発起設立と募集設立の違いとは?メリットとデメリットを整理して後悔しない株式会社設立!

会社設立・独立・起業アドバイザーのごはんつぶ(@gohaotsubu)です。これまで通算1000件を超える会社設立や起業、さらには採用や社員教育・コーチングのお手伝いをしてきました。

株式会社設立には発起設立と募集設立の二パターンが存在します。

簡単に言えば資本金をどうやって集めるのか?という事なのですが、資本金の集め方によって株主としての登場人物が変わるので、株式会社へ与える影響力も変わります。

発起設立と募集設立にはそれぞれ、メリットとデメリットがありますので違いを整理して、後悔しない株式会社設立に役立ててもらえたらと思います。

この記事でわかること

・株式会社の発起設立と募集設立の違い
・発起設立と募集設立のメリット&デメリットの整理

◆株式会社の発起設立と募集設立の違い

それではまず、株式会社の発起設立と募集設立の違いについて確認しておきましょう。

(1)株式会社の発起設立とは

発起設立の「発起(ほっき)」とは何かを企てることを意味します。今回で言えば会社設立を企てる人のことです。

おおもりくん

勝手に株式会社ができあがるわけじゃないから、最初に会社を作ろう!と企てる人がいないとダメなんだね。

しゃもじい

そうじゃよ。その会社設立を企てた人を発起人(ほっきにん)と言うんじゃ。

・発起設立は発起人がそのまま株主になる

株式会社の発起設立とは、発起人がそのまま株主になります。株主とは会社の方針を決める影響力を持った人たちです。

株式の数だけ影響力が変わりますから、たとえばその会社の株を3分の2以上持っていたら取締役を変更することだってできてしまいます。

発起設立の場合は、株式会社設立時に発起人が資本金を出し、そのまま出資したお金が株式となり発起人は株主となるわけです。

発起設立は発起人以外で株主を募集することができない

発起設立とは、発起人が設立時の株式をすべて引き受ける方法です。設立するタイミングでは発起人以外から株主を募集することはできません。

(2)株式会社の募集設立とは

募集設立とは何かというと、ざっくりと説明してしまうと発起人以外からも資本金を集めて株式会社設立をする場合を言います。

実は、この募集設立によって株式会社設立をするケースは、発起設立と比べて手続きが面倒なんですね。ですので、ほとんどの会社募集設立ではなくて、発起設立というかたちで株式会社設立するのですね。

ちなみに今の法律ですと、発起人は必ず株主にならなくてはいけないので注意してください。

どんな時に募集設立をするのか?

会社設立のほとんどが発起設立だと伝えましたが、どんな時に募集設立をするのでしょうか?

それは発起人だけで目標の資金が足りないような大規模な事業を行う場合は、募集設立を行う場合もあるようですね。

◆募集設立と発起設立のメリット&デメリット

新規で会社設立する人は、募集設立よりも発起設立の方で対応する人が多いです。

発起設立の方が、募集設立よりも設立作業にかかる手間が少ないからなのですが、メリットやデメリットを分けて整理していきましょう。

(1)発起設立にて株式会社設立するメリット&デメリット

まずは、ほとんどの会社設立で利用される発起設立のケースを考えていきましょう。

1、会社設立の手間が募集設立よりもかからないのがメリット

なんといっても、発起設立の方が募集設立よりも株式会社設立の手間がかからないのがメリットです。

募集設立だと創立総会を開いたり、資本金の証明をするために銀行から書類を取り寄せないといけません。

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2、資本金の集め方に限界があるのが発起設立のデメリット

発起設立は、あくまでも発起人が出資をしてそのまま出資した額の分だけ株主になるスタイルです。

そのため資本金として集めることのできる金額は発起人で出資する金額が限界ということになります。

おおもりくん

発起人の持っている資本金を超えて資金を集めたい人は発起設立じゃなくて、募集設立の方が良いってことかな?

しゃもじい

まぁ、募集設立は会社設立の中でもだいぶ珍しいからのう。第三者が出資したいという魅力的なビジネスモデルならよかろうが、お金が足りないだけで募集設立するってのは、ちと違うぞい。

(2)募集設立にて株式会社設立するメリット&デメリット

次に募集設立のメリットとデメリットを見ておきましょう。

1、発起人以外からも資金を集めることができるのが募集設立のメリット

募集設立とは、会社の資本金を出資してくれる人を募集するという意味です。

発起人からしか資金を募ることができない発起設立と比べたら比較的出資者の集め方という点では柔軟性がありメリットと言えるかもしれません。

ただし、発起人以外からも出資を集めるのは難しく、上場企業が子会社を作る場合など、稀なケースだと考えて良いかもしれません。

2、募集設立なら出資者から実印や印鑑証明書をもらわなくて良いのがメリット

発起設立の場合は、必ず発起人が定款や株式会社設立書類の該当箇所に押印をしなければなりません。募集設立の場合は、そちらを省略することが出来るのですね。

例えば外国人が出資をして株式会社設立をしたいと考えた時に、外国に住む人にわざわざ署名か押印をしてもらわないといけません。わざわざ日本に来てもらったり、郵送等の対応で発起設立の場合は対応が大変になってしまいます。

他にも上場企業などの子会社を作るという場合でも、発起人の印をいただくのが困難な場合には募集設立の方にメリットがあるかと思います。

3、募集設立の創立総会が手間なのがデメリット

募集設立では、発起人以外でも出資する人がいるわけですので、発起人以外の出資者の募集をしなければいけません。

他にも、先に定款の認証を公証役場から受けておき、その後創立総会と呼ばれる総会を開き、発起人以外の出資者から定款の内容について了承をもらったり、会社の組織体系などについて納得してもらわなくてはいけません。

発起設立では創立総会はいらない

発起設立では、発起人が設立書類を準備して、自分たちで資本金を出資して終わりですから創立総会を開く手間はいらないわけです。

手軽に株式会社設立できる点で発起設立にメリットがあると言えます。

4、募集設立では払込金保管証明書をもらう手間がデメリット

発起設立では、発起人だけが資本金を出資するので、資本金の証明書類も比較的カンタンに準備することができました。

これが募集設立となると、発起人以外から出資を募っているわけですから、その証明も厳密になってしまうわけですね。金融機関に資本金を払い込む払込機関になってもらい、資本金の金額が集まりましたら、その金融機関から払込保管証明書を発行してもらいます。

これはちゃんと出資金額が払い込まれたことを証明する書類ですね。この発行に時間がかかったり、3万円の費用が追加で必要だったりするわけですね。

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◆「株式会社の発起設立と募集設立」まとめ

株式会社を設立する時は、ほとんどが発起設立なので募集設立が議論に上がることはほとんどありませんが、発起設立と募集設立のメリットやデメリットを知ることで、自分の状況に合わせた会社設立方法がわかるようになりましょう。

まとめ

・発起設立とは、発起人が出資した金額をすべて引き受ける設立方法
・募集設立とは、発起人以外からも出資を募る設立方法

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