会社設立をしようと思うと、自分でやるのか?専門家に代行を依頼するのか?の選択肢で悩む人もいるかもしれません。
それぞれにメリットやデメリットがありますし、専門家といえども司法書士や行政書士や税理士といて何がなんだかわかりません。
合同会社の設立ならカンタンそうだけど、株式会社の設立は資料が複雑そうだから無理!なんて人もいるかもしれません。
そこで、今回は会社設立の代行を依頼するなら、どこにお願いするといいのか考えてみました。
・会社設立を代行するなら司法書士・行政書士・税理士・公認会計士のどれがいいのか。
◆会社設立の代行を専門家に依頼するときの3つの選択肢
会社設立の代行を依頼するなら司法書士・行政書士・税理士の三つが選択肢になると思います。
(1)会社設立の代行を司法書士にお願いする
会社設立の手続きは、法律に関する手続きなんですね。そうした法律に関わる手続きの代行をしてくれるのが司法書士の先生です。ですので、会社の設立を一貫して代行してもらえるのは司法書士の先生ということになります。
株式会社でも、合同会社でも、一番安心して代行を任せられるのが司法書士です。外国人が会社設立する場合や、資本政策をする必要があるケースは専門特化した司法書士にお願いした方が安心でしょう。
(2)会社設立の代行を行政書士にお願いする
行政書士は、行政に関する手続きについて代行してくれる権利を持っています。建設業の許認可や、古物商の許認可を取ったりする際にお願いをできるわけですね。
定款の認証の手続きなどは行政書士の先生でも出来ると言われているので、会社設立の書類の一部の作成を手伝うという名目で、最終的に本人が登記申請するというかたちで行政書士の先生が株式会社設立のお手伝いをすることがあるようです。
もちろんこの場合も手数料がかかりますが、司法書士事務所よりも安い印象があります。
(3)会社設立の代行を税理士・公認会計士にお願いする
最後に、公認会計士事務所や税理士事務所にお願いする場合です。色んなホームページを見ていると、ほとんどの事務所が手数料なしで株式会社設立の代行をしてくれるようです。しかも中には、そこからさらに割引までしてくれる公認会計士事務所や税理士事務所があるようですね。その秘密は、株式会社設立後の税務顧問契約を依頼することが前提となっているからなんですね。税務顧問契約とは、事務所によって内容に多少のばらつきはありますが、毎月、毎月、顧問料を支払って、担当に付いてくれた人が毎月の経理に関する資料を作ってくれるわけですね。具体的には貸借対照表と損益計算書と呼ばれる会社の財務状態がわかる書類を毎月作ってくれるはずです。そして一年に一回、決算の申告をするというわけでして、これらを一貫して税務顧問契約というわけです。なんか携帯電話の通信料みたいですが、これがあるから手数料なしでも、割引をしてでも株式会社設立を代行できるわけですね。
◆会社設立の代行を依頼しても自分でやらないといけない作業
会社設立の代行というわけですが、何も相手側が全部できるわけではありません。こちら側でも少し準備しなければいけないものがありますので、それについて整理していきましょう。
(1)会社設立の要件を考える
最初に、株式会社や合同会社をどんな内容のものにするかを考えます。それを元にして会社設立の書類の作成を依頼するのです。
具体的には株式会社設立の代行をしてくれるところの指示に従った方がいいのですが、たとえば会社の名前や、会社の事業目的は何にするかとか、本店所在地はどこにするかなどなどを考えるのです。
事業目的など、やりたいことによっては注意するポイントがありますので、担当の人にしっかりと相談しながら進めるようにしてくださいね。
(2)それぞれ必要な印鑑証明所を準備する
会社設立には発行から3ヶ月以内の印鑑証明書が必要です。
株式会社であれば取締役と発起人の分がそれぞれ一通ずつです。両方になる人は二通用意しましょう。
合同会社の場合は、役員にたくさん名をつらねようとも、必要な印鑑証明書は代表社員の分だけでOKです。こちらも三ヶ月以内のものを準備しましょう。
(3)会社の印鑑を準備する
会社の印鑑も作成しなければなりません。会社の名前を決めたら、その会社印をつくるのです。会社は同じ住所に同じ名前のものは作れませんので、会社名(商号)を決めたら、一応代行してくれるところに名前はかぶっているところが無いか確認してもらってから会社印を作りましょう。
だいたい三本で法人印セットとして売られています。代表印と銀行印と角印のセットになっています。街のハンコ屋さんや、インターネット通販で作成できて値段もピンキリですので、自分の好みにあったハンコを作るようにしてください。
(4)資本金の準備をする
最後に資本金の払込みに関してです。会社設立時には、元手となるお金が必要です。それが資本金です。まだ法人口座がないので、個人の口座にお金を準備します。
複数の出資者がいる場合は、一人の出資者の通帳にお金を集めます。振り込むときには金額と振込名義人が
いろいろ複雑な資本金の払込み関する作業ですが、こちらでわかりやすく説明しています。
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◆会社設立を代行してくれる専門家を選ぶときのポイント
今回、ある程度情報を読み込んでみて、いくつか選ぶときのポイントが見えてきました。
(1)トータルでかかる会社設立の費用をしっかりと見抜く
会社設立のみを検討しているのであって、かつ一番費用の安いところを探すというのが目的であれば司法書士事務所や行政書士事務所の一番手数料の安いところにお願いした方がいいでしょう。
会社設立後にどこかの税理士に税務顧問契約をお願いする場合には、公認会計士事務所や税理士事務所で株式会社設立からトータルでお手伝いしてくれるところから探すといいかもしれません。その際は、株式会社設立後の顧問契約の内容と料金について、よく吟味するようにして下さいね。
(2)会社設立の実績を安心できるレベルで積んでいるか確認する
インターネットで会社設立を代行してくれる業者を探せば、ほとんどのところが当たり前ですが会社設立の実績はあるはずです。
もし、あなたの会社設立が外国人が含まれる会社設立だったり、資本政策を必要とする複雑な内容については必ず過去に実績があるかどうかを確認するようにしましょう。
ある程度、話が進んでからやっぱり対応できません!とか追加費用いただきます!とか言われても困るのはこちら側ですからね。気をつけたいところです。
◆「会社設立の代行を専門家に依頼する」まとめ
状況にあわせて、会社設立の代行を検討するときには、司法書士・行政書士・税理士の特徴をよく見て吟味するようにしましょう。
・司法書士は会社設立の専門家だからこそ、安心して代行を依頼することができます。
・なるべく安く会社設立だけの代行をお願いしたいなら行政書士も選択肢に入れて良いと思います。
・税務顧問契約を検討しているのであれば、税理士事務所や公認会計士事務所に会社設立をお願いすると格安で対応してもらえるかもしれません。
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