プロ野球選手は個人事業主?法人化してる?税金対策について調べてみました。

プロ野球選手といえば、子どもたちの憧れの職業。

一流選手ともなれば想像も出来ないぐらいの年俸を得る夢のような仕事です。

特に日本ではプロ野球は根強い人気がありますよね。そんなプロ野球選手の税金はどのような仕組みなのでしょうか。

個人事業主?給与所得者?もし税金対策できるとしたら、どんな方法が検討できるの?

プロ野球選手と税金の関係を整理してみましょう。

目次

プロ野球選手は給与所得者なのか?個人事業主なのか?

プロ野球選手は個人事業主です。中には会社を持っていて役員報酬を受け取っている人もいるかもしれない。

個人事業主と法人の違いがわからないって人のために簡単に整理しておきます。

プロ野球選手は個人事業主?

プロ野球選手はその収入を給与として受け取るのではなく、個人事業主の収入として受け取ることが多いです。

中には所有する会社で年俸を受け取り、その会社から役員報酬というかたちで収入を得ているプロ野球選手もいます。

でも収入のメインとなる年俸は球団からプロ野球選手個人に支払われるもの。法人の売上にはできません。そのため違う切り口でマネジメント会社や資産管理会社を経営します。

プロ野球選手が会社設立をするメリットは税金対策です。対策しなくちゃいけないほど税金を納めているプロ野球選手は一握りのはずですから、ほとんどのプロ野球選手が個人事業主と考えて良いでしょう。

個人事業主のプロ野球選手は確定申告で税金を納める

サラリーマンは給料から天引きで税金を納めます。逆に個人事業主は確定申告で税金を納める。

プロ野球選手のメイン収入は球団からの年俸です。

この年俸がプロ野球選手にとっての売上です。そこから経費などを差し引いて、利益の部分に所得税率をかける。こんな流れで税金が決まります。

ちなみに確定申告では主に所得税を計算します。

会社所有するプロ野球選手は給与所得をもらっていることもある

一方で、多額の税金を納めるぐらい多くの報酬を受け取るような超一流プロ野球選手は自分のマネジメント会社や資産管理会社を経営してることがります。

年俸はプロ野球選手個人に支払われるので、その分は確定申告が必要。

マネジメント会社や資産管理会社は、節税目的で設立されることが多く、スポンサー料やCM・テレビ出演料なんかが売上のベースになります。

この会社から給料として収入を得ていれば、給与所得をもらっているってことです。

もちろん税金は給料から天引きです。これは所得税ですね。

プロ野球選手にかかる税金一覧

会社勤めの人であれば、所得税・住民税・消費税なんかを納めていますけど、プロ野球選手にかかる勢金は私たちとちょっと違う。

どんな税金が発生しているのか、一覧でみておきましょう。

プロ野球選手の所得税

確定申告をしているプロ野球選手は、そこで所得税を納めます。給与所得のプロ野球選手は、所得税を毎年天引きされて、毎年12月の年末調整で正しい税金を計算します。

ちなみにプロ野球選手はたとえば球団から支払われる年俸は、毎月入ってくるわけですけど一回の支払いが100万円までは10.21%の所得税を差し引かれます。

一回の支払いが100万円を超えると20.42%が差し引かれる。これは税金の取りっぱぐれがないようにする仕組みなんですけど、確定申告をすることで正しい税金に計算し直します。

プロ野球選手の住民税

住民税はすべての人に対して、去年の収入を元に計算されます。住んでる地域(自治体)に対して払う税金。プロ野球選手は収入の波が大きいので、一年遅れてでやってくる住民税に振り回されそうですね。

プロ野球選手の消費税

消費税は、そのまんま消費したものにかかる税金って考えるとスーパーで物を買ったときに私たちも支払っているからわかりやすい。

個人事業主のプロ野球選手は一定の条件を満たすと、消費税を納める立場になる。マネジメント会社や資産管理会社を所有するプロ野球選手も同じく条件を満たせば消費税を納めます。

消費税を納めるルール

どんな人が消費税を納めないといけないのか、ルールが決まっています。

2年前の売上が1000万円を超えていたら、今年分の消費税から納めないといけない。プロ野球選手の場合は、このルールを抑えておけば大丈夫でしょう。

インボイス制度が始まることで、もしかしたら消費税を納めるかどうか判断軸となる状況も変わるかもしれませんので、注意が必要。

プロ野球選手の法人に対する税金

個人事業主ではなく、マネジメント会社や資産管理会社を所有していたら、その会社にも税金もあります。それが法人税や法人住民税、法人の事業税といったもの。

プロ野球選手の収入や経費について考えてみる

もうちょっとプロ野球選手の収入や経費について深堀してイメージを固めてみます。

プロ野球選手の収入について

まずはプロ野球選手収入の一覧。その収入の種類によって事業所得と雑所得に分けられます。

事業所得雑所得
年俸・契約金テレビ・CM出演料
賞金や商品 等講演料 等

確定申告のときには、収入の種類によて処理が若干変わるので、事業所得と雑所得の二種類あることは抑えておきましょう。

球団から受け取る年俸・契約金

プロ野球選手は所属する球団から年俸というかたちで収入を手にします。

第3条(参稼報酬) 球団は選手にたいし、選手の2月1日から11月30日までの間の稼働にたいする参稼報酬として金・・・・・・円(消費税及び地方消費税別途)を次の方法で支払う。

引用元:日本プロ野球選手会「統一契約書様式(2018年度版)」

年俸は会社員の給料みたいなものではなく、事業所得。つまりプロ野球選手は個人事業主であり、確定申告をしなければいけません。

スポンサー料やCM、テレビ、イベント出演料

超一流のプロ野球選手ともなればテレビCM、テレビ番組の出演料やグッズなんかも収入に組み込まれる。

ここら辺の収入をマネジメント会社や資産管理会社を経営するプロ野球選手は会社の売上にして税金対策につなているわけですね。

賞品や賞金など

よくオールスターでMVPとか選ばれてスポンサー企業から商品として自動車をプレゼントなんてことをテレビでやってたりします。

もちろん大きな賞金を手に入れたりなんかして。これらもすべて、プロ野球選手の収入として税金を計算しないといけません。

プロ野球選手ってどんな経費があるの?

プロ野球選手の使える経費は少ないと言われています。

個人事業主の経費はあくまでも事業に直接関係のある経費と言われているので、プライベートなどで利用した経費を何でもかんでも経費に入れてしまうのはNG。

じゃあどんな費用が経費として認められるの?

トレーニング費用や機械・機器

プロ野球選手のトレーニング。プロで活躍し続けるにはそれなりに費用がかかります。

オフシーズンの自主練なんかは、自分で費用を払っていれば経費になります。トレーニング施設やジムなんかも使うのにお金がかかりますからね。

自宅にトレーニング設備として機械や機器を導入する場合ももちろん経費で大丈夫。

専属トレーナー費用や体のメンテナンス代

高いパフォーマンスで結果を出し続けることが求められるプロ野球の世界。試合やトレーニング後のメンテナンスも大事。

消耗した体を回復させる技術はさまざま開発されていますし、専属トレーナーを雇って、マッサージや鍼灸なんかをやっている選手もいます。

これらを球団ではなく、自分で負担しているなら経費です。

自己負担した道具代

グローブやバット、スパイク、トレーニングウェアなど自己負担しているのであれば経費になります。ただし、所属する球団から支給されたり、スポンサー企業から無償提供されるものは経費にできません。

事務所として使っている自宅家賃や水道光熱費や通信費の一部

もし自宅の一部を事務所として使っているのであれば、その割合を計算して経費として計上可能です。

そこに紐づいて水道光熱費や通信費も事業で使っている割合を考えて経費にします。

交通費や宿泊費

シーズン中の交通費や宿泊費が球団持ちの場合は、もちろん経費として考えることはできません。

そうするとオフシーズンのトレーニング等でかかる交通費や宿泊費が自腹なら経費にすることができるでしょう。

税理士に支払う費用

確定申告したり、節税対策したり、税理士に仕事を依頼することがあります。専門家に業務上の仕事をお願いするときの費用もきちんと経費計上しましょう。

交際費や飲食費

事業に関係のある飲食などは交際費として経費になります。プライベートの支出との棲み分けがしにくいので、ちゃんと証拠を残すなど気をつけてください。

家事関連費について

事業に関係のない費用、つまり完全なプライベートな費用の事を「家事費」と言います。事業に使ったお金と、プライベートで使ったお金が混在しているものを「家事関連費」として処理するわけです。

原則として事業で使っている割合が50%を超えていないと費用にできません。大体3分の1つかっているから、その分を経費にしようと思っても中々難しいわけです。

ただ、事業で使っている部分と、プライベートで使っている部分が明確に分けられるのであれば、事業で使っている割合を按分して経費にできます。

携帯電話やインターネット代、自宅と事務所が混在している場合などは明確な区分を設けてなるべく経費に出来るようにした方が税金対策になるのです。

なんでもかんでも経費にするのは要注意

野球と関係ない支出を経費にしてしまうと、申告漏れとして追加で税金を払うなんて事態にもなるので、気をつけましょうね。

過去にもプロ野球選手で申告漏れがニュースになったことがあります。

プロ野球中日の森野将彦2軍打撃コーチ(39)が選手時代に名古屋国税局の税務調査を受け、2013年までの3年間に約3900万円の申告漏れを指摘されていたことが29日、関係者への取材で分かった。家族との外食費などを野球に関する経費として計上し、所得を少なく申告していた。追徴税額は過少申告加算税を含め約1600万円とみられる。

引用元:日本経済新聞「中日・森野氏が申告漏れ、外食費を計上、国税庁指摘」

たとえば家族との食事や、プライベートの旅行、私服やアクセサリーなど、なるべく経費にしたい気持ちはわかりますけど、丁寧に税金を計算することが自分の身を守るので悪魔の囁きには負けないように。

プロ野球選手の税金対策とは?平均課税?高級車?

プロ野球選手の税金について全体感をつかめたら、税金対策としてどんなことができるのか整理します。

プロ野球選手に認められる平均課税のルールとは

個人事業主として確定申告をするプロ野球選手は、所得税を納めるわけでこれは累進課税制度。収入が大きくなるにつれて税率も高くなります。

たとえばプロ野球選手は年俸の他に契約金が発生することがあります。すると契約金をもらった年だけ、一時的に収入が大きくなってしまう。同時に税負担も増える。

そこで平均課税というルールを利用することで、収入を数年で平らにして税金を計算できる。

平均課税のルールは複雑なので、利用する場合は必ず税理士に相談するようにしましょう。

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プロ野球選手が税金対策に高級車を購入するのはあり?

プロ野球選手が練習したり、試合のための交通費はもちろん経費になるわけです。

有名なプロ野球選手であれば公共の交通機関をカンタンに使うわけにはいかないですので、自動車を利用することには一定の説得力がありますよね。

そして高級車はつくりが頑丈です。

体が資本のプロ野球選手が高級車を選ぶ理由は、万が一のときに自分の体を守るためとも言えるわけです。

よく事業に自動車を使わないのに、高級車を経費に!みたいなことをやっている人はダメだけど、ちゃんと事業で車を使って、理由も納得感があれば大丈夫。

ただし高級すぎる自動車は趣味・嗜好性が高いとみなされてNGになるので、この辺は要注意。

高級車が経費に認められた事例があるので見てみましょう。

ちなみに高級車の場合は税務調査の時に経費として認められないケースがあるのかという不安が付きまといますが、しっかりとした理由があれば経費として認められるようです。

フェラーリが経費になるかどうかを争われた事例が紹介されていたので、引用させて頂きます。

消費者金融業を営むX社は(中略)役員の通勤及び出張の際の交通手段として取得した高級外車(フェラーリ)を会社の資産として計上し、減価償却費を費用に算入しました。

これに対し、税務当局は、これらの資産はX社の事業用として取得したものではなく、代表者の個人的趣味に基づき取得したものと認められるため、これらの資産は個人資産であり、これらの資産の取得代金を役員賞与と認定しました。

X社は、この処分を不服として国税不服審判所に審査請求しました。

(中略)

X社は、本件車両を代表者の通勤及び支店を巡回指導する際の交通手段として使用するなどX社の事業の用に供している旨主張しました。これについて、審判所は以下のように判断し、X社の主張を認めました。

①  本件車両の車検記録を調査したところ、本件車両を取得してから3年間に7,598キロメートル走行していることが認められ、また、代表者に対する旅費及び通勤手当の支給状況をみると交通費及び通勤手当は支給されておらず、本件車両をX社の事業の用に使用したものと推認することができる。

②  本件車両が、主として使用する代表者の個人的趣味によって選定された外国製のスポーツカータイプの乗用車であるとしても、前記のとおり現実にX社の事業の用に使用されていることが推認できる以上は、税務署の主張を採用することはできない。

③また、代表者は、別に外国製の車両3台を個人的に所有しており、X社の減価償却資産とはしていないことを併せ考えると、本件車両をX社の資産として計上していることを不相当とする理由は認められない。

引用元:【判例・裁決紹介】高級外車やクルーザーは会社の資産として認められるのか?

ちょっと長いので、読み込むのが大変ですけど、ポイントは事業で使っているかどうかです。これを客観的に証明できるかどうかも大切。

事業で通勤で使っているのに、別で通勤費用などを計上してたりすると矛盾しますよね。誰がみても納得できるような利用状況にするってのは大切そうです。

プロ野球選手が税金対策で高級車を経費にする時は要注意

高級車が経費として認められた事例があるといえども、個人事業主であるプロ野球選手の購入する高級車は先に紹介した事業とプライベートがゴチャゴチャになりやすい経費なわけです。

客観的に事業のために使っていると証明できるような状態でなければ、高級車の全額を経費として計算するのはやっぱり危険なわけです。

実態としてプライベートと事業との両方で高級車を使っているようであれば事業で使っている割合をしっかり按分して経費にした方がいいでしょう。

プロ野球選手は会社設立をして税金対策

プロ野球選手は年俸を法人の受け取りとすることはできないですが、それ以外の収入であるスポンサー料やCM・テレビ出演料などを法人で受け取ることで節税になる可能性が出てきます。

他にも法人で事業をしたり、所有する不動産を法人で管理したり、一定基準の収入を超えると法人設立する方が税金対策につながることが多いです。

ただし法人で行う事業や、個人事業主との棲み分け方によっては、意図的に利益を調整しているのではないかと税務署から目をつけられることもあります。

プロ野球選手自身が会社の代表になるではなく、奥さんや両親兄弟など親族を会社の代表にすることも考えられます。

そうした節税のスキームは素人判断で進めるのは危険なので、必ず税理士のアドバイスを受けた上で進めることをおすすめします。

できれば同じような状況にあるプロスポーツ選手や芸能人の節税スキームを一緒に考えた経験のある人だと安心ですね。

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まとめ

プロ野球選手は契約金や年俸を中心にさまざまな収入の種類があります。

収入の大きさもピンキリだからこそ、税金対策も本当に必要かどうかの目利きが重要。

改めて調べてみて、丁寧な節税のためにも税理士に相談するのが何より大事だと思いました。

節税でも大きな効果が見込めるのは、マネジメント会社や資産管理会社の設立です。

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