会社設立時の資本金は最低でもいくら必要なのか?

会社設立時の資本金とは会社の元手となるお金です。実は会社設立時の資本金をいくらにするかで会社運営の仕方や税金対策の内容に大きな影響を与えます。会社設立時の資本金の決め方や基本事項については「日本一わかりやすい!会社設立時の資本金の決め方」の記事をご覧ください。

今回は会社設立をする時の資本金は最低でもどれぐらい必要なのかを考えていきたいと思います。会社設立時に健全なスタートを切るためにも資本金の基本事項を整理しておきましょう!

◆会社設立後の必要資金から資本金の最低金額を考える

ごはんつぶ
会社設立にはお金がかかるし、その後も事業の準備や運営するのにもお金がかかるんだよね。売上が発生するまでは、資本金でまかなうって聞いたよ。

そうそう、資本金って使ってはいけないお金と勘違いしている人もいるけど、会社のために使う分には全然使って大丈夫なんです。会社設立時の運転資金として大きな役割を発揮するから、この軸で資本金の最低額を考えるのも大切です。具体的にどのように最低限必要な資金を考えていけば良いのか詳しく見ていきましょう!

(1)会社設立時や事業の準備に必要なお金を計算

まずは会社設立時に必要なお金を計算しましょう。ちなみに会社設立自体に必要なお金はこちらの「株式会社・合同会社の格安設立方法」の記事を参考にしてみてください。

1、会社設立時に事務所やオフィスを借りるとき

もし会社設立時に事務所やオフィスを借りる場合は「敷金」や「保証金」が大きな出費となるので、それが大体いくらぐらいなのか把握しておきましょう。経費のシミュレーションを立てるコツは少し多めの数字を考えておくことです。また、借りた事務所やオフィスの内装や外装を工事する場合はその金額も会社設立時に出て行くお金として計算しておきます。

2、会社設立時に準備する備品など

会社設立後の事業スタートに必要な備品などをそろえるお金はいくらでしょうか?仕事に使う机やイスを買ったり、パソコンも必要かもしれません、電話やFAXを引きますか?書類を入れる棚などは用意しますか?それらも全部、会社設立時に必要な費用として考えておきましょう。

3、会社設立時や開業時にかかる仕入れの費用

もし、何かを仕入れて売るようなビジネスモデルの時は最初に仕入れるお金も計算しておいて下さい。どれぐらいの在庫を持つことになるか等は業界によって異なるので先輩経営者に直接お話を聞きに行く必要もあるかもしれません。

4、その他に設備にかかるお金

これまでピックアップした以外に会社設立時にかかるお金はありますか?ホームページを作成するお金とか、車を購入するお金とか、どこかの団体に加入する費用とかを考えて洗い出しておきましょう。

(2)会社の運営に必要な毎月のお金を計算してみよう!

次に毎月会社から支払わないといけないお金を計算します。なるべく現実感のある情報を集めて細かく計画を立てていく異

1、毎月の仕入れに必要な費用

これは毎月の仕入れや材料が必要なビジネスモデルの時に考えます。たとえばキムチを仕入れて店舗で販売するならキムチを仕入れる必要があるし、キムチを作るならキムチを作る材料費が必要なわけです。

2、販売費や一般管理費と呼ばれる費用

次に俗にいう販管費について毎月かかるお金を計算していきます。販管費はざっくり項目をあげると次のような感じです。

(1)役員報酬:役員に支払う報酬
(2)従業員給与:従業員に支払うお給料
(3)法定福利費:社会保険料や労働保険料です
(4)旅費交通費:いわゆる交通費のことです
(5)外注費:いわゆる外注に支払っているお金
(6)地代家賃:オフィスや店舗の家賃
(7)通信費:電話代やネットの通信費
(8)広告費:広告をするならネットでも紙でも何でも
(9)水道光熱費:オフィスや店舗の水道光熱費
(10)交際費:取引先やお客様との飲み食い等にかかるお金
(11)会議費:外で会議した時にかかったお金(1人5000円以内)
(12)保険料:会社で入っている保険のお金
(13)消耗品費:ノートやペンをはじめとした消耗品
(14)支払報酬料:たとえば税理士顧問料など
(15)新聞図書費:新聞や本に支払っているお金
(16)租税公課:いわゆる税金など国や自治体に支払うお金のこと
(17)リース料:設備をリースで購入した時のお金
(18)雑費:その他に会社で支払ったお金

こちらに当てはまる費用を出していき大体の月にかかるお金を計算してみましょう。

3、その他にかかる費用

上記以外にお金が出て行くことがあるのであれば、そちらも毎月の費用に加味して下さいね。たとえば銀行から融資を受けた時の返済のお金や金利の支払いなどです。

(3)売上の計画を立ててみよう!

・売上の考え方は「売上=客数×単価×頻度」

最後に売上のシミュレーションを立ててみます。会社のビジネスモデルによって売上の出し方は様々です。ただ、一般的には「売上=客数×単価×頻度」で計算できます。月によってどんな動きを見せるか仮説を立てながら売上シミュレーションを作ってみましょう。

・もしカウンセラーの一日の売上を計算しようとするなら・・・

例えば私がカウンセリング業務で会社設立をするとして、一時間のカウンセリング料金を1万円で設定したとします。一日に4人をカウンセリングすれば一日4万円の売上です。一ヶ月に二十日間働いたとしたら月80万円の売上になるってことです。イメージとしてはそのように1年〜3年ぐらいの売上シミュレーションを立ててみましょう。

ごはんつぶ
なるほど!売上に対して出て行くお金がわかればその月の残ったお金が利益になるんだね。最初のうちは赤字かもしれないけど、どこかで黒字になる月が出てくるとワクワクするね!

(4)黒字になる月までの赤字金額が資本金でまかなえると良い

そうなんです。これまでの作業を通じてどの月に黒字になるかシミュレーションができますよね。そうすると黒字になる月までの赤字部分は、基本的に資本金や役員の資金でまかなう事になるわけなんです。

一般的に会社設立した事業スタートした会社が黒字になる目安は3ヶ月から6ヶ月ぐらいだから「会社設立してから3ヶ月ぐらいは売上なくても会社を運転できるぐらいの資金を資本金の目安にしてください」とよくアドバイスされる所以なんですね。まぁ、売上がすぐ発生して順調に軌道に乗るなら全然少なくても大丈夫です。今は資本金1円からでも会社設立できますからね。

◆資本金の金額によって消費税を納めるかどうか決まる!

実は会社設立時の資本金の金額によって消費税を納めるかどうが決まるんです。

ごはんつぶ
消費税を・・・納める・・・どういうこと!?

(1)ほとんどの会社の売上は消費税も一緒にお客さんからもらっている

いきなり消費税って言われてもわかりにくかったよね。順を追って説明すると、会社で売上が入る時ってほとんどの会社は消費税も一緒にお客さんからお金をもらっているんです。これは会社が消費税をいったん預かっているだけなんです。だから最終的にこの消費税は国に納めないといけないのが基本ルールなんですね。

(2)資本金1000万円未満で会社設立すると最初の二年間は消費税納めなくて大丈夫!

実はこの消費税なんですけど、会社設立時の資本金が1000万円未満の時は最初の二年間(二期間)は、できたばかりの会社だから消費税は売上に含めていいよ!ってな感じの特別ルールがあるんですね。だから資本金の金額は絶対に1000万円未満にした方が良いんです。

ただ、会社の売上や人件費の額や、株主にどんな人がいるかで、この特別ルールが100%適用できなくなっちゃう場合もあるから注意が必要です。ここら辺の詳しい内容は「会社設立時の資本金を工夫して消費税を納めないようにしよう!」の記事の中で詳しく説明しています。

ごはんつぶ
えー!資本金が1000万円以下の時に消費税を自分の会社の売上にして良いなんてめっちゃ良いじゃん!超助かるじゃん!

そうですね。でもゆくゆくは消費税はちゃんと納める時期はくるので、会社設立時には消費税がたまたま売上の含まれて資金繰りが助かってラッキー!程度で考えておいて下さい。事業計画にはちゃんと消費税は消費税として納めることを前提にちゃんとシビアな計画を立てるようにしてくださいね。

(3)他にも資本金1000万円より低くして安い法人住民税を適用

あとは資本金を1000万円未満にしておくことによって、法人住民税なるものも安く済みます。会社設立をすると会社が赤字でも必ず「法人住民税」という税金を納めないといけません。これが年間で最低7万円なのですが、資本金が1000万円を超えてしまうと18万円に跳ね上がってしまうんですね。要注意です。

(4)資本金は1億円を越えないように要注意

次に資本金が一億円を超えてくると法人税の税率が変わったり、他にも一億円以下だから受けることの出来ていた税金的なメリットが受けられなくなります。資本金一億円を超える企業はそうそういないと思いますが一億円をボーダーラインに税金のルールがガラリと変わることだけは知っておいて下さい。

◆その他に会社設立時の資本金で最低限気をつけること

最後に会社設立時の資本金の最低金額を決めるうえでの注意点を「会社運営」と「税金対策」以外で気をつけておくべきポイントを紹介しておきますね。

1、会社設立後に資本金の変更をするとお金がかかります

会社設立後に資本金の変更をする場合は変更登記代がかかります。法務局にお金を払わないといけないんです。基本的に資本金を増やしますので、増資と呼ばれています。この増資にかかる法務局へ手続きするための費用が約3万円です。なので、すぐに変更なきように資本金の金額は設定しておいた方が良いでしょう。

2、許認可の要件になる場合があります

仕事によっては行政から許認可をもらわないと出来ない仕事があります。その中に資本金の金額を条件に入れているものがあったりするので注意が必要です。例えば派遣会社を設立して派遣業をしようと思ったら資本金は2,000万円以上必要になってきます。そのように自分がこれからやる仕事が許認可が必要かどうか、必要であれば資本金に条件があるかどうかを調べておくようにしましょう。

3、資本金を1円で株式会社設立をした場合の資金繰り

会社によって状況は様々なので一概には言えませんが、資本金を最低額の1円で設定したとしても、売上がスグに立つようなビジネスモデルであればその資金を運転資金に回せるので問題はありません。資本金1円で資金が足りなくなるようであれば、金融機関から融資を受けたり、自分の持っているお金を会社に貸したりして事業を運営していくことになるでしょう。

◆まとめ

いかがでしたでしょうか。健全な経営を創業時から推し進めるためにも会社設立時の資本金額の最低金額は慎重に決めていきたいものです。

特に大きな規模でなければ、税金的にメリットを享受できる1,000万円未満で、三ヶ月から半年ぐらいの経費をまかなえるぐらいの資本金が丁度良いのではないでしょうか。とはいえ、自身の資金準備具合などによって金額は様々です。まずは簡単にで構わないので今回紹介したような事業計画から作ることを始めたらいかがでしょうか。

▼その他の資本金の決め方の基本事項をしりたい方は。
今回紹介した以外に会社設立時の資本金の金額を決める時のポイントを紹介した「日本一わかりやすい!会社設立時の資本金の決め方」をご覧ください。

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