宅によって医療の支援を受ける訪問看護のニーズはますます増えていきます。
いくつか訪問看護の経営をみている中で、ステーションを立ち上げる時に抑えておくべきポイントが見えてきました。
同時に、訪問看護ステーションは立ち上げるのも大変ですが、継続して経営し続けることも本当に大変です。
そこで、訪問看護ステーションの立ち上げ方を、会社設立・融資・指定申請の切り口から解説しつつ、成功する開業方法についても深堀りします。
>訪問看護ステーションの開業に必要な会社をカンタンに作る方法
訪問看護ステーション立ち上げのための会社設立
訪問看護事業を始めるためには、会社設立→融資を受ける→指定申請という流れで進めます。
そう、訪問看護ステーションを立ち上げるには、まず会社設立をして法人をつくらないといけません。個人事業主だとできません。
法人設立は、株式会社でも合同会社でも、一般社団法人でもNPO法人でも、医療法人でも大丈夫。
一般的には、設立がカンタンな株式会社や合同会社で訪問看護を立ち上げる人が多いです。
訪問看護ステーションを立ち上げるなら株式会社と合同会社のどっち?
訪問看護をスタートするには法人であれば特に制限はありません。
一般社団法人やNPO法人という選択肢もあると思いますが、コストやスピードや設立のしやすさを考えると株式会社か合同会社で検討する人がほとんどです。
ただ、訪問看護は会社設立してから色々と行政への手続きが面倒です。さらには売上も遅れて入ってくるので立ち上げ時期はなるべく手元に現金が残るように省エネで経営をした方が良さそうです。
そういう意味でも安く会社設立をすることができる合同会社でスタートするのが一番良い方法なのではないでしょうか。ちなみに工夫次第でも合同会社もすごい安く設立することが可能です。こちらの「最も安い金額で会社設立する方法を調査!株式会社・合同会社の格安設立方法」をご覧ください。
(2)訪問看護で会社設立する時に注意すること
訪問看護事業をスタートさせるためには、会社設立をした後に行政への手続きが必要です。その時に気を付けて頂きたいのが事業目的の文言です。
事業目的とは会社の登録をする時に仕事内容を定める項目です。ここに、訪問看護事業とだけ書いていても行政の手続きがスムーズにいきません。
管轄の行政機関で若干の違いはあるものの、「訪問看護をするなら事業目的はこういう風に書いてください!」という決まりがあるんですね。その文言に沿って事業目的を決めなければならないのです。
必ず訪問看護の指定申請をする機関に確認しましょう。どこも事前相談はウェルカムですので明確にしておいてください!
◆訪問看護の会社設立で気を付けたい二つのこと
それでは本題に入っていきましょう!
訪問看護の事業目的が・・・なんていうのは確認すれば良いだけなんで楽勝です!一番の問題は看護師と融資の二つみたいですね。
(1)看護師が2.5人いないといけない!!
訪問看護事業をスタートするのに看護師が2.5人いないといけないって話は有名です。2.5人ってのは働く時間が半分の場合は0.5人とカウントして全体合計で2.5人って意味ですね。
この看護師の採用が非常に難しい。なんせ、どの病院も喉から手が出るほど欲しい看護師ですよ。ハローワークに出したぐらいで簡単に採用できる職種ではありません。
会社設立をしたとしても、この看護師2.5人が揃わないと行政への手続きも進まないわけです。会社の器は作ったものの中々事業をスタートできないっていう事にもなりかねないわけですね。
求人広告や人材紹介会社を使う人がほとんどだと思いますけど、こうした会社のサービスを使うにはこちらも先に法人を作っておかないと契約ができません。さらに採用できたは良いものの、行政の申請も数カ月がかかるわけでして、その期間は仕事は無いのに看護師にお給料を支払うことになりそうです。
こちらの事業を理解してお給料の支払いを訪問看護事業スタートまで待ってくれる方がいれば良いんですが、そんな人はどこにもいませんよね。だからこそ、訪問看護事業の立ち上げには数名知り合いの看護師でもなんでも良いので看護師の確保が必須なわけです。
(2)融資をもらうのにも覚悟が必要!!
看護師の採用と同じぐらい頭を悩ませるのがお金の問題です。訪問看護をスタートさせるための事業資金ですね。
どれぐらいの資金が必要になるかは、事業計画を作らないと何とも言えませんがざっと1000万円以上は必要そうです。私の友人は1000万円も資金を準備できなかったので融資を受ける予定です。
訪問看護の売上って保険料が売上になるので入金されるのが数カ月後なんですよね。それも資金繰りの悪化に拍車をかけるわけですが、そうした立ち上げ時の厳しい資金繰りにも対応できるように、なるべく多くの資金を融資で獲得しておきたいものです。
でもこの融資も基本的には日本政策金融公庫を使うと思いますが、看護師がちゃんと決まっていないと融資が厳しそうです。それ以外にも色んな要素があると思うので、一概に「看護師は融資を受けた後に採用できるからその資金も含めて融資ください!」とは言い切れないです。
ある意味で訪問看護事業は融資が必要なことがほとんどなので、会社設立前にはこの融資についても吟味した上で実行するようにしましょう。
◆まとめ
このように世の中的には訪問看護ステーションは凄く必要とされています。ただ、その立ち上げとなると色んな要件でがんじがらめにされるので無事訪問看護事業スタートといくには慎重に慎重を重ねないといけないかもしれません。
特に看護師の採用と融資の二つについては、本当にしっかりと吟味して進めないと後で後悔することになりそうです。
私なら超必死に知り合いづてで看護師に合いまくり、自分の創業ビジョンに共感して訪問看護を一緒にやりたいって思ってもらえるようにすると思います。それで2.5人集まればいいですけど、集まらなくても残り1人ぐらいになれば会社設立にも着手します。
そこで指定申請を受けてくれる行政機関に相談しながら、手続きをはじめて会社を作ります。作れたと同時に募集活動を初めて必死に採用活動をするでしょう。それと同時に融資の申込みを初めて、訪問看護事業スタートまでの期間をなるべく短くしていくと思います。
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