個人事業主が株式会社設立する売上の目安はいくらぐらいでしょうか?

uriage個人事業主の人たちが株式会社設立を検討した時に、頭を悩ませるのは法人にする売上の目安がわからない、ということではないでしょうか。

「売上が一体いくらになったら株式会社設立をすればいいのか」その目安について考えていければと思います。

色んなサイトで目安となりそうな金額が紹介されていますよね。利益が500万円だったり、売上が800万円だったりとバラバラです。一人ひとりの取り巻く環境が違うので厳密に売上の目安がどれぐらいなのかは個別具体的に考えていかなければならないのですが、株式会社設立の目安となる売上を考える上での背景を知っておくことで後悔のない株式会社設立を実現していただければと思っています。

◆個人事業主の税金の計算の仕方をみてみましょう。

確定申告では、個人事業主の所得税の申告をしています。

個人事業主の方が納める税金のメインは所得税です。所得とは個人の収入のことだと考えてください(乱暴すぎる説明ですみません)。ですので、サラリーマンはお給料に所得税がかかりますし、個人事業主は売上から経費を差し引いた利益がサラリーマンでいうところのお給料のようなものですから、そこに所得税がかかるのです。

ですので、個人事業主は一年に一回、確定申告をすることで所得税を納めることになるのです。

個人事業主の税金は、どうやって計算しているのでしょうか?

個人事業主の所得税を計算するときは、下記のような流れで計算をします。

〇(「収入」ー「経費」ー「青色申告特別控除」-「所得控除」)⇒「事業の利益」を出します。
〇「事業の利益」×「所得税の税率」ー「所得税の速算表にある控除額」⇒「納めるべき所得税」

所得税の税率はこちらのページから確認することができます。今の所得税は、事業の利益が大きければ大きいほど税率の高くなる累進課税です。最大で45%も税金として支払わなければいけないわけですね。

◆株式会社の税金の計算の仕方をみてみましょう。

法人の場合、その税金を計算するのには物凄く複雑になってしまうので、ここではかなりかみ砕いて乱暴な説明をさせて頂きますので、より具体的に自分の法人の計算を知りたい人は管轄の税務署や関わりのある税理士の先生へ直接相談に行くことをおススメします。

まず、法人税は利益に対して法人税の税率をかけるわけです。

〇「益金」-「損金」=「法人所得」
〇「法人所得」×「法人税率」=「法人税の金額」

①「益金」とは会社の売上(入ってくるお金)や財産のことを指します。
②「損金」とは会社の経費(出ていくお金)や財産のことを指します。

イメージとしては、このようなかたちです。また、法人税の税率に関してはこちらのサイトが参考になると思います。

ざっくりとした計算になってしまうと法人税は資本金が一億円以下であれば、年間所得800万円以下の部分は15%、年間所得800万円以上の部分は25.5%で計算をされます。固定された税率ですから、個人事業主の累進課税と比べても入ってくるお金の金額によって法人の方が得になるケースがあることもこれでわかってもらえるかと思います。

◆それでは、個人事業主から株式会社設立するのに適した売上の目安はどれぐらいでしょうか?

ここまでで、個人事業主の場合の税金の計算の仕方、法人の場合の計算の仕方は乱暴ではありますが、理解して頂けたかと思います。

すると、個人事業主から株式会社へ切り替えた方がおトクになる売上の目安はどのくらいなのでしょうか。

目安としてはだいたい利益が500万円を超えてきたら株式会社設立を検討していいかもしれません。

個人事業主は累進課税でした。つまり、売上が大きくって、利益が大きくなればなるほど、おさめる税金(所得税)の割合も大きくなるというものです。最大で45%にもなりますから、馬鹿に出来ない金額ですよね。

それに比べて法人の場合は、会社の売上から経費やら役員報酬を受け取って、残ったお金に法人税がかかっていくイメージです。法人税の税率は固定なので、個人事業主の場合に利益がたくさん出てたくさんの税率を納めるのと比べると、法人にした方がおトクなケースも出てくるわけですね。

一般的に言われるのが、利益が500万円を超える時には株式会社設立した時には法人にした方がいいといことです。

ですので、「株式会社設立をする売上の目安は?」と聞かれたら、だいたい売上から経費差し引いた利益が500万円ぐらいになったら検討を始めて下さいということになります。

売上が1000万円を超える場合も数年後に株式会社設立を検討した方がいいかもしれません。

利益が500万円も出ていなくても、売上が1000万円を超えた時も、もしかしたら数年後には株式会社設立をした方がよくなるかもな、という目安としてお考え下さい。

と言いますのも、個人事業主で事業を始めて2年前の売上が1000万円を超えない限りは、消費税をお客様から売上として受け取っても納めなくて良いという特別ルールがあるわけですね。

裏を返すと売上が1000万円を超えると2年後から消費税を納めなくてはならなくなるということです。

ただし、個人事業主から法人になると、法人にした最初の二年間(二期間)は消費税を納めなくて大丈夫なので、二年間は消費税の納税が猶予されるということなのです。

ですので、個人事業としても売上が1000万円を超えたあたりから、そろそろ法人成りをした方がいいのかもしれないと覚えておくといいかもしれません。

◆株式会社設立することによるリスク(負担)にもお気をつけ下さい。

①株式会社設立には費用がかかります。
②法人にした場合、社会保険への加入をしなければなりません。
③税理士事務所や会計士事務所と顧問契約を結んだ場合、顧問料がコストとしてかかります。

◆株式会社設立をする売上の目安、のまとめ

いかがでしたでしょうか。株式会社設立について売上の目安を明確にすることはなかなか難しいのですが、一応は利益500万円ぐらいと考えていただいて大丈夫かと思います。

ただし、厳密には株式会社設立のリスクなどありますし、個別具体的にシミュレーションは立てた方が良いと思いますので今の売上で株式会社設立した方がいいかどうか、明確な目安を知りたい場合であれば関わりのある税理士の先生に相談することをおススメします。

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