株式会社設立時に知っておきたい節税のポイント

株式会社設立の背景はいろいろとあると思いますが、節税をしたいからというのもその一つだと思います。税金を納めることは国民の義務ですが、節税をして余裕の出来たお金をさらに事業に再投資することが出来れば成長のスピードを加速させられるかもしれません。そこで、今回は株式会社設立時に知っておきたい節税のポイントや、個人事業主から法人成り(会社を設立すること)すると、どんな節税の効果があるのかについて見ていきたいと思います。

◆節税とは何でしょうか?

株式会社設立時の節税を考えていく前に、そもそも節税とは何なのでしょうか?もちろん脱税と節税は全然違うことを知ってはいるつもりなんですけど、改めて節税について考えていきたいと思います。

私たち国民は税金を納める義務を負っています。働いて稼いだお金の一部を国に納めるわけです。その税金が誰にどれぐらいかかるのかはちゃんと法律で決められているわけですね。また、法律の中でも特別ルールがあったり、ある条件の中であれば、本来かかるべき税金があったりと、その法律の枠内で工夫して納める税金を少なくすることを節税というわけですね。

逆に、本来ある売上を隠したり、納めるべき税金があるのにしなかったり、経費にすることが出来ないものを経費にしたり、法律で決まっているルールを破って納める税金を少なくすることを脱税というわけです。脱税は犯罪ですから、絶対にやらないで下さいね。

◆株式会社設立時に知っておきたい節税のいろいろ

それでは次に、株式会社設立時に工夫しておくことで、節税になるようなポイントを整理していければと思います。

株式会社設立時の資本金の額を1000万円未満にしておくことで、消費税を節税する。

まず、株式会社設立時に資本金の金額を1000万円未満にしておくと、株式会社設立からの一期目と二期目は消費税を納めなくてもよくなります。厳密には、それに加えて株式会社設立から半年の売上と人件費が1000万円を超えないように気をつけないと、もし半年の間の売上と人件費のどちらかが1000万円を超えてしまうと二期目から消費税の課税になってしまいます。

こちらのページでさらに詳しくまとめています。
消費税免除を上手に活用して株式会社設立する方法

株式会社設立の日を1日を避けると一期目だけ法人住民税がほんの少し節税になる。

会社設立日を1日以外に設定することで、法人住民税を少し安く抑えることができます。法人住民税とは、会社が存在するだけで売上なくても、赤字でもかかってくる税金です。最低でも7万円が年間で必要となります。そして、一期目の法人住民税は1日が起算日なので、会社設立をした月が法人住民税かかる月に入るかどうかが、会社設立日が1日かどうかなのです。ですので、11月1日に設立すると11月分の法人住民税を払わなければいけないですし、11月2日に設立をすると11月の法人住民税は含まれないから12月分から起算されるわけですね。これで大体5800円ほど節税できるわけです。

◆個人事業主と比べたときの、株式会社設立による節税ポイント

次に株式会社設立が、個人事業主の時と比べてどのように節税につながるのかを一つひとつ確認してみようと思います。個人業主から法人成りをする理由として節税をしたいから、という時には本当に納める税金が安くなるのかどうかは、しっかりと税理士の先生にシミュレーションを立ててもらった方が間違いないと思います。

役員へのお給料(役員報酬)を経費にすることができる。

まず株式会社設立による大きな違いは役員報酬は経費になるとうことです。個人事業主の時はざっくり説明してしまうと、売上に経費を差し引いた利益に、税金がかかりました。この税金は所得税と呼ばれ、利益が大きくなればなるほど割合も大きくなっていき、今では最大45%にもなります。株式会社設立をすれば、これを役員である会社の社長には、役員報酬を渡すようになり、それを経費にできます。

お給料には、給与所得控除というルールがある。

さらに個人事業主と比べ、法人の方が節税になると言われるポイントが、この給与所得控除と呼ばれるルールです。お給料を支給される人は、スーツなどで色々と会社からはもらえないけど負担しているお金があると思います。この従業員たちが個人で負担しているであろうお金を給与所得控除というかたちで、一定のルールで一律で差し引いているのが給与所得控除になるわけですね。お給料をもらえる人には全員適用されるので、お給料である役員報酬にも適用されます。その分、個人事業主で納める税金と比べたら、法人にしてトータルで納める税金が安くなる場合があり、その分が節税になるということですね。

配偶者や家族にもお給料を支給する。

個人事業主の場合にも、青色専従者給与というかたちでお給料を支払うことはできました。ただ、これは専従者と言うぐらいなので、もっぱらその仕事に従事する者でなくてはいけないので、他の仕事をしている方を専従者にしようと思っても難しいです。ただし、会社であればお給料というかたちで渡してそれを経費にすることができます。ただ、相手がもし他の仕事についていて、そういったことを禁止されていればまた話は別ですが・・・。

保険が活用しやすくなる。

これは、国のやっている社会保険や雇用保険ではなく、民間でやっている生命保険などのことです。個人事業主の時にはこれら保険は加入しても経費としては一部しか計上できないのですが、会社として加入すればより多くの経費として入れ戻ってくるお金も大きいものも商品としてありますので、リスクを担保しながら節税できる方法として重宝されるかもしれません。

賃貸の家を社宅として契約すれば経費にすることが出来る。

個人事業主の時には、自宅で仕事をすることもあるかもしれないので、事業に使っている自宅のスペースの割合だけは経費にすることも可能でした。会社の場合は、不動産会社と直接会社で賃貸契約を結ぶことで、その家を社宅として扱って少なくともその半分を経費として考えることができるのです。

欠損金の繰り越し控除が9年間も使える。

欠損金の繰り越し控除というのは、例えば株式会社設立後初年度が赤字だったとしても、その赤字は将来に繰り越せて、黒字が出た年と相殺して納める納める税金を少なくすることが出来る仕組みです。個人事業主の場合は3年間しか認められないのですが、法人の場合には9年間繰り越せるので節税できる幅が広がるわけですね。

◆株式会社設立時に知っておきたい節税のポイント、のまとめ

いかがでしたでしょうか。株式会社設立時に知っておくことで節税が出来るかもしれないポイントがいくつかありました。また、個人事業主と比べても、売上や利益によっては法人にすることで節税の幅が広がる可能性があります。ただし、これは早合点でいきなり法人成りするよりも、まずは知り合いの税理士の先生に、法人にした場合とどちらが節税になるのかシミュレーションを立てた上で進めると良いと思います。

また、節税をすることは会社を永続させるためにも必要な事だとは思います。節税は現金を手元に残して事業に再投資するのにも必要です。ただ、節税のほとんどがお金を使うことが前提となるので、必要のない保険に入りすぎたり、役員報酬を払いすぎて逆に所得税や社会保険料が多くかかってしまうことの無いように自分たちの状況を見極めて、できれば税理士の先生に相談するようにしましょう。

こちらの記事もご覧ください。
株式会社設立したら知っておきたい社会保険加入のポイント