サラリーマンとして一生働き続ける、起業家として事業を永続させる。全く違う生き方のように見えますが一つだけ共通している点があります。
それは「世の中から求められる人物である」という点です。
会社からもお客様からも必要とされる人材であればサラリーマンとして食うに困ることはないはずです。取引先からもお客様からも必要とされる会社であれば起業家として事業が潰れる心配はないでしょう。
どうすれば「世の中から求められる人物でいられるのか?」壮大なテーマに一つの答えを見出してくれたのが元リクルートで学校の校長という異色のキャリアを持った藤原和博さんです。
結論から言えば「自分を希少性のある人材」になること。では、どうすればそのようなキャリアを磨けるのでしょうか。一つ一つ確認していきましょう。
・藤原和博さんが推奨する10年後も活躍できるキャリアの磨き方。
・希少性のある人材になるための具体的な方法
◆10年後も食べていけるキャリアの磨き方を考える
最初に10年後も食べていけるキャリアの磨き方について藤原和博さんの本や動画を参考に整理してみましょう。
(1)これからの10年、活躍し続けることができるかどうか危機感が必要
ある調査では経理の仕事、事務の仕事など数多くの仕事がロボットやAIの台頭によってなくなるかもしれないという結果が出ています。
Googleも多くのお金を人工知能に投資をしていて、10年前には予想だにできなかった技術やWebサービスが次々と発表されています。
また人材の流動化が激しくなり、海外の人材も安い労働力もしくは高い能力を持った人たちが流入してくるかもしれません。
そんな時代が来れば私たちはラクで定時に帰れて福利厚生がしっかり仕事をしたい!なんて選べなくなってしまうかもしれません。
そんなつもりがなくても、知らず知らずのうちに茹でガエルのように気がついたらどこへ行っても活躍できない人材になっているかもしれない危機感は絶対に持っておいた方が良いと思います。
(2)AIに代替できないような本来人間にしかできない仕事に集中する
AIやロボットによって仕事が取って代わられていくとどんな仕事が残るのでしょうか。膨大なデータから情報を整理するのは人間の手でやるよりもAIやロボットで行なった方が早いと言われていますよね。
今は会計ソフトもだんだんど自動的に記帳する機能が実装されてきたように思います。電車も運転手がいない無人運転などもされてきていますよね。
藤原和博さんはAIやロボットの台頭によって、これからは本来人間にしかできない仕事が残っていくと言います。たとえば電車は無人運転ですが、急病人やトラブルに柔軟に対処する必要のある車掌さんはなくならないと言います。
あとは人間の温かみとか、感情的な満足なんかはAIやロボットではまだ代替できないので、カウンセリングやコーチング、勇気付けること、たとえば接骨院みたいなものは無くならないかもしれません。
この答えは誰にもわからないのですが、一人一人が改めてよく考えておく必要がある分野です。
人を力付けたり、勇気付けたりするする時に効果を発揮するコーチングについては本格的にコーチングを学びたい方へMOVEコーチング講座は全額返金保障もあるので一度受けておいても良いかもしれません。
(3)一つのキャリアでは人生を終われない時代になった
最近良く聞くパラレルキャリアとか複業(副業)についても人生100年時代と言われたり、定年退職の年齢(年金の受給年齢)の引き上げなど今までの価値観とは全く違う世界が迫ってきているのではないでしょうか。
今までの一つの会社で定年まで働いて年金生活というパターンがもう通用しない世の中だとも言えると思います。藤原和博さんは本でもセミナーでも一つのキャリアでは人生が終われなくなったと言います。
だからこそ、自分のキャリアに専門性を持たせ、その掛け算によって希少性を出す必要が出てくるのです。
AIやロボットの台頭によって自分の仕事が脅かされないように、常に新しい分野へも触手を伸ばさないといけない、ある意味で大変な時代とも言えるかもしれませんね。
◆自分を希少性のある人材へステップアップする方法
藤原和博さんの論を借りれば、これからずっと食っていけるキャリアを考える上で大切なのは「自分をレアカード化」することです。
よくカードゲームとかではレアカードはものすごい高値で取引されますよね。それだけ価値があるわけなんですが、その秘密は希少性があるからです。
世の中に多くはない、その人だけの価値を身につけているのでレアカードとして取引される対象になるわけです。
それではどうすればレアカード人材として希少性のある能力やキャリアを身に付けることができるのでしょうか?藤原和博さんは「三つの専門性を掛け合わせる」「三つの専門性の面積を大きくする」と言います。
(1)三つの専門性を掛け合わせてキャリアを考える
三つの専門性については仕事をする中で三つの分野を突き詰めるわけです。最初の一つ目は何でも良いと思います。
今の日本なら就職活動をして、大学卒業と同時に企業に所属するのが大多数のキャリアの始まり方です。その一歩目が営業でも良いし、経理でも良いし、エンジニアでも良いです。
そのキャリアに対して専門家と言われるまで追求していくのです。藤原和博さんは専門家になるには一つの分野で一万時間は費やさないとなれないと言います。
これは有名なマルコム・グラッドウェルの『天才!成功する人々の法則』の中でも触れられています。たぶん元ネタはこれなんじゃないかなと思います。
(2)三つの専門性は面積が大きくなるほど良いキャリアの磨き方
一つの専門分野に対して一万時間と考えると途方もないような気がします。ただ一日8時間の仕事をその専門分野に費やしていると考えれば週40時間です。月160時間で年間は1920時間ですよね。
そう考えると約5年と少しの時間で一つの分野を専門的に考えることができるはずです。私は新卒で入社してから営業としてキャリアをスタートして10年以上が経ちます。営業だけでなく、コミュニケーションや交渉という分野ではかなりキャリアを積めていると思います。
次に二つ目の専門分野としては恐らく一つ目の専門分野に近い内容になるかもしれません。それでも構わないと思いますし、藤原和博さんも一つ目の専門分野がリクルート流の営業で、二つ目の専門分野がリクルート流のマネジメントらしいです。
最後の三つ目の専門分野は、大きな振り幅がある方が良いと言います。一つ目、二つ目と全く関係の無いような分野に対して大きく舵を取るのです。そうすると三つの三角形の面積が大きくなります。この面積が大きければ大きい程、希少性が高いと考えることができると思います。
藤原和博さんも最後は学校の校長になりました。それを成功させたことで多くの講演依頼が舞い込んだり、他の学校経営を任されたりとなったと言います。
一つ目、二つ目、三つ目の専門分野を楽しみながら見極めてみてください。
質の高い研修をスキマ時間で効率的に身に付けるには、グロービスの動画学び放題のサービスが画期的です。変化の激しい時代だからこそ、一生食っていくための基礎体力を身に付ける。
◆「キャリアの磨き方を考える」まとめ
未来のことなんて誰にもわかりませんが、恐らくこんな風になるのではないかな?という流れは感じておいた方が良いでしょう。
恐らく来るかもしれない未来に対して今できる限りのことを全力で対処する。自分でどうにか出来ないことについては悩んだって仕様がない・・・それぐらいのスタンスでキャリアについて向き合うのが精神衛生上良いと思います。
ただ、自分だけの小さな箱だけで物事を考えるのはもったいないので、積極的に他社で活躍している人材のお話を聞く、本を読む、動画を見るというのは大切にしてもらいたいです。動画で学びを深める点ではグロービス学び放題が無料を体験もできるのでオススメです。
・10年後も活躍できるキャリアを磨くためにはAIやロボットに仕事を奪われる未来を真剣に考えないといけない。
・三つの専門分野を極めて希少性のある人材への道筋を考える。
<名言>
どんなにネット上に知識が蓄積されても、その前に立つ先生の仕事はなくならない。子どもたちを動機づけたり、ときには叱ったり、背中を押したり、勇気づけたり・・・そうした人間にしかできない仕事がますます大事になってくる。『10年後、君に仕事はあるのか?未来を生きるための「雇われる力」(藤原和博)』
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