役員報酬と給与の違いを理解して絶対損をしない!代表社員の報酬の決め方

代表社員と聞いて一体何人の人が従業員と勘違いしたでしょうか。そうです、代表社員は合同会社で一番エライ人。株式会社でいう代表取締役のような人、つまり社長なんです。それを社員なんて言葉を使うもんだから、何も知らないと混乱してしまいますよね。

代表社員はお給与も気をつけないといけません。正確にはお給与じゃなくて、役員報酬と言うんですが、ちょっと間違えると税金の面で痛い目をみてしまうのです。そんなリスクもある代表社員の報酬を徹底的に整理します。給与と役員報酬の違いを理解して、後悔しない役員報酬の決め方をマスターしましょう!

◆給与と役員報酬に関する基本事項と違いを整理

ごはんつぶ
給与やら役員報酬やら、そんなのもらえれば何でも良いじゃん!って思うけど、何がそんなに問題なのさ。

もらえれば同じって気持ちはわかるけど、給与なのか役員報酬なのかで税金のルールが変わってくるから間違えたら致命的かもしれませんよ!良いと思ってやってた事が問題ありで、さかのぼって税金取られる事ほど辛いことはないですよね。

長い目で見てそうした事を防ぐためにも合同会社を設立して、代表社員になったら支払うお金をどうするのかはちゃんとポイント抑えておきましょう。まずは基本事項の整理ですね!

(1)給与と給料に違いについて

私たちは社員でもアルバイトでも、働いた分のお金は毎月毎月ちゃんともらえます。でも、働いた報酬としてもらえるお金を給与と言ったり、給料と言ったり、ぶっちゃけ違いなんて知ったこっちゃないという具合で使っていますよね。まずは、給与と給料も言葉の違いから綺麗にしておきましょう。

・給与とは?

給与とは、その月に会社から受け取るお金すべてを指します。残業代も手当も交通費もボーナスも寸志も、みーんなひっくるめたものが給与です。会社から物をもらった場合も給与になったりするんですよね。現物支給って言うんですけど、今はあんま聞かないのでスルーして大丈夫です。

・給料とは?

一方で給料は、「基本給」です。え?基本給?って感じだと思いますが、言い方変えれば残業代やら手当やら余分に追加されるお金を削ぎ落としていって、最後に残るのが基本給。会社がこの仕事には、この金額と最初に設定しえいるお金が給料です。まだわかんないんなら、もう会社に入社する時に雇用契約結んでると思うから、そこに書いてある基本給の項目の金額が「給料」です!

(2)給与と役員報酬の違いについて

それでは、メインテーマの一つである給与と役員報酬の違いを明確にしていきましょう。

・給与は従業員に払うもの、役員報酬や役員に払うもの

簡潔に言ってしまえば、給与は従業に支払うもので、役員報酬は役員に対する報酬です。・・・そのまんまですね。少し説明を加えるのであれば、従業員は会社に雇われて働くという雇用関係を結んでいるので労働に対する対価として給与をもらってます。

役員は会社を経営する立場なんで、一応会社から経営を任されているのが役員という立ち位置なわけです。そんなわけで経営という大きなくくりに対して報酬をあげますというのが役員報酬なんですよね。

・合同会社の社員は役員ですよ!

ここで大切なのは合同会社の社員は役員ってことです。

ごはんつぶ
ほえ!?社員って雇われて働く立場の人じゃん!なんで役員なのさ!

確かに!ここは紛らわしい。いつも社員は従業員って意味で使っているんですけど、合同会社においては社員は会社経営する役員という意味になっちゃうんです。

ちょっと詳しく説明すると合同会社設立する時にお金を出資する立場の人を社員と呼び、お金を出資するとそのまま経営する立場にもなるわけです。そのため、合同会社の社員は従業員という意味ではなくて、役員という意味になるんです。

詳しくは「社員や代表社員や業務執行社員・・・何がどう違うのか徹底解説」ので良かったら参考にしてみて下さい。

◆合同会社の代表社員に役員報酬を支払う時の注意点

ごはんつぶ
やっと合同会社の代表社員が受け取るお金は給与じゃないって事を理解できたよ。役員報酬なんだねー。でも気を付けなきゃいけない事は何なのさ!

そうですね。給与なら大丈夫な事が、役員報酬だとNGな事があるので次はその点を整理しておきましょう!

(1)代表社員の役員報酬は定期同額給与じゃないと経費にできない!

普通のサラリーマンやアルバイトは労働の対価として給与を支払うことについては説明しました。アルバイトであれば月ごとに働く総時間も違えば、サラリーマンでも残業代が上乗せされたりインセンティブが入ったりで毎月支払われるお給与の額は変わって当たり前かと思います。

ただし、合同会社の経営者である代表社員は、役員報酬を一度決めたらその後一年間は変更することが出来ないのです。これを定期同額給与と言っています。

・一度決めたら役員報酬は基本的に一年間変える事ができない

私が合同会社の代表社員で、設立した後に役員報酬を月50万円と決めたとします。原則として一年間(一事業年度)は変更できないので、毎月50万円で固定となるのです。途中で予想外に売上が伸びたからといって、しめしめとボーナス(賞与)でも代表社員に支払おうなんてすると、そのボーナス(賞与)分は経費にすることが出来ないのです。

ちなみに役員報酬を変えるには、新しい事業年度が始まって3カ月以内に変更をすれば大丈夫です。

・一応事前に届出を出しておけば代表社員に賞与を出せるけど・・・

まあ、一番最初にボーナス(賞与)を支払う事や細かな情報を税務署に届け出ておけばボーナス(賞与)を支払っても大丈夫なのですが、事前に全てを決めておかなくてはいけないので、実質一年分を12等分して支払う役員報酬となんら変わらないんですよね。

(2)みなし役員とみなされないように注意をして下さい!

合同会社の代表社員の役員報酬は一年間変更できないのですが、従業員なら月に変動があって大丈夫なわけですよね。すると代表社員である自分は毎月同じ額でいいけれども、一緒に住んでいる妻を従業員にしてそこに対して給与を支払い、売上がグンと伸びればボーナス(賞与)でも出して、思ったよりも売上が伸びなければ給与の額も下げて、調整し放題で利益の調整がラクなのでは?という狡猾な人もいるかもしれません。

・妻を従業員にして自由に給与渡す・・・は通用しない!

確かに妻を従業員にすれば・・・とも思うのですが、税務署も過去にそんな案件とたくさん立ち回ってきたのでしょうか、ここでいう代表社員の妻を従業員にして給与を自由自在に調整することに制限を設けているのです。

どういうことかというと、この妻は従業員なんですけど、みなし役員とされ、つまり読んで字のごとく「役員とみなされる」わけです。

・みなし役員の給与は普通の役員報酬と同じルールが適用される

役員とみなされた妻は給与も一年間同じ額しか支給することができないですし、仮にボーナス(賞与)を支払おうものなら、そのボーナス(賞与)分は経費にならないわけです。何とか税金を払いたくない経営者からしてみると、なんとも頭の痛い話です。

◆合同会社の代表社員が絶対に損をしない役員報酬の決め方

代表社員が役員報酬を給与のように自由に決めれないとすると、一番初めに設定する役員報酬がめちゃくちゃ大切なのがわかります。ただ設立したばかりの合同会社で、向こう一年の売上額や使う経費の額がだいたいわかります、なんて神がかった人には中々出会うことがございません。

(1)代表社員の役員報酬の決め方

とはいえ、やっぱり新しい事業年度が始まって3ヶ月いないには代表社員の役員報酬を決めなくちゃいけません。

・合同会社を設立した初年度は必要最低限の役員報酬

立ち上げたばかりの合同会社のほとんどが売上の見込みが立たないという前提でお話をさせて頂きますが、設立した初年度の役員報酬は、代表社員の人が最低限生活できる金額が良いのではないでしょうか。

もし、ある程度の売上見込みがあるなら、その分を見越して上乗せするのもありですが、結果的に会社が赤字になるぐらい上乗せしちゃうのは注意したいところです。

・合同会社は頑張って事業計画書・数値計画書を立てよう!

立ち上げたばかりの会社だけでなく事業を進めていくのであれば、無理してでも会社の年間での売上予測を立てると良いかと思います。現状見えている数字と、おそらくここまで行くだろうという数字を厳しめの観点でシミュレーションします。反対にかかる経費も気持ち多めに設定しておくことで、売上が下振れてもどこか多めに見ていた経費で相殺されるかもしれませんのでオススメです。その上で、全額代表社員の役員報酬にするのであれば、利益分を十二カ月で割って毎月の報酬額を出せばいいでしょう。

・役員報酬の上げすぎにはご用心!

会社の利益がすごい出てるから、じゃんじゃん役員報酬を上げれば良いのかといえばそういうわけにもいきません。役員報酬を上げれば上げる程、そこに紐づく所得税とうい税金や、社会保険料が多くなってしまうからです。

所得税は累進課税と言って、収入が増えれば増えるほど税率も上がって最大で45%!(住民税も含めれば55%!)も取られてしまって、税金のために働いているのかもしれない・・・という錯覚に陥ります。

(2)代表社員の役員報酬で得するための工夫点

それでは、最後に代表社員の役員報酬で、ほんの少しお得になるかもしれない技について紹介しておこうと思います。

1、小規模企業共済を活用する

小規模企業共済は中小企業の経営者の老後を支えるために、一定の金額を積み立てていき退職する時に退職金(または年金)のような形で受け取る事ができるんです。この小規模起業共済の凄いところは、積み立てているお金が全額所得控除されるんです。所得控除っていうのは所得税を安くしてくれる仕組みです。

2、ふるさと納税を活用する

ふるさと納税は、寄付の一部ですが、支払った金額から2000円を差し引いて残りの金額が所得税や住民税から控除されます。その上で、寄付した自治体からお礼の品をもらえるので、2000円で特産品をもらえると考えるのであればお得な制度ですよね。詳しくは「絶対損をしない!ふるさと納税を100%活用して税金対策する方法」をご覧ください。

3、社宅家賃を検討する

役員、たとえば代表社員が住んでいる家を法人が契約を結べば家賃の50%から90%ぐらいは会社が経費として支払う事ができます。つまり会社が経費として支払う分の家賃はわざわざ役員報酬に上乗せしなくても良いのです。役員報酬を家賃分安く設定してその分所得税や社会保険料を抑える効果があるわけなんですね。詳細は「損してませんか?今の家賃を社宅経費にして税金対策する方法」の記事を参考にしてください。

4、生命保険×退職金×経営のリスク管理

長期的なライフプランを考えると同時に、経営上考えられるリスクに全てに対して対策を考えておくことは大切です。合同会社として生命保険に入るのか、個人で生命保険に入るのか、病気やケガで働けなくリスク、会社の資金繰りのリスク、それらを保険でカバーできることができるかどうかも十分検討するのは大切です。

世界屈指の卓越した成績を残すファイナンシャルプランナーにその点を相談してみる事は経営者としては必ず行ってほしいことの一つです。世界67カ国TOP6%の FPをご紹介『保険田マイケル』ではそうした経営者の相談に積極的に乗っています。

(3)事業を成功させるために絶対にしてはいけないこと

最後にすでに会社経営をしている方も、これから会社経営をする方も知っていて欲しいのは「事業を成功させるために絶対にしてはいけないこと」です。

それは「誰がやっても変わらない作業は絶対に経営者はしてはいけない」という事です。一人だけで会社経営をしていたり、最低限の人数で会社を運営している方であればなおさらです。

いやいや、代表社員の給与計算や会社経理の作業はスタッフには任せられないよ!と思っていませんか?税理士や会計士に依頼するのも一つの方法ですが、立ち上げてスグの会社だとそんなにスグに数十万円もかけられない・・・。

そんな時はAIを駆使して自動記帳を限りなく実現している会計freeeを試してみたらどうでしょう。通帳やクレジットカードの情報は自動的に会計情報に反映されるし、レシートは写真を取れば自動的に処理してくれます。誰がやっても同じ作業は会計freeeに任せてしまえば良いのです。無料から使える会計ソフト「freee(フリー)」ならお試しで無料体験もできるのでまずはどれ程のものなかのか体験してみてください。

ちなみに給与計算や人事管理も「誰がやっても同じ業務なのに時間がかかる作業」の一つです。それをできる限り効率化して生産性を最大化してくれるのが無料でお試しから始められる【人事労務freee】です。これに手を出したら・・・やめられなくなると思います。

◆まとめ

合同会社の代表社員は役員報酬という給与体系になり色んな制限を受けることになります。特に一年間、役員報酬を変更できなくなるという基本ルールは覚えておいてください。だからこそ、最初の役員報酬を慎重に決めないといけないので今回ご紹介した方法を試してみてください。

その上で税金対策を考えるのであれば保険や小規模企業共済、社宅家賃などを工夫していくようにしましょう。ここでは書けない税金対策の方法も、節税専門の税理士が監修している「絶対節税の裏技」という節税をしたい経営者にとってはヨダレが止まらない情報もあります。