株式会社設立時の役員報酬や役員の人数について

yakuinhoushuu株式会社設立時の役員報酬の設定や、役員の人数について質問されることがいくつかあります。実は厳密にルールが決まっている事柄であるのと、役員報酬の設定については、税金もからむ大切な要素ですので、事前にしっかりと抑えておきたいポイントです。

今回は、株式会社設立時の役員報酬の設定や、役員の人数についてみていきたいと思います。

◆株式会社設立時の役員報酬はどのように決める?

まずは、株式会社設立の際の役員報酬の決め方について。会社の利益を調整しやすい部分なので、国からのルールで色々とがんじがらめにされている部分なので気を付けたいところです。

・役員報酬は年間で変更できないって本当?

役員報酬は一年を通じて途中で変更が出来ません。一番最初に例えば月50万と決めたら、その期(一年間)はずっと同じ月50万円でないと会社の経費として認めてくれないのです。

普通、雇われている従業員であればお給料を受け取る身ですので、残業代があったり、手当があったりと、月ごとに利益が変動するのが当たり前のような気がします。

私も、以前サラリーマンだった時には営業なので、目標を達成するとインセンティブが発生したりしていたので、お給料は乱高下していました(笑)。

そういった感覚でいくと、役員の報酬は月ごとに変動しても大丈夫ではないかと思ってしまいますが、それはルール的にNGなのです。

・役員報酬はいつから支払えばいいのか?

それでは、役員報酬はいつから支払えばいいのでしょうか。基本的には、役員報酬は株式会社設立から3ヵ月以内とされています。

3ヵ月を超えると、その期(一年間)は役員報酬を変更することが出来なくなってしまいますので、注意が必要です。

・役員報酬として賞与を支払うことはできないのでしょうか?

新しく株式会社設立をしたとして、最初の一年間の売上がどのぐらいになるのかは、なかなか読めないものです。

経営者の立場になれば、事業をしている最中に売上が大きく出たり、利益が大きくなれば途中で賞与でも出して、それを全部経費にして少しでも納める税金を安くしたいものです。

確かにその気持ちは十分わかるのですが、役員が自由に報酬を増減できてしまえば、利益を操作して納める税金を操作することも容易になってしまいますよね。公平に税金を徴収したい国からしたら、そのような行動はNGになるわけです。

ですから、基本的に役員に対する賞与も経費にならないのですが、事前に税務署に届出を出して入れば認められます。とはいっても、最初のうちに、何日にいくら支払うのか明確に、その事前に届け出た内容と少しでも違うようなら経費と認められないので注意が必要です。

結局、役員に対する報酬は、期の一番最初の頃に年間いくら支払うのかが明確になっていなければいけないわけですね。

◆実際のところ、株式会社設立時の役員報酬はどれぐらいがいいのでしょうか。

役員報酬に関する大まかなルールが理解できたところで、次に実際のところ役員報酬はいくらがいいのか、という点が当面の課題になってきます。

本当に事業によって様々で、設立一期目ともなると、売上の予測や経費の予測は非常に難しいことがほとんどです。

売上がほとんど立たないかもしれないと言って報酬を0円にする人や、最低限の生活できる金額で一期目は乗り越えますということで、月20万円程度に設定する人や、売上の見込みはある程度予測できて利益も大きくなりそうなので、そのほとんどを役員報酬に充てますという人もいたりします。

・株式会社設立時の役員報酬には社会保険料にご用心

ここで気を付けて頂かないといけないのが社会保険料についてです。株式会社設立をして、役員に報酬を支払う場合は必ず社会保険に加入しなければなりません。

この社会保険料は役員の受け取る報酬の額によって変わります。受け取る報酬が大きくなればなるほど、支払う社会保険料も大きくなります。この社会保険料は以外とバカにならない金額なので注意が必要です。

・会社にお金を残す?社長がお金を持っておく?

これは経営者の考え方にもよるのですが、会社の利益分はほとんど役員報酬にあてて、高い所得税や高い社会保険料を支払ってでも自分で現金を持っておくという選択肢もありだと思います。

何かあれば、社長の持っている現金を会社の運転資金を充てればいいので、一つの解決方法ですよね。

もう一つは、受け取る役員報酬はほどほどに、会社に利益を残して法人税を支払ってでも会社に現金がある状態にする。いわゆる無借金の黒字経営を目指す方法です。法人税を支払わなければなりませんが、会社にお金がある状態なので、経営的にも安心感がありますよね。

バランスが大切かと思いますが、このように色んな観点からどこにお金を残したらいいのだろうという考えで役員報酬を決めていかれると良いかと思います。

◆株式会社設立時の役員の人数について何か制限はあるのでしょうか?

株式会社設立時における役員の報酬以外に、役員の人数について気を付けておくべきポイントもいくつかございます。

・株式会社設立時の取締役の人数は一人でも出来るのか?

株式会社設立に関して人数の規定はあるのでしょうか。昔は取締役三名と監査役一名の人数がそろわなければ株式会社設立が出来なかったそうですが、今ではその人数規定もなくなり、一名という人数からでも株式会社設立が可能になりました。

一名という人数で株式会社設立をする時には、取締役会非設置会社といって、取締役会を設置しない方法で会社を作ります。取締役会で決める事柄は全て株主総会で決めることになるわけですね。

・株式会社設立時に取締役の人数が一人だとNGなケースはどんなの?

株式会社設立時に取締役の人数が一人だけだとダメな場合はどんな時でしょう。すでに出ていますが、取締役会を設置する取締役会設置会社を作るときには、取締役の人数が一名だと足りません。

取締役会設置会社を作る時には、人数の要件として取締役三名と監査役一名が必要になります。もし、取締役会を設置したいという方がいらっしゃいましたら、注意をして下さい。

◆まとめ

いかがでしたでしょうか。株式会社設立時の役員報酬と役員の人数に関するルールについて、概要はつかんでいただけたでしょうか。難しい内容も含みますので、注意して下さいね。

・株式会社設立した後の役員の報酬は三カ月以内に決めなければならない。
・役員報酬は一度決めたら一年間は変更することができない。
・役員の人数は、取締役会を設置するかどうかで要件が変わる。

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