ある意味で簡単に起業ができるようになった時代で、たくさんの相談に乗りますが成功する起業家とそうでない起業家がはっきりと二つに分かれます。
わかる範囲で成功する起業家の考え方と、そうでない起業家の考え方を整理してみたいと思います。
これから起業を志す人や、すでに起業して壁にぶつかっている人にとっては原点回帰という意味でも参考になる考え方だと思います。
◆起業家としての考え方・マインドを確固たるものとする
成功する起業家で共通していることは、成功する起業家としての考え方・マインドが確立されている点です。私に相談に来る起業家の方でも成功する予感をビンビンに漂わせているのが、明確な考え方・マインドを持っているというのが行動を見るだけでも感じさせてくれるのです。
(1)考え方を明確にするために起業する目的を明確な言葉に落とし込む
成功する起業家は「何のために起業をするのか」という目的が明確です。しっかりとその考え方やマインドが言語に落とし込まれているので、行動や考えもハッキリとその目的に焦点があてられています。
そして「何のために」という目的意識も入り口としては「お金を稼ぎたい」でも「女性にモテたい」でも「あいつを見返してやりたい」でも何でも良いと思います。自分の欲に素直に向き合って、それをストレートに表現できるのも成功する起業家に共通していることです。
もちろん「周りの人たちの役に立ちたい」「地球平和」とか個人の欲求を超えてとても大きな目的を持っている人もいたりします。そのような大きな目的も素晴らしいですが、注意したいのが自分の言葉として落とし込まれているかどうかです。
・起業の目的は自分の言葉になっていないと実現できない
ときどき壮大な夢や目的を語ってくれる起業家の中で、なんとなく取って付けたような言葉になっている人がいます。感覚的なもので申し訳ないのですが、本当にそう思っている?というような方です。
自分の言葉として目的が腹落ちしていない時は、改めてノートとペンを用意して「何のために」というテーマで自分が起業する目的をとにかく書きなぐっていきます。さらに文字化したその情報をさらに多面的に質問をして答えを書き込んでいくのです。
「何でこう思ったのか?」「○○と感じるのでは○○が原因ではないか?」など突っ込む要素を探していくと無限に出てきます。これを自分が納得できるまで脳みそがちぎれるぐらい深堀りしていくのです。あるタイミングでふと自分の中にストンと腹落ちすると思います。その時に自分の口から出る言葉は、もう自分の言葉として出てくる言葉になっているでしょう。
その時に目的や目標やや手段という言葉の明確な違いを理解しておくと作業がはかどるかもしれません。こちらの「目的と目標と手段の違いを知ればどんなダメ人間でも目標達成できる!」の記事をご覧ください。
(2)自分の世界に起きることは全て自分が原因だと知っている
自分の世界に起きることは全て自分が原因だと知っている人は強いです。私はこの考え方を「自分が源泉」という書籍で知りました。非常にパワフルな考え方です。
自分が源泉:ビジネスリーダーの生き方が変わる 鈴木 博 創元社 2008-10-01
| by ヨメレバ | ||||
by ヨメレバ |
自分の世界で起きる出来事は全部自分が源であるという考え方です。「え?全てを自分の責任で考える?」なんて声が聞こえてきそうですが、実は自分の責任で考える方が非常に力強く目の前の仕事に関われます。
逆に全て自分が原因でないと考えた時はどうでしょうか?自分の世界に起きることは全部自分以外の出来事の責任です。「あの人が悪い」「会社が○○だからこうなったんだ」「私には絶対に責任がない」こんな起業家がいたらどうでしょうか?私はあまり関わりたくないし、応援したいという気持ちも湧かないと思います。
また、こうした犠牲者的な立場で物事を捉えていると自分に原因がないと思っているので、自分の事として改善のしようがありません。これが自分に原因があると考えた時には、自分の行動によって改善できる可能性が出てきます。改善行動を取り続けていくことによって、いつか誰も到達できないような境地にたどり着くかもしれません。起業家として成功に必要な考え方は「自分に原因があると考える」にあるわけです。
・自分に原因があるという考え方+工夫して改善し続ける
自分が源泉という考え方には続きがあります。自分が原因だと考えることは非常に尊いのですが、そこで終わってはいけません。結果を出す起業家は必ず自分に原因があると考えた上で次はもっと精度の高い行動をする人です。
ビジネス用語ではPDCAサイクルを回すと言います。一つの行動を取ってみても様々な改善点を色んな角度から検証すれば改善行動として出てくるアイデアは無限にあります。常にPDCAサイクルを回して精度の高い行動を取れるように成長していく事は諦めてはいけません。
ちなみにPDCAサイクルに関する具体的な情報はこちらの「PDCAサイクルを丁寧に回すと目的や目標の達成スピードが劇的に変わる?」に詳しく紹介しているのでご覧ください。
◆成功する起業家は淡々と自分がやるべきことを実行する
次に紹介するのが成功する起業家が淡々とやるべきことをやっているという点です。もちろん能力が高く仕事のスピードの質も高い人はいます。それだけではなく、私が見ても不器用そうな経営者もいるのは事実です。
そんな方たちに共通しているのが、やるべきことを淡々と地道に結果が出るまで工夫しながら続けているという印象があるのです。
(1)成果が出る行動を一貫して取り続ける
成功する起業家は、成功の原因となる行動をしています。それが何かはわかりませんが、原因があるから結果が出るのはある意味で真理だと思います。だからこそ、結果を出すためには結果を出すための行動があるのはわかってもらえると思います。
そして結果が出ると思って、やると決めた事は必ずやり切るのが成功している起業家に多い行動パターンのような気がします。これをしないと寝れない・・・ぐらいの感覚です。それぐらい自分の言葉と行動に整合性があり、やりきる胆力も持っています。さらに言えば、途中できないと思った事はうやむやにせずに、できないとはっきり宣言して次の改善行動に移せる軽やかさすら持ち合わせています。
(2)凡事徹底の真髄を知っている
イエローハット創業者の鍵山秀三郎さんは「凡事徹底」という言葉を使っています。私なりに解釈すると、凡人でも誰もできないぐらい継続すると誰も到達できないぐらいの結果を出せると捉えています。
イチローも言っていますよね。小さなことの積み重ねが、とんでもない所へ行くたった一つの道だと。これが正に凡事徹底のことだと私は認識しています。
凡事徹底 (活学叢書) 鍵山 秀三郎 致知出版社 1994-11-10
| by ヨメレバ | ||||
by ヨメレバ |
私なんかも凡人の極みですから、この凡事徹底という言葉には非常に励まされています。鍵山秀三郎さんは多数の書籍を出しているのでどれもオススメです。試しに一冊ぐらいお読みいただくと、凡事徹底の要素もつかめると思います。
◆まとめ
私が今まで会った起業家の印象から成功する起業家の考え方を整理してみました。非常にシンプルです。もしこれから起業するのであれば、以下のことを一つでも行動してみてください。きっと結果に違いが作れると思います。
・まずは自分の起業する目的を言語化する、紙に落とし込む。
・自分の言葉になるまで何度も何度も自分と向き合う。
・まずは1日だけでも良いから自分の身に起きたことは全て自分が源だと思って行動してみる。
・結果を出すためにできる行動をすべてリストアップして効果が出そうなものを上から順に三つやってみる。
●もし会社を設立しようと思ったら何が知りたいですか?一人で会社設立するときの良し悪しをまとめてみました。「一人だけで株式会社設立をするメリットとデメリット!後悔しない会社の作り方」もあわせてご覧ください。
コメント