株式会社設立の要件についてまとめて整理してみました。

昔は株式会社設立をするのにも、高い要件が決められていました。それだけ、会社を立ち上げるということは大きな責任を伴うものだったんですね。会社法が変わり、昔と比べて株式会社設立の要件も緩和され、会社を立ち上げやすくなったといってもその責任が少なくなるわけではありません。株式会社設立をしやすくすることによって、世の中に新しい技術やサービスが産まれ、さらに経済が循環し、雇用が増え、ということを期待しているのでしょう。今回は、この株式会社設立の要件について、現在はどのようなものなのかを紐解いていきましょう。

◆株式会社の果たす責任について

責任を負える会社が、昔は会社を設立できた

株式会社設立をするということは、あたり前ですが世の中に会社が産まれるということです。そして、モノやサービスをお客様に提供したり、どこかからモノを仕入れたり、色んな会社、色んな人と関わるわけです。もちろんそこにはお金のやりとりも発生します。株式会社設立の要件が厳しいということは、安全・安心なモノやサービスを提供してもらうことや、仮に問題があったときにお金で解決できるよう債務社を保護するためにも資本金などの要件が厳しかったりしたわけですよね。これが昔は取締役が三人いないといけなかったり、資本金が1,000万円ないと株式会社設立できなかった理由とうことです。

今は、設立する要件を緩くすることで世の中に刺激を

会社設立の要件がゆるくなり、株式会社設立がしやすくなった背景も、次々と新しい会社が立ち上がり、新しい商品やサービスを開発して世の中に刺激を与えることが意図されているんじゃないかと思います。現状維持は衰退の始まりというように、すでにある会社もずっと同じことをし続けているのであれば存続することが難しいです。もちろん同じ会社の器で新しいものが出来上がるという方向もありますが、そうしたことをさらに加速させ、日本経済に新しい循環が産まれるためにも次々と、高い志を持った新しい会社が立ち上がるというのは良いことだと思います。

◆現在の株式会社設立の要件に関して

会社の種類に関して

昔は有限会社というものがありましたが、今は廃止され、新しい会社法では合同会社という株式会社よりも立ち上げやすい要件の会社形態が出来上がりました。ですので、全部で株式会社・合同会社・合資会社・合名会社という会社組織を設立することができます。

資本金に関して

以前は資本金が1,000万円ないと株式会社設立ができませんでしたが、今は資本金1円からでも株式会社設立ができるようになりました。この資本金の要件が今まで大きなハードルでもあったので、この要件が変更されたおかげでだいぶ株式会社設立しやすくなりました。

同じ名前の会社名について

昔は同じ市区町村内に同じ名前の会社を設立することが出来なく、それを調べるのに大変な手間と時間がかかっていました。今は、同じ住所でなければ、同じ名前の会社で大丈夫ということになっています。バーチャルオフィスやレンタルオフィスで株式会社設立する時は、一つの住所にたくさんの会社が登記されていますので、気をつけたところです。

株券の発行

以前は株券の発行は原則必要でしたが、会社法が変わってからは、株券を発行しない方が原則となりました。株券を発行しない代わりに、各会社で株主名簿を作成して、それぞれ管理していくようになります。

取締役の人数

以前は、取締役会を必ず置かなければいけなく、取締役は最低でも三名が必要でしたが、現在は取締役会は置かなくてもよく、取締役は一名からでも株式会社設立をすることが出来るようになりました。取締役会を置かない場合は、そこで決める事柄も株主総会で決めることになります。

役員の任期

昔は取締役の任期は2年と決まっていましたが、今は取締役会を置かない会社であれば任期は1年から10年の間で選ぶことができるようになりました。免許証の更新のように、取締役が変わらなくても、任期ごとに更新が必要で、その都度法務局に再任の手続きをお金を払ってやらなければなりません。

株式の譲渡制限

取締役は一名から株式会社設立できるようなり、取締役会も設置しないでものごとを株主総会で決めれるようになった代わりに、その場合は株主総会でOKをもらわないと株式の譲渡が出来ないようになりました。知らず知らずのうちに会社がのっとられることを防ぐためですね。

◆株式会社設立の要件についてまとめて整理しました、のまとめ

いかがでしたでしょうか。株式会社設立の要件は昔と比べてだいぶ緩和されました。その分、株式会社設立がしやすくなり、情熱とビジネスアイデアがあれば起業のスタートラインに立てるということです。そして、最後にお伝えしたいのは、お金さえ稼げれば良いというだけでなく、世の中にどんな価値を提供できるのか、を強く自分に問いかけて頂きたいということです。京セラの創業者でKDDIを軌道に乗せ、JALを再建させた稲盛和夫氏の言葉に「動機善なりや、私心なりかしか」という言葉があります。稲盛氏が通信事業に参入しようとした際に、「その気持ちは善なのか?私心でやろうとしていないか?」を毎晩自分に問いかけたと言います。当時の一社独占状況にあった通信業界に参入することで健全な競争原理が働き、より消費者が使いやすい料金・サービスが誕生するという気持ちが入り口だったと聞きます。世のため、人のためにつくすという純粋な動機こそ、会社を立ち上げて事業を軌道に乗せる推進力になると思います。